DISC REVIEW
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北欧デンマークのロック・バンド H.E.R.O.が、前作から1年という短いスパンで2ndアルバムを完成させた。今作では、エレクトロをこれまで以上にふんだんに取り入れつつ、地を這うような重々しい単音ギター・リフと、キャッチーなメロディを見事に両立させた、ネクスト・レベルに進化を遂げたサウンドを展開している。エモーショナルなサビが胸を打つ「Avalanche」から、ゴリゴリのリフとポップな歌メロが絶妙なバランスの「Bad Blood」、軽快なトラップ・ビートとヒップホップ譲りのフロウが心地よい「Motionless」まで、制約を取り払ったジャンルレスな楽曲群は、全編を通して楽しめる。洋楽リスナーはもちろん、邦楽ラウドロック・ファンまで、幅広いリスナーに刺さりそうな1枚だ。 菅谷 透