DISC REVIEW
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もはや覆面ではない、ラップ・ロック・バンド HOLLYWOOD UNDEADの6thアルバム。これまでのちょい悪イケイケなイメージが少しばかり影を潜め、エモーショナルな方向に寄った今作は、作品全体を彩るアンニュイなメロディが印象的なアルバムとなった。プロデューサーがFROM FIRST TO LASTのMatt Good(Vo/Gt)だけあって、ダークなヒップホップの打ち込みサウンドよりも、バンド・サウンドが強く前に出て、ポスト・ハードコア的なアプローチが強い。シングル・カットされた「Empire」も、ダークでヘヴィなサウンドと力強いラップに、不思議とマッチした高揚感のある歌メロが際立っている。Benji Madden(GOOD CHARLOTTE)や、Kellin Quinn(SLEEPING WITH SIRENS)といった豪華ゲスト・ヴォーカルも、今作の方向性に合っていてしっくりくる。 山本 真由