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2012.08.30 18:00 | リリース情報
Ken Yokoyamaが5枚目のフル・アルバムをリリース!発売日は11/21、タイトルは『Best Wishes』。
Ken Yokoyamaが5枚目となるフル・アルバムをリリースすることが判明した。アルバム・タイトルは『Best Wishes』。11/21(水)にリリースされるようだ。
今のKen Yokoyamaが120%詰め込まれた作品になっているようだ。
下記は資料より抜粋した文章を掲載させて頂く。
5枚目のフル・アルバムだ。普通なら、いよいよ円熟・熟達の域に入ってくる時期なのだろうが、そういった通り一遍の見解 はあまりに安っぽく感じられる。実にシリアスで、ヘヴィで、ハードな生命力に満ちたサウンド。聴き手の心臓に直接迫ってくるそれは、そのまま横山健という人間を形成するエネルギーと直結しているのである。
思えばファーストは“たったひとりで歩き出した決意”、サードは“父 になった喜びを綴る身辺日記”、前作であれば“現在のロック・シーンに対する問題提起”という、それぞれ異なる表情を持つ作品だ。曲を作る のも歌うのも自分ひとり。知性も攻撃性も下劣なジョークも愛情も同じ土壌で語れる人だから、どの表情にどんな光を当てるかが作品ごとの指針となっていく。アイディアが増えるごとにKEN BANDの演奏レパートリーは充実。それは何度目かのメンバー 交替さえ気にならないほど安定した創作活動だった。
その安定が足元から覆された大震災。横山の意識も当然大きく変わっていく。すぐにHi-STANDARDとAIR JAM’2011の復活を宣言し、ソロでは被災地でのフリーライヴ“We’re Fuckin’ One”を何度も敢行。各メディアで復興や脱原発への想いを 語り、なぜだかBBQ chickensまでが突如復活。要するに超多忙だったのだ。本人もコ ラムに書いているが、2011年の末には完全に燃え尽きていた。初めてライヴ活動を止めて曲作りに専念した日々。必要だったのは静かな検証の時間だ。偽らざる本音、自分だけの言葉、伝えたい確かな希望。それらを純度100%で鳴らせる場所はハイスタでもBBQ chickensでもない、Ken Yokoyamaの作品でしかありえないのだから。
前4作にあったテーマを今作にも与えるとすれば“震災以降のメッセージ”となる。が、どのアーティストもそうであるように、それは表現者の本質が剥き出しになるばかりの、なんのギミックも通用しない生身の勝負である。楽曲はすべて己の王道。メロディは前作以上にポップかつチャーミングに磨かれ、言葉はかつてないほど前向きでストレートになった。ここで興味深いのは、ずっと居場所としてきた シーンすらも否定的に語る「Ricky PunksIII」だ。シリーズ化している皮肉と攻撃のパンク・チュー ン。その第3話は驚くべきヒューマニズムへと着地する。理屈を越え、恥も外聞も投げ捨てて、築いたものすべて投げ捨てる勢いで愛を鳴らすこと。これが今のKen Yokoyamaだ。そうやって大きな力を集めてきた音楽を、人々は ロックンロールと呼んできた。今の彼が信じるもの、この作品が力強く謳うもののことである。
もはや覚悟が違う。悲しみや苦痛ではなく、寄りそう慈悲や祈りでもない。ただ強く生きる“答え”しかない歌詞。自分はいったい何を信じて生きてきたのか。この思想から後世に何を伝えられるのか。未来を担う若者たちにはせめて。 連綿と続く人類の歴史、ロックンロールの歴史をつないでいくために、人生そのものを音楽に乗せて走りだした横山健がここにいる。
リンク情報:
http://www.pizzaofdeath.com/