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INTERVIEW

FABLED NUMBER × 田中 聖

2021.09.21UPDATE

FABLED NUMBER × 田中 聖

-それぞれの活動、バンドの状況などは今どのような感じですか。

N'Taichi:僕らはメンバー脱退もありましたけど、幸いいい感じのメンバーが決まって。そのふたり(MIZUMO=Giovanna(Gt)、Mr.DIE McDuck(Dr))は新しい風を吹かしとるし。前向きに物事に取り組もう、塞ぎ込んで腐っても仕方ないっていう時期に、新しいやつらが入って、どんどん先のことを考えて。11月の"DIE ON ROCK FES"と、そのさらに先のことも見据えながらやっていこうぜってなれているので、バンドの換気がどんどん良くなってきたなと思いますね。

-もともとサポートとしても活動されていた方たちですね。

N'Taichi:そうです。ドラムのMr.DIE McDuckは大阪の後輩で、ギターのMIZUMO=Giovannaはそれこそ世話になってるハコの人間に紹介してもらったメンバーで。ライヴハウスの人と繋がってきたからこそ、新メンバーの加入に繋がったというのもあるので、そういうことを考えても、バンド単体の動きだけでなくハコありきやしそこで働いている人ありきやし、いろんなものが繋がっているんですよね。これを無駄にはしたくないということも思います。

-ふたりが加入したことでバンド内のグルーヴ感であるとか、ここが変わったなと思うところはありますか?

N'Taichi:単純に技術力が上がったので。今までの楽曲もそのクオリティが格段に上がったということで、みんなテンション上がっていますね。

N'Eita:例えばプロ野球選手になるために学生時代から野球をやって技術を磨いてきて、その中のひと握りがプロになるのと違って、バンドマンって音楽的なことをやってるやつとやってへんやつで別れると思うんです。どちらかといったらタイちゃん(N'Taichi)にしろ、スキルを高めてきたタイプで。僕ら、メンバー6人いるので、その中でスキルの上下はあったんですけど。ちゃんとドラムが好きなやつ、ギターができるやつ、各メンバーがそれぞれしっかりとしたスキルを持ってる状態で、この先を見据える状態になっていて。楽曲を高めるためには、自分のスキルが上がってないといけないしというのは、モチベーションに繋がっていますね。これは普段からめっちゃちゃんとやっとかんと、絶対自分のせいであかんくなるわっていう。

N'Taichi:そうやで。

N'Eita:今回のようにイベントを進めていくうえでは手伝ってくれる人がいますけど、6人でやらなあかんことって楽曲を作ることと個々のスキルを上げることで、誰も足引っ張ってへん状況が下手したら初めてきたんちゃうかなって。バンドって人数も多いから、やってて当たり前の状況ってなかなか作られへんのですよ。その、やってて当たり前にようやくなった。

-田中さんはどうですか?

田中:ライヴの仕方に関しては今、正解がないじゃないですか。やらないのも正解だと思うし、周りのライヴハウスや何かを守るという意味でやる選択肢を取るのも、どちらも間違いじゃないと思うんです。ただ俺は今、スタイルはバンドですけど、名義はソロで。昨年コロナが流行り始める前に、事務所を抜けてフリーランスになったのもあったので、悪い言い方をすると、守るべきものがないというか。助けてくれって言われたら、スケジュールが空いていたら動いているので。ライヴの本数はそんなに変わらずやっているんです。ただ、そうやって動いたことでコロナに俺がかかるとか、クラスターを起こしてしまっては、意味がないので。

N'Taichi:うん、そこやな。

田中:だからめちゃくちゃ気をつかっている。

N'Taichi:そこは本当にそうで、主催するホスト・バンドの俺らだったり、聖君とかやったりがコロナになってたら、それこそ何も発言できへん。

田中:説得力がなくなるので。

N'Eita:感染してしまうのはしゃあないんですけどね、なることが悪いわけじゃないんですけれども。

N'Taichi:そう、その行動の経緯とかがね。

N'Eita:問われるということで。

田中:めちゃくちゃ対策をして努力して、それでもかかってしまうのはしょうがないと。でも、遊び歩いて飲み歩いていてかかったなんて、そんなふざけた話はないので。そういう説得力を持たせなきゃいけないと思っていますね。

-よりそういう行動が見られるところですね。ライヴ、ライヴハウスというものに風当たりが強い時期があったからこそ、余計に。

N'Eita:そうですね。普段"モッシュ、ダイヴすんな"と言われてるなかでもやりまくってたのに、なんで今ルール守ってんねんって空気もありますけど。そんな話ちゃうねんと(笑)。

N'Taichi:今決まっているルールの中でやれへんかったら単純にダサいから。ただの低俗な行為というか。

N'Eita:聖君の"無礼男-Bremen-"は10月、"DIE ON ROCK FES"は11月で、どういう状況になっているかわからないですけど。自分たちもやるからには、ありとあらゆるバンドがおってありとあらゆるお客さんが来るんやとしても、"あのイベント、路上で飲んでるやつばっかおったで"とか言われへんように、ちゃんとライヴハウスで遊ぶ、ライヴハウスを出たらきちんと守るところは守るというのは、やらないとあかんなと思ってますね。イベントに"田中 聖"、"FABLED NUMBER"と名前が付いている、アーティストがやっているというのが、ひとつのブレーキにはなるのかなと考えているんですよ。

-何かそういったルールの徹底なり、注意喚起ということで発信もよりしている感じですか?

田中:常日頃、ライヴでは言ってますね。いろんな意見があると思うんですけど、自分をどうこうというより、大切なものを守るためにどうするかということだと。俺はワクチンも打ったんですけど、ワクチンを打つことに対してもいろんな人のいろんな意見がたぶんあると思うんです。でも、俺はワクチン打ちましたよ、と言うことで安心感を持つ人もいると思うので。大事なものを守るために打ったという感じですね。

-MCなどでも言うことが増えた感じですかね。

田中:煽りも、声出すなーって言ってます(笑)。

-今までとは真逆ですね(笑)。

田中:悪ノリで声を出してる人とかもいたことがあったんですけど、そういう人たちには注意してますね。いや、わかるけどって。それをすることによって主催のバンドやハコにも迷惑がかかるし。何より、我慢をしてくれている他のファンに申し訳ないというのがでかいですよね。

-FABLED NUMBERはコロナ禍になってやり方や見せ方での変化などはありますか?

N'Eita:ライヴ中もそうやし、特に帰りですかね。終わって友達と飲みに行くとかはほんまやめてっていう。もし、飲みに行った先でうつったとして、あとから調べたときにライヴハウスに行っていたとなったらやっぱり、"そこでうつってるのちゃうの?"って言われることがあると思うんです。今はライヴには行かんと決めた人もおるし、ライヴやバンド、音楽が好きで来ているんやったらそこを守ってくれへんと、ライヴハウスの人がどんだけ努力をしても、ライヴをすることが難しくなるので。言うようにしてますね。聖君も言っていたように、ライヴ中に声出してちょっと暴れるとかして、"俺(ルール)破ったったぞ"みたいなのもいるので。

田中:(笑)

N'Eita:守られへんのやったら僕らがきちんと、出て行かせるようにするとかせんと。まずは僕らが発信して、理解してもらわんとなと思います。あとは、"お前が言うなよ!"って言われる行動は、僕らがしないということで。

N'Taichi:お客さんの見えてないところで、アーティストが何をやれてるかやと思うんですよ。見えているところでは誰でもやるんです。でも、パフォーマンスじゃ意味がないから。ステージ上で言うほうがもちろんかっこいいし、有名なやつが言えば"あのアーティストはこういうことを言ってたよ"って広がるじゃないですか。でも、見えてないところでいかにやれるかが、こういう感染症とかで一番重要なのかなって思います。

-では最後に、イベントを楽しみにしている人や、行こうかなと思っている人にそれぞれメッセージをお願いします。

田中:制限はあるし、いつも通りに楽しもうとは言えないですけど、どこにいても自由なりのルールというのはあると思うので。自由だからこその最低限のルールは守って、みんなで音楽を守りましょうっていう感じですね。あとは、一番は、楽しみましょうと。全力で俺らも楽しませるし、自信満々にみなさんにご紹介できるバンドしかいないので。新しい音楽を見つけて帰ってくれればと思います。

N'Eita:一本一本のライヴの価値が今、僕的にはすごく上がっているんですよ。それが人のイベントやろうがどんなときやろうが、この1本、この1曲を歌うというのに僕は気持ちを入れているので。中には以前と変わらない人もいるかもしれないですけど、ほとんどのアーティストが気持ちは上がっていると思うんです。その姿を──今はモッシュやダイヴをしたり、暴れたりできないのであれば、一歩踏み込んで予習してきてほしいなと。サーキット・イベントでこのバンドが見たいなとルートを決めたら、1曲でもいいし、できたら代表曲は全部聴いて来るような人っていうのが、僕は好きなんです。

N'Taichi:それはどんなアーティストもみんな好きやで(笑)。

N'Eita:今はサブスクもあるので、聴いてきてほしいな。それは僕ら自身も新しい人との出会いになるかもしれないし、参加してくれるバンドにとっても、お客さんがひとりでも増えたとか、再生回数が伸びたとか、フォロワーが増えたというのに繋がってくれれば最高かなと思いますね。お客さんも僕らも嬉しい日にしたいと考えています。

-最後にと言ったのですが、もうひとつ、田中さんのイベント名"無礼男"はどんな由来があるんですか?

田中:これは俺が、中学の頃に最初に組んだバンドの名前が、"無礼男"(ブレーメン)だったので。

N'Eita:ただ無礼な男なんかなって思ってた(笑)。

田中:音楽をやるときは無礼も許してね、先輩っていうことで付けたんですけどね(笑)。最初に付けたバンド名だったので、地元盛り上げプロジェクトならそれがいいかなっていう。

N'Eita:イベントの物語がしっかりあるな。

N'Taichi:そういうところちゃんと押さえてくるよなぁ(笑)。

-"DIE ON ROCK FES"はどういう由来が?

N'Taichi:これ付けたのはN'Eitaなのかな? 

N'Eita:いろいろ候補を出してんな。

N'Taichi:大きい音で"大音"と言う漢字のバージョンもあって。その大をDIEに変えて、"DIE ON ROCK"、ロックの上で死んでくれみたいな意味合いにしたっていう。覚えやすいし言いやすくていいなと。

N'Eita:あとは大阪の大でもあるし。ONも音と恩返しの恩もありで。複数の意味が入っているので、"DIE ON ROCK FES"いいやんって話になりました。

田中:いいじゃないですか。

N'Taichi:意外と"無礼男-Bremen-"くらいちゃんとしてた(笑)。

FABLED NUMBER
EVENT INFORMATION

"FABLED NUMBER presents『DIE ON ROCK FES 2021』~東京の陣~supported by SNAZZY TUNES"
11月21日(日)下北沢12会場 ※往来自由
シャングリラ / ReG / SHELTER / Flowers Loft / MOSAiC / THREE / 近松 / BASEMENTBAR / CLUB251 / ERA / ろくでもない夜 / LIVEHOLIC
OPEN 11:30 / START 12:00  ※10:30より下北沢ReGにてリストバンド交換開始
[チケット]
前売 ¥4,800 / 学割 ¥4,300(D代 ¥600別)
■一般発売中
出演アーティストほか詳細

田中聖
EVENT INFORMATION

"田中聖×SNAZZY TUNES presents『無礼男-Bremen-』"
10月3日(日)千葉 柏6会場 ※往来自由
PALOOZA / ThumbUp / DOMe Kashiwa / ALIVE / 616 / 04
OPEN 11:30 / START 12:00 ※11:00より本部にてリストバンド交換開始
[チケット]
前売 ¥3,800(D代 ¥600別)
■一般発売中
出演アーティストほか詳細