－難産ではあったけど？－でも逆に愛情が湧くのではないでしょうか？

K：そうですね。湧いてくるんじゃないでしょうか。みんなは聴いてないかもしれないけど、俺は今でも毎日聴くんですよ。帰って夜中とかに電気をパチッと付けてボーッと聴くんですよ。（アルバム・トータル時間が）ちょうど一時間位あるから、散歩の時とかも聴いたりしてますね。

－今までの作品では聴き返すことはありましたか？

K：ここまで聴いたことはあまりないですね？

P：俺も正直ここまで聴いたのは初めてですね。完成して100回は言い過ぎかもしれないけどかなり聴いてましたね。

－僕はこのアルバムを聴いてヘヴィ・ロックからの脱却とは受け取りませんでした。ヘヴィ・ロックに取り込まれているのではなく、ヘヴィ・ロックを取り込んでいる、大げさに言えば主従の関係が逆転したかなと感じました。

P：ジャンル的なものの意識とかジャンル的なことは全く一度も考えないで作ったんで、今までは多少なりともあったと思うんですよね。例えばそういう音楽が好きな人から、“このリフやばい”って如何に言われようみたいなことはあったんですけど、“そういうことに付き合ってられへんわ”って感覚にこの一年でなったんで、そういう部分から切り離したところで制作しましたね。そん中でもヘヴィなものが好きだったり、そういう要素は入れてはいますが。

－“いろんな音楽をやってみたいから一つの括りとして、ヘヴィ・ロック・コーナーにポンと置かないで欲しい”と以前おっしゃっていましたが、まさにレコ屋の担当者はどこに置こうか悩むんじゃないでしょうか。みなさんはどこに置いて欲しいですか。

K：宇多田ヒカルの横。

一同：（爆笑）

P：買ってくれた人が、喜んでくれるものが一番と思って作ってるんで、ちゃんと買って聴いてくれる人が、ホンマにCD屋に行って買ってくれたら嬉しいし、アマゾンでも何でもいいんですけど、そういう作品になればいいなって気持ちで作ってましたね。

K：別にポップ・コーナーに置いてあっても俺は全然いいと思う。

T：俺はそこに置いて欲しいと思う。
ポップ・コーナーっていうか一番目立つところにバーンって置いて欲しいと思う。
まだいるんですよ、“周りにPTP聴いてる人いないんですよ、私一人です”みたいな人が。そういう人に“オーッ”（歓喜の声）って思って欲しい。

－リリース直前からツアーが始まりますね。これだけたくさんの曲が増えるとライヴのセットリストも今まで以上に頭を悩ませるのではないでしょうか？

P：この間の“HOUSE OF CHAOS”のファイナルの時も言ったんですけど、2年間ずっと同じ曲やり続けてきたんですよ。2年は経ってないですけど、前のアルバム出してずっとやり続けてきて、なんかやっと新しい波が作れるんかなみたいな、それがすごく楽しみですね。新曲を如何にいいプレイをして如何にいいライヴを作っていけるかっていうのは、自信があるし、俺らが今まで経験してこういう風にすればお客さんが盛り上がってくれるんじゃないかっていうのは、メンバーみんな少なからず体で覚えてきてるんで、それを新曲で早く体現したいかな。一曲一曲すべての曲にライヴではこういうことができる、この曲はこういうことができるって仕掛けがあるので、それがすげぇ楽しみですね。