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FEATURE

locofrank

2012.09.07UPDATE

2012年09月号掲載

大阪発のメロディック・パンク・バンド、locofrankが実に2年4カ月ぶりとなる待望のニュー・ミニ・アルバム『ONE』をリリース!!

ライター:荒金 良介

大阪発の3人組、locofrankがまさに“待望”と形容したくなる3rdミニ・アルバム『ONE』を発表する。振り返れば正式な形でのオリジナル作品は、4thアルバム『STANDARD』(10年6月発表)以来だから、実に2年4カ月ぶりの新作リリースになる。ただ、この期間も変わらずライヴ本数は多かったし、昨年11月には配信限定シングル「TOMORROW/Shine」(前者は今作に収録)を世に送り出し、ファンを喜ばせた。今年は木下正行(Vo/B)、森勇介(G/Vo)、Tatsuya(Dr/Cho)の不動の3ピースとして歩んできた彼らも、結成15周年の扉を叩くメモリアル・イヤーに突入した。その大きな区切り的な意味合いもあったのだろう、5月には全曲新録で挑んだ初のベスト・アルバム『locofrank 1988-2011』をドロップした。これが単純に過去曲をなぞりました、という代物ではなかった。というか、彼らはそもそもそんなものに興味はない。昔の楽曲に対し、これまで積み重ねてきた演奏力、経験値、アイデアなどをすべて総動員し、今の楽曲として生まれ変わらせる作業を行った。過去の音源と聴き比べてもらえば、その違いはあまりにも明白だ。時に図太く、時に繊細に、剛柔自在の表情豊かなサウンドを編み上げている。もしこれからlocofrankを聴こうと思っている方がいたら、まずこのベスト盤を手に取ってもらいたい。最新にして最強のプレイをたっぷり堪能できるし、1曲目の「survive」から聴き応えが半端じゃないから。
 その作品を経て、今作はどんな仕上がりになっているのか、多くのリスナーが気になるところだろう。まず表題にもなっている4曲目「ONE」は、既にライヴでプレイ済みの楽曲だ。初めてこの曲を耳にしたときは、長い間お蔵入りになっていた初期曲「HAPPY」を彷彿とさせる人懐こいミディアム・ソングだな、と思った。“ONE”というシンプルな言葉に込められた奥深いメッセージ性を含め、今作の柱と言える重要ナンバーであることは間違いない。作品全体の印象としては、濃厚なlocofrankらしさと新境地に思いっきり足を踏み入れた興味深い内容になっている。パンク・バンドの揺るぎない芯は持ちつつ、ポップな魅力もさらに開花している。自分たちの嗜好やマインドに真摯に向き合い、エモーショナルな陰影さえも一滴も漏らさず、歌詞とサウンドでリアルに活写しようとする人間臭い一面をも垣間見せる珠玉の全5曲が揃った。今作は彼らなりの原点回帰であるとか、一周回って辿り着いた音風景であるとか、そう簡単に割り切れるものではない人間模様が目一杯詰まっている。自らの足跡を見つめ直すきっかけとなった総括的なベスト盤を挟み、とにかく彼らは前に進み始めた。その意志や決意の強さが込められているという点において、今作はこれから活動を行っていく上でも大切な音源になっていくだろう。また大きな壁にぶつかれば、その場で頭を抱え、しゃがみこみ、納得いくまで悩み抜けばいい。常にそうして突き進んできたのがlocofrankであり、だからこそ、強固なファン・ベースに支えられ、今日までサバイブしてきた。本人たちは冗談じゃないと言うかもしれないが、傍からずっとその活動を見ていると、気持ちがいいくらい泥臭くて愛すべきバンドに成長を遂げている。その魅力は今作にしっかり封印されているので、ぜひ多くの人に聴いてもらいたい。

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