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INTERVIEW

Non Stop Rabbit

2021.05.17UPDATE

2021年05月号掲載

Non Stop Rabbit

メンバー:矢野 晴人(Vo/Ba) 田口 達也(Gt/Cho) 太我(Dr)

インタビュアー:吉羽 さおり

僕らは遊ぶことにも言い訳をしないし、稼ぐことも使うことも曲を作ることも動画も、全部やる


-そして、「是が非でも」。こちらもドラマチックなアレンジで華やかに聴かせる曲ですね。

田口:一番ノンラビかもしれないですね。昔から聴いている人からしても。それはめちゃくちゃ意識したのでギター・リフで始まって、歌もいつも通りハイトーンで畳み掛けて、ドラムバシバシ叩いてみたいな。

太我:ドラムは解放された感がありますね。

田口:そんな抑えつけられてたんだ、メジャーというフィールドで(笑)。

太我:楽しめました。

-リズムもダイナミックですしね。こちらも「三大欲求」とシンクロする内容で、より自分の思いを掘り起こしていく曲になりました。

田口:反発心というか、反骨精神ですよね。僕ら表向きにはチャラチャラしてても、反骨精神だけでやってきたような人間なので。そこは絶対に出したいなっていう。

矢野:歌に関しても「三大欲求」と一緒で、気持ち的も前に前にというのを想像しながら歌いましたね。歌詞ががっついてる歌詞なので。気持ちから前に押し出して、これもギリギリの感じで歌いました。

-そして「推しが尊いわ」は、ノンラビの面白さを詰め込んだ曲です。この、"推し"がいることの喜びや、張り合いみたいなものって、この1年はより感じた年になったのかなと個人的には思いますね。

田口:そうですね。ただライヴに行けてないとか、"推しごと"をしたくて一生懸命チケットを取ったりしていたのが、コロナで今なくなってしまって。ネットだけで応援してるのって、あまり推してる実感がなくなってきているんじゃないかなと思ってるんです。だから、ひとつは誰かを推してる自分を推してほしいなという。あとは僕らがそもそもアイドルじゃないので、"推す"という言葉、"ノンラビ推し"って単語にそもそも抵抗があったんですけど。でも言うたら推しって、アイドルだけの単語かって言ったら、そうじゃなくて。推されることってとても素晴らしいことですよね。応援ですから。そう考えたときに、バンドマンがこれを毛嫌いしてるのって、そもそもファンと距離が遠のいてないかという。そう考えたら、絶対に俺らも推されたほうがいいし、それを俺らが歌っちゃうという。もちろん、なんでノンラビが推しに関して歌うの? とか、アイドル推し的なYouTubeファンが増えてきて、そっちを狙ったのって言われると思いましたけどね。

-そうなんですか。

田口:でも、結局バンドだけをやっている俺らしか推せなかったんですかっていうことだと思うんです。それだったらYouTube始めた時点でもう推せてないですよねっていう。だとしたら、今後俺ら無茶苦茶なことしていくけど、推せますかと。それでも推せるやつは、素晴らしい推しだと思いますしね。

-バンドのノンラビとYouTubeのノンラビ、どちらが好きかっていうのが分かれている感じもあるんですか?

田口:最近はあまり感じないですけど。ロック・ファンはロックを好きであることに誇りを持っているじゃないですか。

-そうですね。

田口:でも、例えばアイドルの楽曲でもすごくロックなサウンドだってあるし、逆を返せばポップに振り切ったロック・バンドだっていて。そう考えると、音楽をやっている時点で何も線引きすることはないはずなんですよね。だから、変に、僕らアーティスト側が推しという単語に線を引くのも嫌だし、ファン側が線を引くのも変だし。僕らがそれをぶっ壊せればいいですよね。その真ん中が一番美味しいと思うので(笑)。

-しっかりキャラづけもできているということですしね。こうしてメジャーでの活動が始まって、何か変化を感じていることはありますか?

矢野:友達が優しくなったことですかね。

田口:嘘つけ。その友達危ないかもしれないぞ。

矢野:気を使ってくれるようになったくらいですかね。

田口:活動については一切変わらないですね。でも、メジャーだなというのを実感することは増えましたね。アニメのエンディングで自分たちの曲が流れて、クレジットがバーっと出てきたときとか。音楽番組に出てそこで歌っているのを家で観たときに、出てるなっていうのとか。それはメジャーでなきゃなかったことなので。

-アニメきっかけで知ってくれたりと、広がりも出てきますしね。ただ1年間、ライヴができない状況で、ノンラビとしては、配信ライヴはしないということも明言していましたが、ライヴについてお客さんからの声、やってほしいという意見はありましたか?

田口:ある意味ファンもこのご時世や、音楽業界に関する雰囲気を悟ってくれているので。"やって"って言ってくる人はいなくて。あなたたちのペースでって言ってもらえているような感覚ですね。

-今回のシングルは初回限定盤に、ライヴDVD"Non Stop Rabbit Behind closed doors-live at harevutai"がパッケージされましたが、これは今回のリリースのために無観客で収録したライヴだそうですね。

田口:普通は昔のライヴ映像とかを使うと思うんですけどね(笑)。あ、でも、それがメジャーですね。僕らこれまで、iPhoneで撮ったようなライヴ映像しかなくて。DVDに収録できるようなレベルの映像がなかったんですよね。Zepp公演ですらiPhoneで撮るみたいな感じで。

矢野:それも自分らで回してね。

田口:後輩とかにカメラを持たせて観客席で撮っていたんです。今回はちゃんとした収録で、目の前に何台もカメラが並んだなかでやるっていう──しかもそこでMCをしても、目の前にいるのがカメラマンとかライヴ・スタッフとか、プロばかりなので、誰も笑わないんですよね。

太我:きつい(笑)。

矢野:メジャーを感じましたね。

田口:相手もプロだから一切笑わない。別に笑ってくれてもいいのに。

-(笑)ライヴを映像作品として見せようというアイディアは早い段階であったんですか?

田口:この1年間は、配信ライヴもやらないし、観客数を絞ってのライヴもずっとやらないって決めてやってきて。でも、言わないけど、ファンのみんなは絶対にライヴだって観たいし、俺らもやりたいわけですから。けど、やっぱり配信ライヴをするのは違うなってなったときに、観てもらうものとしてのライヴをやって、それを撮ってもらおうという。それだったらやりたいっていうのはありましたね。

-DVDの収録曲としてはアルバム『爆誕 -BAKUTAN-』からの5曲が演奏されていますが、それ以外の曲などもライヴ当日は演奏していたんですか?

田口:そこは、これは聴かせたいなという曲を厳選してました。あとはライヴができるようになったときに楽しみにしててねって、意味を込めての予習というか。でも、久しぶりにライヴでの汗っていいなって思った。ライヴでかく汗って、日常ではかくことができないものだなと。3人で汗だくになって、いいなこの汗、久しぶりやなって思いましたね。

-収録のためではありますが、久々のライヴの喜びは大きそうですね。

太我:やっぱりライヴをやってないと、ライヴの感覚みたいなものがなくなっていたので。ずっと練習してましたね。すごく緊張しちゃって。でも、やったらやっぱり楽しかったです。さっき、(田口が)汗かいてるって言ってたじゃないですか。僕、ドラム叩いてるとき扇風機3個置くんですよ。だから、まったく汗かいてないです。

田口:ふざけんなよ(笑)!

太我:共感できなかった。

田口:扇風機止めろよ。汗かけ。

矢野:(笑)無観客でやってみて思ったのは、お客さんがひとりでもそこにいたらもっと違うライヴというか、自分たちの意識も変わってくるなって。ひとりもいないってすごく特殊なというか、あり得ない空間だったんです。

-この1年は特に、ライヴというものが持つ意味を観客としても考えることがありました。少しずつでも、こうした発信があるのは嬉しいなと思います。今も日々のYouTubeの公開は続いていますが、その間にも制作は続いているんですか?

田口:次の作品に向けてもずっと作っているので。オーバーワークですね。これはパワハラっていうんですかね、ポニーキャニオンの(笑)。

-オフィシャルHPのスケジュールの項目を見ると、パンパンですもんね。

田口:だから、三大欲求って、マジで僕らにハマるものだなという。そんな忙しいなかでも僕らは飲みに行ったり、女の子と遊んだりしてるって。人間って、やりたいことならできるんだなというか(笑)。

-歌詞にもありますね。"いざやるとなると時間などなくて/でもやってみれば意外と間に合って"とか。

田口:たぶんなんだかんだと言い訳してるだけなんですよね。僕らは遊ぶことも言い訳をしないし、稼ぐことも使うことも曲を作ることも動画も、全部やるっていう。

-何が3人をそこまで動かしてるんですかね。その燃料はなんなんでしょう?

矢野:もう走り出しちゃったので、止められないんですよ。

田口:はははは(笑)。

矢野:止まれない。止めるときはやめるときだと思うし。

田口:地獄期があったからね。路上ライヴ時代に、おにぎり1個買うのにも3人でケンカしてるような経験もあるから。

矢野:そのときに比べたら今、こんな幸せなことないですからね。