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INTERVIEW

Pay money To my Pain

2011.01.14UPDATE

2012年10月号掲載

Pay money To my Pain

Member:K(Vo)  PABLO(Gt)  T$UYO$HI(Ba)  ZAX(Dr)

Interviewer:ムラオカ

-そうやって作っても収録されないネタはその後に生かしたりはするのでしょうか?

P:もちろん!でもとりあえずここまで作ったものは一旦封印しようかなと思ってます。1st、2ndがあって3rdアルバムときて、俺個人的にはここが一つの簡潔編でもあるので。

-今のPTPの集大成ですね。

P:『Drop of INK』を出してからずっと走り続けてきた中での一つの答えっていうものを俺はやっぱり求めていたので、一回封印してゼロに戻したいなと。これを踏まえた上でなにかを作るっていうのは相当難しくて、俺の中では一回白紙に戻したいなと思っています。

-今回のアルバムは1st、2ndアルバムで貯めていた曲も使用しているのですか?

P:う…ん、1曲か2曲ですね。ほとんどは新しい曲ですけど、古いのでいったら「Hourglass」とかは『Another day comes』のアルバムのレコーディングの時にジャムってた曲なんですけど、それ以外は…(収録楽曲を見て)ほとんど新しいですね。

-今までも感じていましたが、PTPは同じ場所に留まらず常に前進していますね。ZAXさんかPABLOさんのどちらかだったと思うのですが、“Kのヴォーカルが入ればどんな曲でもPTPに聴こえるよ” と言っていたのが印象的でした。僕自身このアルバムを聴いて非常に大きな進化と変化を感じてはいますが、それでもPTPとすぐに分かっちゃうんですよね。これって進化、変化する上での大きな強みだと思うのですが。

P:うん、それはありますね。

K:俺から言わしてもらうと、作ってくる曲、作ってくる曲、どんどんレベルが高くなってきてるんですね。だから、同じことをやっててもみんながハイレベルになってきて全然通用しなくなってきて、それに応えなきゃいけないっていうのがあったんですが、俺はすげぇプレッシャーに弱いんで、“いきなりこんなことしてきたのかよ”と思って、全く想像できなかったから、一回とりあえず穴に入って、酒飲んで“もういいんだよ”、“俺は辞めるんだよ”、“作んないよ”、ってことを言いつつ、聴いて吸収して。今まで言わなかったけど、すっげぇそういうこと思ってて、“マジ曲がガンガンハイレベルになってくるからどうしよう”って、“ABサビABサビじゃねぇんかよ”って思って。だから俺は今作はめちゃくちゃ勉強することができた、一番いい勉強になったと思ってます。

P:メロディの部分に関してはやっぱり90%以上はKに投げてるし、そこでアドバイス求められたら、“こういう風にするのがいいんじゃない”とか、“こうあった方がいいよ”とか、もちろん言う時もあるんですけど、ここまで投げられるやつは俺は考えが付かないんで、自分で作ってたらやっぱりこういう風にしたいってのは出てくると思うんですよ。当然そういう時もあるんですけど、Kは投げても返ってくるっていうか、だから作っててもすげぇなあっていつも思いますけどね。

-Kさんがプレッシャーに負けてることがあるということをある程度分かりつつも(笑)?

K:(爆笑)めちゃくちゃ分かってますよ、俺、露骨なんで(爆笑)!

P:プレッシャーというか、まぁ悩むというか、個人の葛藤っていうか、もちろんそこもあって。

K:俺、葛藤しないと出ないですからね。

P:みんなそうだと思うよ。葛藤して気持ちがサッと出てきた時にいいもんが出てきたりするよね、音楽って。アルバムを全員で作ってみんなで一緒の問題に取り組んでっていうよりは、その人それぞれの葛藤がより大きかったのかなという感じはしてますね。

T:すごくKはいろんなものを吸収しようとしてたなぁ。すごくみんなの意見を聞いてきたし、すごく視野が広くなったと思いますね。初めっから突っ返すんじゃなくて、とりあえず一回やってみる、それをやった上で自分で“これは新しくていいじゃん”って場合もあれば、“やっぱり自分はこれはしっくり来ないから、こっちの方がいいな”って時はそうやってちゃんと意見をするし、それはすごい良かったんじゃないかなって思いますね。やっぱり、アメリカと日本にいて、レコーディング期間は2週間しかなくて、そこで全部しなきゃいけないって時とはそういう点が違ったなぁ。

-Kさんが一番悩んだ楽曲は?

K:「Hourglass」ですね。

P:さっき言った『Another day comes』のレコーディングの時にジャムってたのがこれで、「Lose your own」って曲なんですけど、この曲をレコーディングした時になんとなくジャムし始めたもののテイクがあったんですよ。それがその一回コッキリしかやってないんですけど、それが曲として出来上がってたんですよ。みんないろいろ間違ってたりしてるんですけど、その時のままをコピーして「Hourglass」を作ったんですよ。ジャムっていろいろと変えて辻褄合わせてますけど、メロディとかもその時に歌ったままなんですよ。

T:何も考えずにやったものだから、覚えてないし、自分でなんとなくパッとやったものをもう一回同じことをやってみたいな感じだったからそれが難しかった。

P:俺がデモで一回作ったんですよ。そしてKに聴かせて、それでKが載っけてきた歌と、以前のものが全然違くて、“俺はこっちのがいいからこのまんまコピーしてくれ”って言って、それがやっぱり難しかったのかなと。ドラムも完コピしたもんね。

Z:ドラムもホンマ大変でしたね。

P:完璧にコピーして間違ってるところは辻褄合わせたりしてるんですけど、そのテイクがすごく素晴らしくて曲として良かったかなと。唯一今回のアルバムの中でもクリック使ってなくて、頭からケツまで全部フリー・テンポでやってますね。
「Hourglass」と「Dilenma」の2曲は、バラードなんですけど、バラードがすごく好きだって言ってくれる人がいて定評があるんですけど、でも「Home」とか「Same as you are」の真似はしたくなかったんですね。「Hourglass」のジャムのテイクを聴いた時に、“ここまで暗いのはね”って思ってたんですけど、14曲のアルバムだからこそ重苦しい曲も入っててもいいって言ってくれる人もいるんじゃないかと。