INTERVIEW
H.E.R.O.
2019.04.22UPDATE
2019年04月号掲載
Member:Christoffer Stjerne(Vo) Anders Kirkegaard(Dr)
Interviewer:菅谷 透
北欧はデンマーク発のロック・トリオ、H.E.R.O.がデビュー・アルバム『Humanic』を完成させた。すでに本国では同郷の人気バンド、DIZZY MIZZ LIZZYのサポートを果たし、ここ日本でも2018年11月の"HOKUO LOUD NIGHT"出演や、今年1月に行われたSLASH(GUNS N' ROSES)の来日公演のオープニング・アクトを務めるなど徐々に注目を集めている彼ら。激ロックでは、新木場STUDIO COAST公演の翌日に取材を敢行。バンドのルーツや、デビュー・アルバム、そしてSLASHとの共演についてなど、様々な話を訊いた。
-激ロック初登場となりますので、まずはバンドの紹介をお願いできますか?
Anders:俺たちはH.E.R.O.というバンドだ。"スーパー・ヒーロー・ロック・ミュージック"をやっているよ(笑)。
Christoffer:大事なのは、俺たちはデンマーク出身ってことだ。もうひとりのSøren(Itenov/Gt)は、残念ながら今日日本を出発しないといけなくてね。きっと彼もよろしくと言ってるよ。
-みなさんはH.E.R.O.の結成前から、すでにミュージシャンとして活動されていたとうかがっています。どのようにしてバンドが結成されたのでしょうか?
Anders:最初はChris(Christoffer)とSørenのふたりが中心だったね。ふたりは、何か別のプロジェクトで知り合ったんだっけ?
Christoffer:実はSørenとはバーで知り合ったんだ(笑)。当時はお互い参加していたプロジェクトが両方とも停滞気味でね。ある日Sørenから"ロック・バンドをやろうぜ!"という電話がかかってきて、それから今に至るんだ。
Anders:俺はもともとSørenと友達なんだ。彼からは、初めてChrisの歌声を聴いたときに"絶対にバンドを一緒に組まないと"と思ったと聞かされていたよ。それから半年後に俺が加入して、今のH.E.R.O.になったんだ。
-その"H.E.R.O."という特徴的なバンド名の由来について教えていただけますか?
Anders:もともと「Superpowers」という曲が先にあって、その曲に見合ったバンド名を付けたいと思ったんだ。
Christoffer:"H.E.R.O."以外の選択肢はなかったよ。
-何か具体的なヒーローを思い浮かべたりしましたか?
Christoffer:特にないね。「Superpowers」自体、特定のヒーローについて歌った曲というわけではないんだ。どちらかというと、自分の内面にある人間的な強さを見つけるという喩えでヒーローを使っているよ。
Anders:人間としてもっと強い力を求めていくという曲だから、いわゆる"ヒーロー"を描いているわけではないね。
-なるほど、そうだったんですね。続いて、影響を受けたアーティストについて教えていただけますか?
Christoffer:たくさんいるよ! 昨日(※1月17日)ステージを共にしたSLASH、そしてGUNS N' ROSESは、俺たちが大きな影響を受けたバンドのひとつなんだ。それもあって、今回東京、そして大阪で彼と共演することができたのは、自分たちにとって大きな瞬間だったね。
Anders:大昔のことになるけど、実は初めて行ったコンサートがGUNS N' ROSESだったんだ。だから、SLASHと共演できて本当に感激だったよ。
Christoffer:あと、俺たちが少年時代を過ごした90年代はグランジの全盛期だったから、NIRVANA、SOUNDGARDEN、PEARL JAMなどをよく聴いていて、彼らからも影響を受けているよ。
Anders:それから、最近のバンドだとBRING ME THE HORIZONとかもチェックしているね。彼らは常に先のことを考えて曲を作っているところが印象的なんだ。俺たちも前を見据えて楽曲を制作するバンドだから、彼らの姿勢はとても参考になるよ。
-デンマークのアーティストと言えば、日本ではKING DIAMOND、PRETTY MAIDS、DIZZY MIZZ LIZZYや、近年だとVOLBEATなどが知られています。現地の音楽事情について教えていただけますか?
Christoffer:全体的にはアメリカの音楽からすごく影響を受けているね。デンマークで一番有名なアーティストはLUKAS GRAHAMや、MØじゃないかな。
Anders:ラジオでは今挙がったようなポップなアーティストが人気だけど、実際のライヴではロックが一番チケットの売れ行きが良かったり、盛り上がったりするんだ。そういうラジオとライヴ・シーンの乖離もデンマークの面白いところだね。