DISC REVIEW
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型にハマらず、我が道を突き進む暴走ロックンロールにガッツ・ポーズを取らずにはいられない。バンド結成20周年記念の今作は豪華3枚組仕様の特大ボリュームだ。DISC1はオールタイム・ベスト盤で、パンクもメタルもガレージも呑み込んだ破天荒なロックがぎっしり詰まっている。今回は全曲、リマスタリングが施され高音質CD仕様になっているものの、いきなりギターの音色がデカくなるアレンジを含め、一筋縄ではいかないトゲトゲしいアティテュードも伝わってくる。もちろん暴走ロックだけではなく、歌心豊かな曲調もあり、引き出しの多さもキャリアの成せる業だ。DISC2は最新ミニ作となり、THE SLUT BANKSなりのロックを貫いた堂々たる曲調が並ぶ。何をやってもバンドの色になる強烈な個性に舌を巻く。 荒金 良介