ステミレイツ| 激ロック インタビュー

2023.10.10UPDATE

2023年10月号掲載

ステミレイツ

Member：ゆきっぺ（Vo）輝星（Gt）あやのん（Key/デスボ）あきら（Ba）ごみちゃん（Dr）

Interviewer：山口哲生

－いいお話ですね。ゆきっぺさん自身も、今の自分のほうが好きですか？

ゆきっぺ：今までは自己嫌悪になったり、結構ネガティヴなタイプだったりしたんですけど、怖いものがなくなったし、自分の好きなものをお仕事にできているし。そのお仕事に対しても、自分がこうなりたいとか、そのために頑張れているって自分で思えているので、自分のことを好きになれました。

ごみちゃん：なんか、ヴォーカルっていいよね。どんな感情を持っても消化できるじゃん。めっちゃいいよね。

あきら：たしかに。

－うらやましさあります？

ごみちゃん：うらやましい！私はドラムを叩いて"うぉー！"ってやることしかできないから。

輝星：それはそれでやれそうだけどね。"なんかあいつ今日めっちゃ音デカいな！"とか。

ごみちゃん：はははははは（笑）。"なんかあったんかな？"って。

－みなさんから見ても、ゆきっぺさんは変わった印象があります？

ゆきっぺ以外：めちゃくちゃ変わった！

ごみちゃん：明るくなった！

あきら：1年前は心の壁をめちゃくちゃ感じてた（笑）。

ごみちゃん：ウォール・マリアぐらいの壁があったよね（笑）？

あやのん：壁っていうか"入ってくる気ある？"みたいな。本当にずっと静かで。

輝星：なんだったんだろうね、あの時期は。

ゆきっぺ：自分が傷つかないために、人との距離をすごく取っちゃうタイプで。学校でも卒業する半年前ぐらいにやっと仲良くなるみたいな。

ごみちゃん：遅いなー（笑）。

輝星：それもう仲良くならなくてもいいでしょ（笑）。

－動画でみなさんそれぞれの黒歴史を出す企画をされていましたけど、今と雰囲気が全然違うというか。

ゆきっぺ：15キロ痩せたんですよ。

あきら：すごいね。だから自信もついたのかな。

ゆきっぺ：なんか相乗効果というか、いい連鎖がある感じはする。

－では、輝星さんはステミレイツの音楽についてどういう印象を持っています？

輝星：最初はもうシンプルに"好き放題やっちゃっていいのね？"っていう感じでしたね。私、もともとやっていたのがアイドル・バンドみたいな感じで、音楽も万人受けする感じのものだったんですけど、（ステミレイツは）コアなファン層に支持されるタイプの音楽というか。でもギター1本でやっている身としては、めっちゃ嬉しかったです。バンドというか、サウンドが輝く曲たちだなと思ったし、バンドできるなっていうのが嬉しかったですね。

－楽しめていると。

輝星：今までは抑えられていた部分もあったんですよ。ギターを弾くにしても、ポップな曲だから激しいギターは弾かないでとか、そんな音作りやめてとか、お前はソロ弾かないでとか。

－そんなに......？

輝星：何人もギタリストがいるグループだったので、そこでも熾烈な争いをする感じだったんですよ。だから今は逆に、"私、こんな弾いていいんですか？"っていう感じになっていて。それがシンプルに嬉しいですね。

－弾き甲斐がありますね。難しさを感じたりは？

輝星：難しいです、めちゃくちゃ（笑）。言っても前からやっていたので、最初はちょっとイキってたんですよ。"ギター、いけるんで"みたいな感じで。そしたらいきなり"ドロップC#チューニングです"って言われて、"うぇ？どうすんの？"みたいになって。フレーズもめちゃくちゃ難しいし、これは基礎から叩き直さないと難しい曲たちだなって。

ゆきっぺ：でも練習で苦しんだぶん、本番でできたときの達成感はあるよね。

輝星：うん。やっぱりソロが目立つ曲が多いので、前に出てバー！っと弾けたときはよっしゃー！ってなってます。やっぱりギターっていいな、楽しいなって思いますね。

－先ほど、最初はイキってたとおっしゃってましたけど、みなさん的にもそこは感じたりしたんですか？

あやのん：別にいつもイキってるもんな？

ごみちゃん：それが輝星なんですよ。イキってるのが輝星だから通常運転だね？

ゆきっぺ："前はイキってた"とかじゃない。

ごみちゃん：もう"オギャー！"（って生まれた）のときからイキってるから。

輝星：恥ずかしい......恥ずかしいよ......。

ごみちゃん："オギャー！"って言うときには気づいてたんじゃない？あたし天才だわー！みたいな。

輝星：みんなそんなふうに思ってたんか（笑）！

－経験者なのもあって、音楽面で引っ張っていくことも多かったりとか？

輝星：一応こういうふうにやろうみたいなことは言いますけど、全員意見する感じですね。みんな同じラインにいて、わかるところはわかる人が言いつつ、ここはこうしようかとか、みんなで言ってやっていく感じです。

－基本的にはみなさんで、という感じなんですね。あやのんさんはいかがでしょうか。自分たちの音楽に対しての印象というと。

あやのん：かっこいい曲はすごく好きなんですけど、自分がやるとなるとすごく新鮮ですね。実際にライヴをやってみて、めちゃくちゃ盛り上がるな！って思いました。自分は盛り上げ担当なので、一緒に盛り上がってくれるとめちゃくちゃ嬉しいし、手を上げてくれると嬉しいし、ノリやすい曲だなっていうのはよりいっそう深まりました。

輝星：アイドルの現場とはまた全然違うよね？

あやのん：前はペンライトやったから。そのときとは全然違うけど、めちゃめちゃわかりやすいので、そこはいいなと思います。

－そもそもギャップが激しいですよね。YouTubeで賑やかにワー！っとやっている雰囲気と、音楽のヘヴィな感じと。

あやのん：そのギャップがいいというのはよく言っていただくので、そこはそのまま行きたいです！

－「TWILIGHT」（2023年9月リリースの楽曲）のMVも、ロケーション的にはすごく爽やかだけど、出してる音はすごく重たくて。

あやのん：船の前で（笑）。

輝星：いい顔してね。

あやのん：デスボって曲の最初とかに来るからすごく目立っちゃうんですけど、かっこいいところを見せられたらいいなと思いながら頑張ってます！

－では、あきらさんはいかがでしょうか。自分たちの音楽に対してどういう印象を持っています？

あきら：みんなの総集編みたいな感じになっちゃうんですけど（苦笑）、輝星が言っていたように各パートが目立つ曲が多くて。

輝星：お、まとめてくれてる。

あきら：だからやっていても楽しいし、あやのんが言ってたみたいに......（笑）。

あやのん：いいよいいよ。総集編ね。

あきら：ライヴで盛り上がる曲が多いんですよ。音楽として聴くとかっこいいなと思うんですけど、ライヴではめちゃくちゃ盛り上がれて。ステージに立っていて、お客さんがすごく笑顔で盛り上がってくれているのを間近で見て、こっちも楽しくなる楽曲が多いので、なんか......（※急に早口で）やっていてほんとに楽しいです良かったですありがとうございます。

あきら以外：（最後が）速い速い！（笑）

あやのん：今のそのまま書いてほしい。

ごみちゃん："（早口）"みたいな感じで（笑）。

－（笑）プレイヤーとして演奏してみていかがです？

あきら：（※早口で）ヤバいです、意味わかんないです、難しい（苦笑）。「TWILIGHT」は、BPM自体は落ち着いているんですけど、緩急が激しくて、リズムの取り方がめちゃくちゃ難しいんですよ。「dream walker」（2023年5月リリースの楽曲）とかも、2Aのベース・フレーズが大っ嫌いです。

あきら以外：大っ嫌いは良くない（笑）。

ごみちゃん：大っ嫌いだったけど、それを超えて......みたいなね（笑）。

あきら：聴くぶんには！聴くぶんには大好き。なんか、ライヴとかでもできれば目立ちたくないんですよ。ライトとか当てられちゃうと、あぁ......みたいな。

ごみちゃん：恥ずかしがり屋なんよね。

輝星：いつもベーアン（ベース・アンプ）スレッスレの位置にいるんですよ。"あきらどこ！？"みたいな。

あやのん："後ろ下がりすぎちゃう！？"みたいな。

ごみちゃん：でも、たまにそこからバーン！って前に飛び出していくと、"おぉ！かっこいい！"ってびっくりする。

あやのん：それでお立ち台に登ったときに、すげぇかっこいい！って。

あきら：なんかごめんなさい、調子に乗って......。

ごみちゃん：スイッチが入るとバーン！っていくんだよね。

あきら：すみません......すみません......。

輝星：何があったんや（笑）。