INTERVIEW
少年秘密倶楽部
2025.07.14UPDATE
2025年07月号掲載
Member:愛一郎 あゆむ タツキ オウガ ナツ 白(ツグモ)
Interviewer:山口 哲生
バーチャル世界とライヴ・パフォーマンス、グループ・コンセプトの舞台を融合し、独自の世界観を打ち出している2.5次元少年装アイドル、少年秘密倶楽部。"世界に叛逆を起こすため集まった秘密結社の成員"というコンセプトのもと、ロック・サウンドを武器に、不条理な世界の中で人々に勇気を与えるというモットーを掲げていて、8月5日には、"少年秘密倶楽部 3rd YEAR ANNIVERSARY LIVE「蠱惑奇譚-コワクキタン-」"を開催。さらに8月12日には1stミニ・アルバムのメジャー・リリースも控えている。ここからさらに話題を集めていく6人に、これまでの歩みを語ってもらった。
-初登場になりますので、皆さんが思っている少年秘密倶楽部の魅力についてお聞きできればと思います。どなたからいきましょうか。
オウガ:じゃあ俺から行きます。俺たちは"秘密結社"をコンセプトにしているアイドル・ユニットで、曲はロック・サウンドになっています。そこにクラシックとか和風のサウンドを組み合わせた曲もたくさんあって、いろんなジャンルを聴けるところもあるんですけど、基本はロックをベースにしてやっていますね。あと舞台もあるので、ライヴだけにとらわれずにいろいろな活動をさせてもらっているところは、他のグループさんやアーティストさんとちょっと違った部分じゃないかなと思ってます。ライヴはすごく世界観がある感じなんですけど、ファンの皆さんとの一体感がすごくて。俺たちのこのヴィジュアルからは想像できないぐらい熱いライヴをしているところが、強みかなと思ってますね。
-なるほど。コンセプトにある"秘密結社"って、イメージ的には裏で何かを企んでいるような感じがありますけど。
オウガ:俺たちには、不条理な世界に立ち向かっていくというテーマがあって。そこに立ち向かっていくために、"同志"と言われるファンの方たちを集めて、この世界を変えていこう! ということで、一応、秘密裏に活動してはいるんですけど(笑)。
-(笑)秘密裏に。
オウガ:はい(笑)。秘密裏に同志を増やして、下剋上をしていこうぜ! みたいな。ただ、最近は顔を出すこともあって、いろいろなところで活動させてもらっているので、普通にショッピング・モールで"少年秘密倶楽部でーす!"とかやってるんですけど。
タツキ:どんどんバレてきてますね(笑)。
オウガ:最初は顔出ししてなかったんですよ。
-アー写では目隠しされていますよね。
オウガ:そうなんです。そこからだんだん秘密結社部分が薄れてきてはいるんですが(笑)。
タツキ:でも、ここだけは! っていうのがあって。公式のTikTokとかXでは絶対に顔出しをしないというルールがあるんです。
オウガ:唯一残された秘密結社の部分(笑)。
あゆむ:個人のSNSは目隠しをせずに顔を出していたり、私服とかもバンバン出しているんですけど、公式だけは唯一守ってます。
愛一郎:ライヴでは顔を出しているんですけど、撮影可能な曲をやるときは目隠しをして、皆さんに動画やお写真を撮っていただくこともあって。
タツキ:バレたいのかバレたくないのか(笑)。
オウガ:ありがたいことに活動の幅が広がってきているので、自分たちの姿を出さざるを得なくなってしまってきて、最近俺たちもどうしよう! ってなってきてるんですよ。
タツキ:ここでは隠したほうがいいよな? とか。
あゆむ:ただ、公式のYouTubeチャンネルでも顔出しの配信番組("新・少年秘密基地")が始まったんです(笑)。
白:いよいよ公式でも顔を隠さなくなってきてます。
-それはいよいよですね(笑)。
オウガ:でも、基本的なベースとしては、不条理な世界に立ち向かっていくところですね。
-あと、舞台のお話がありましたが、それは音楽ライヴとは違った演劇とかミュージカルとか、そういうものでしょうか。
あゆむ:舞台は、僕たちを題材にした物語になっていまして。これまで2回やっていて、少年秘密倶楽部ができるまでのお話と、できた後のお話をしたんですけど、僕たち自身は出ていないんですよ(笑)。
タツキ:この説明が難しいんですよ。
オウガ:例えば、愛一郎というキャラクターが舞台にいて、この(歌っている)愛一郎が演じているわけではないという。なのであくまでも、"俺たちを題材にした舞台をされているんですね! ありがとうございます!"っていう感じです。
-なるほど(笑)。
あゆむ:舞台の劇中歌は(歌っている)僕たちが担当させてもらっていて、最後にライヴ・パフォーマンスをするんですけど、そこでようやくこの6人が出てくる。なので、舞台の名前に"少年秘密倶楽部"って付いているのに、(歌っている)僕たちはライヴにしか出てこないよっていう。
オウガ:そこも楽しいと思います。舞台もライヴもセットで観られるっていう。
あゆむ:そうだね。2倍、3倍楽しいんじゃないかなって。
ナツ:あと、舞台の台詞が楽曲の歌詞に入っていたりするんですよ。そこがまた面白いポイントでもあって。"この台詞、さっき聞いたような......"みたいな。舞台の後にサブスクとかで聴き直して、"あぁ! このシーンの......!"みたいな楽しみ方もできます。
-たしかに。あと、VTuber的なアバターを使っての配信もされていて。そこではこの6人が喋っていると。
一同:そうです。
愛一郎:直接ライヴ会場に来られる方って、やっぱり限られてくると思うんですよ。地方に住んでいらっしゃる方とか、なかなか直接会いに来られない方もいらっしゃるので、配信のときにコメントでコミュニケーションを取れるのはすごく魅力的だなと思いますし、最近冠配信番組を始めさせていただいたんですが、番組内でもいろいろな方とコメントを通じてコミュニケーションを取ったりしていて。やっぱり少しでも近くにファンの方を感じられるのは僕たちも嬉しいですし、そうやって心が通じ合っている感じを得られるのがすごくいいなと思っています。
-ファンの方とアバターでコミュニケーションを取るときと、生身の自分で取るときとで、それぞれちょっと違う感覚がありそうですね。
オウガ:あぁ。VTuberは2次元としてのコンテンツで、みんなゲーム配信とかをやっているんですけど、あくまでもキャラクターとしてアバターを使うことになるので、その意味では配信番組とか、こうやってお話しさせてもらうときよりは、キャラクターがしっかり伝わるような喋り方やリアクションを、ちょっと意識しちゃう部分はありますね。逆に、素顔を出している冠配信番組とか、こうやってお話しさせてもらうときは、素の俺たちが見られる場所でもあって。いろんな楽しみ方ができるように話し方を変えるとか、意識している部分はたぶんみんなそれぞれあると思います。
-意識しているところもありつつ、自然と切り替わりそうなところも。
オウガ:だと思います。無意識に"このときはこういう感じかな"とか。逆にこんなに砕けているところはライヴでは観られないと思います。
タツキ:もうちょっとかしこまった感じですね。
ナツ:世界観! みたいな。
オウガ:"ミュージカルを観てるかと思った"って言ってくださる方もいるので、最初から最後まで1つの作品を楽しんでもらうという部分も、楽しみ方の1つとしてありますね。ライヴはそういう感じです。
-いろんな魅力や楽しみ方がある分、より深く沼っていきそうな。
オウガ:その道はたくさんありますね。
ナツ:ハマっちゃいますよね。
-そんな活動をしている皆さんですが、今年で3周年を迎えられます。ここまで活動してきた中で印象に残っていることをお1人ずつお聞きしていこうと思っているんですが、まず、白さんは2024年7月に加入されていると。
白:そうなんです、まだ1年経ってなくて。8月の3周年ライヴ("少年秘密倶楽部 3rd YEAR ANNIVERSARY LIVE「蠱惑奇譚-コワクキタン-」")でちょうど1年ですね。僕としては、やっぱり今年東名阪ツアー("少年秘密倶楽部 東名阪ツアー「蒼炎」")を回ったことが強く印象に残っていて。東京、名古屋、大阪をツアーで回ることがグループとしても初めてだったので、それがすごく印象的でした。
-それまでは名古屋、大阪にはあまり行ってなかったんですか?
ナツ:ちょこちょこ行ってはいたんですよ。
あゆむ:一番よく行く遠征先ではありましたね。その他にも福岡とか。ありがたいことに地方にもファンの方がかなり来てくださって、現地で待ってくださっている方たちもいらっしゃるので、僕たちも足を運んでライヴをしてという感じではあるんですが、東名阪でしかもワンマンというのは初めてでした。
ナツ:去年の1月とか2月に"やりたいね"って話していたんですよ。それを1年後に本当に叶えることができて。そのときは透君もいて、7人で活動してきたことが本当に形になったから、夢って叶うんだなって思ったし、それを実現できたのはすごく大きな一歩だったなと思います。