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INTERVIEW

AIBECK

2022.08.19UPDATE

2022年08月号掲載

AIBECK

Member:塩藤さやの 星乃さゆみ となりのアイル 大神のん 姫野たま子 ひなたゆか

Interviewer:宮﨑 大樹

6人組ライヴ・アイドル AIBECKが激ロックに初登場! "沸けて泣けてキミの心に刺す記憶に残るLIVE"を武器とする彼女たちのライヴは、なぜ人の心をグッと掴むのか。その秘密に迫るべく、10月18日にZepp Haneda(TOKYO)でワンマン・ライヴの開催を控えるメンバー全員に話を訊いた。


"世界一ツーステが上手いアイドル"が魅せる最強のパフォーマンスを生で体感していただきたいです


-激ロック初登場なので、まずはグループのことを聞いていきたいんですけど、"AIBECK"="ツーステ"みたいなイメージですが、これはどこからきたのでしょうか?

星乃:もともと名古屋のアイドルさんとヲタクさんたちがやってて、我々がいろんなバンドなどを観て研究して、曲の振りにツーステを入れたことがきっかけで広がっていきました。Tシャツも作ったんです、ツーステT(笑)。今までで一番人気のグッズです。

姫野:宮田さん(プロデューサー)から、デビューする前に、「愛空-AISola-」(2018年リリースのシングル表題曲/TikTokでプチバズ中)でツーステを踏んでいて、"姫野のツーステあかんな"って毎回グループLINEで言われてたんです。最終的には個人LINEで"お前のそのツーステだったらステージに上げられへん"って言われて。それにムカついて、毎日どんなことがあっても必ず深夜の2時に公園に行って、ツーステの練習をしていました。"●す"と思いながらやっていましたね。でもそれがあったから、今の魂のツーステがあるんです。

塩藤:私のツーステが世界一美しいので注目していただきたいです。(たぶん)極めました。

-AIBECKの音楽については、ライヴで体現している"沸けて泣ける"楽曲であることがAIBECKらしさなのかなと感じました。みなさんのイメージするAIBECKの音楽とは、どんなものですか?

大神:テーマやコンセプトが決まっているわけではないんですけど、ミクスチャーなバンド・サウンドで全部リアルを歌ってます。

姫野:リアル......人間らしいんじゃない?

大神:そうだね。人間味はあると思うな。

アイル:ド直球ストレートって感じ。

塩藤:Twitterエゴサしてたら"暑苦しい"とか言われたりするんですけど(笑)、それだけ熱量がある、感情がある曲なのかなと。

星乃:うちらが普段言ったこととか、メンバーとのLINEの話とかが歌詞に織り交ぜてあるんですよ。ファンの方たちの言葉も入ってるって噂だけど、だから、うちらが書いた歌詞ではないけど、泣ける曲、沸ける曲、全部が自分らの曲なんです。全曲の作詞作曲は宮田さんなのですが、泣ける曲=ミスチル(Mr.Children)スパイスと言ってました。そこが人間味にリンクして嘘じゃないリアルな言葉でステージに立てているのかなと思いますね。

大神:だから感情が乗りすぎて、カッコつけて歌う暇がないんです。泣いちゃうし、笑っちゃうし、よく"「少年ジャンプ」みたい"って言われます。少年漫画の主人公って、仲間を集めて敵に立ち向かって、でもどこかで絶対に負けると思うんですね。私たちも散々負けてきたけど、"自分たちが負けたと認めるまでは負けじゃない"と思うようなメンバーが揃っています。AIBECKの曲と振付と戦闘服(衣装)がある以上、絶対にどこにも負けない自信はあるんですよね。曲とか振付はこれ以上ないくらい最強の武器を貰っているので、負けたと思うときは、絶対に自分たちのパフォーマンス面なんですよ。自分たちの力不足で一歩及ばなかったみたいな、悔しい想いをすることが多くて。

-少年漫画みたい、というのはなんとなくわかるような気がします。

大神:少年漫画みたいに単純なやつしかいない(笑)。負けたときとか悔しいときに、全員で大泣きしながら"やだぁー!"とか言って(笑)。でもそこで絶対あきらめないんです。悔しいし、やっぱり"ざまぁみろ"って言いたいじゃないですか? だから勝つまでやり続けます。これだけメンバーのキャラが違うのに、全員負けず嫌いなのはすごいなと思いますね。

アイル:でも、AIBECKになってからだよ。諦めなくなったの。

姫野:そうかも。戦うことが大嫌いだったんですよ。スポーツ以外では勝敗がつくのが苦手だったんです。でもAIBECKに入ってから、そういう企画がくることもありますし、前に進むためには勝たないといけないじゃん? いいライヴに出たいなら、よそのアイドルさんよりカッコ良くならないといけない。だから、カッコ良くなるために自分を磨かないといけないんです。昔はそういうことは避けていたんですけど、AIBECKに入ってからはそれが楽しいと思えるようになって。戦闘民族になりました(笑)。

-勝ちたいと思えるようになったきっかけは、なんだと思いますか?

大神:うちって、運営さんに褒められないんですよ。本当に良かったときとか、良すぎて我慢できなくなったレベルじゃないと褒めてもらえないんです。(宮田さんと)喧嘩したあとのライヴは、"ぜってぇぶん殴る"とか思っています。物理的に殴ると良くないから、"ライヴでぶん殴る"って。それですべての感情をぶつけるライヴをしたら、"良かったで"と言われますね。

-"今日のAIBECKのライヴはいいなぁ"と思ったら、そのときは宮田さんへの怒りが?

一同:(笑)

塩藤:本当にそうなんです(笑)。

大神:本人は何も知らずに"今日のライヴ良かったな"って(笑)。でも、ついこのあいだご飯を食べているときに"「宮田さんを殴る」とか「ムカつく」って思ったときのライヴで必ず褒められるんですけど、気づいてましたか?"って言ったら、"そうなの......?"って。

アイル:ちょっと悲しい顔をしていた(笑)。

-ここ目黒鹿鳴館でやったAIBECKのライヴ(毎週火曜日に主催イベントを開催)を観たんですけど、みなさんの"全力感"に驚かされたんですよ。そういう怒りの気持ち以外にもいろいろな感情や想いがあると思うんですけど、ライヴで軸に置いていることはなんですか?

星乃:私はFreddie Mercury(QUEEN/Vo)が好きなんです。あの人、命の炎を燃やして歌っているじゃないですか? 私もそうありたいんです。命を削って歌いたい。あれが一番カッコいいと思っているので、私はFreddieになっていますね。命の炎を燃やして歌うがテーマです。

大神:私は"大神のんが最強"だと思って立っています。グループの特攻隊長だと自分でも言っているし、言ってもらえるんですけど、先陣を切るやつがカッコ悪かったら、他のメンバーも関わってくれるみなさんのこともカッコ悪いと思われるじゃないですか? それだけは絶対にいやで。自分のことはどうでもいいんですけど、メンバーのことや支えてくださっている方のことを言われるのだけはいやなんです。だから最強だと思いこんでステージに立つし、最強でいなきゃいけないという気持ちでいるんです。自分の中で最強ってなんだろうと考えたときに、少年漫画の主人公って後先変えずに、目の前のことだけに一生懸命じゃないですか? だったらライヴ全体じゃなく、一曲一曲全力で"これが人生最後のステージだ"と思ってやらないといけないと思って。この1曲でぶっ倒れてもいい、この1曲で声が出なくなってもいいと思えるようになってから、こういうスタイルになりました。

塩藤:私は自分たちの楽曲に絶対的な自信を持っているので、全員を動かしてやるって気持ちで立っていますね。だから、動いていないやつがいたら頭に来ます。

一同:怖い(笑)。

塩藤:なので、毎ライヴすべての人を動かすという目標を持って歌っていますね。