DISC REVIEW
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羽化を意味するタイトルを冠した前EP『new eclosion』から約1年2ヶ月を経て、4人体制となってどうバンドの持つ可能性やサウンドスケープを広げていくかに、より挑戦的に踏み込んだ2ndアルバム。今作ではキーボード、アレンジャーとして対バンなどで旧知の間柄のアーティストや、キャリアのあるコンポーザーを招いて、Octaviagraceサウンドに新たなドアを作り上げた感覚だ。外部とのコラボレーションで叙情性の高いサウンドやメタリックなサウンド、クラシカルで構築性の高いアンサンブルに、よりフレンドリーなポップさやキャッチーな風通しの良さが加わった。4人も各アレンジャーとの化学反応を積極的に楽しんでいるしなやかさがある。バンドとしての様々なタイミングを逃さず捉えたアルバム。 吉羽 さおり