INTERVIEW
シュレーディンガーの犬
2023.02.10UPDATE
2023年02月号掲載
Member:ならく いち もな さりあ るるか
Interviewer:山口 哲生
-では、いちさん。さりあさんの印象はいかがです?
いち:さりあはマジでクソガキ。さりあのオタクがいちのところに来て、"さりあがいちちゃんのことを尊敬してるって言ってたから来てみた"って言われたり、YouTubeのコメントをひとりずつ撮ってたときに、"ダンスとか歌とかすごいから尊敬していて"みたいなことをさりあが言ってたりしたから、いいガキだなと思ってたのに、こうやって普通に絡むと生意気。絶対に尊敬してない。いちのこと馬鹿にしてる。
さりあ:いや、してないしてない。
いち:でも、もともとアイドルをやっていたから、やっぱりステージ慣れしていて。もながさっき"いい意味で長い"って言ってた通り、ふたりともステージの不安とかがまったくないんですけど、特にさりあは、初期段階で歌割りがこんなに来ることってそうそうないんですよ。自分が入ったときは、歌い慣れていないし、覚えるのも大変だからすごく少なめだったけど、さりあは歌が歌えるからだいぶ多くて。それでもちゃんと歌っているし、偉いなって思います。慣れてるし、向上心もあって、すごいガキですね。
-最終的に"ガキ"にはなるんですね(苦笑)。さりあさんは、いちさんのことを尊敬していると話していたと。
さりあ:はい。最初にライヴを観たときに目が行ったのがいちちゃんで、歌が上手いなと思って。レッスンをしていても、ダンス上手いなって思っていたので、尊敬しているのは嘘じゃないです。自分たちのライヴ映像を見返していても、やっぱり目が行くし、すごいなって。
いち:ピンク髪だからだよ。
さりあ:何回言っても絶対に信じてくれないんですよ(苦笑)。マジですごいなと思ってます。
-まだ1ヶ月ではありますけど、新体制になったことで気持ちの面でも変化があったのではないかと思うんですが、もなさんはいかがでしょうか。先ほど少しお話しされてましたが、今まではもなさんが新メンバーのポジションで、そこに今回新しくふたり加入されたわけですけども、気持ちの変化はあったりしました?
もな:いや、特にないです。自分はまだ新メンなので。
-たしかに加入時期で見ると新メンではあるけど、シュレ犬への向き合い方が変わったり、思いが強まったりしたところはあります?
もな:デカいステージに立てるといいなっていうのは思っていますけど、4人で活動していたときから5人体制になるまでの切り替え期間が1日だったから、まだあんまり実感が湧いてなくて。でも、自分が一番年下じゃなくなったのはちょっと嫌だ(笑)。
さりあ:ごめんなさい......。
いち:マジで短かったもんね。
さりあ:うん、4ヶ月だったから。
いち:4人で全曲できていたわけじゃない状態で新メンバーじゃなくなかったから。新メンって、まだちょっとできていなくても、新メンだからしょうがないねってなるけど。
もな:うん、甘やかされていたから。
いち:まだ完璧にできていない状態で新メンを卒業させられるっていうのはね。
ならく:大丈夫、私からしてみれば全員新メンだから。
いち:うん。いちも新メン。1年半ぐらい経った新メン。
ならく:そうそう。ガチでそれはずっと思ってる。だから大丈夫。もはや新メンって言っていいと思う。
もな:うん、全然言ってる。
-自分はどういうキャラクターで、グループではどういう立ち位置なのかを探っている状況というか。
もな:あ、自分はキャラクターを作りたくないです。自分でいるのが一番楽だから、話すときも自分らしくオタクと話してます。自分は自分自身でいるべきだと思っているので。
-シュレ犬に入ったときからそう考えてました?
もな:最初はキャラがあったほうがいいから作ろうと思ったけど、続かないなと思ってやめました(笑)。キャラを作ると逆に話せなくなるから作らないし、インスタとかも特にこういう系統とかないんですけど、それでいいやって。自分のことを好きでいてくれる人が好きなので。
-自分がやりやすいというか、過ごしやすいのが一番大事ですからね。
もな:そうですね。自分が生きやすければなんでもいいなと思ってます(笑)。
-いちさんは、新体制になったことで、ご自身の中で気持ちの変化や芽生えたものがあったりしました?
いち:今の体制もそうだし、1個前の4人体制になったときもそうだったんですけど、いちは1年ぐらいずっと新メンというか、最新生をやっていたから、意見することとかもすべてメンバーに任せていたんですよ。
ならく:っていうか、"新メンだから"って言われてた。
いち:うん。悪い意味とかじゃなく、新メンでわからないことも多いから、考えるのも難しいよねというので。でも、この5人になって、自分より長い人がならくさんだけになってしまい、じゃあならくさんにすべての決断とかいろんな連絡とか、考えることを全部任せるかと言われたら、それはやっぱダメだろうと思って。自分より新しい人のほうが人数的に多い中で、人に任せるのはもうダメだなと思ったし、新メンの人たちは意見をするのも難しいし、どんな考えが普通なのかもわからないっていう気持ちは自分も知っているし。だからそこは自分が言ったり、ならくさんと話したりしなきゃなって思わされました。キャラとか気持ち的には、本当は何もしたくないんですけど。
-どうぞどうぞ、みたいな。
いち:うん。"なんでもいいよ!"って言いたいけど、そんなことも言ってられないし、こうやってグループが変わっていくことで、ファンの人が追いつけるように、グループのことももう少し考えないとと思うようになりました。実際にはまだ何もできてないですけど、気持ちは変わりました。
-ならくさんは、いちさんに気持ちの変化があったのかなというのは感じました?
ならく:そうですね。良くも悪くもうるさくなった。
いち:たしかに。余計なこと言うようになったしね。
ならく:前から"言いたいことがあるけど言えない"って悩んでいる姿を見ていたから、嫌なことを前よりは言えるようになっていて、本人的にも前進なのではないかなと思いますね。
いち:イエーイ!
ならく:でも! 4人(体制)のときなんですけど、ツアー先で揉めることがありまして。プロデューサーとぶつかったときがあったんですよ。
いち:あぁ......(苦笑)。楽屋で。
ならく:メンバー対プロデューサーみたいになったことがあって。自分はプロデューサーと付き合いが長くなってきたというのもあるんですけど、結構言うんですね。嫌なことは嫌とか、ケンカをするんです。そのツアーの楽屋のときは隣でいちちゃんがボソボソ言ってて。それはプロデューサーに対しての意見なんですけど、それを私に言ってくるんですよ。本人に言えないから。しかも本人が後ろにいるのに。
いち:プロデューサーが後ろにいるのに、ずっとならくさんに向かって話してて(苦笑)。
ならく:"それ言えば?"って言ったら、"言えないんだよ!"って泣き出して(笑)。
いち:だって怖いもん! 何年経っても怖いもん!
ならく:結果、私とプロデューサーが大バトルをするっていうことがありまして。あれは面白かったです。それを考えたら、進歩してねぇわ(笑)。
いち:はははははは! 気持ちは! 気持ちは変わったから! 昔はそれをメンバーにすら言うことはなかったし。
ならく:あぁ。心の内にしまっていたことを(※顔の前を指差して)ここらへんで言うようにはなったね(笑)。
いち:そう! もう2段階ぐらいメンバーが増えたら、"でも......"って言えるようになるかも。