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INTERVIEW

ASTERISM

2018.08.20UPDATE

2018年08月号掲載

ASTERISM

Member:HAL-CA(Gt) MIYU(Ba) MIO(Dr)

Interviewer:荒金 良介

-「Midnight Hunter」はスタジオ・ライヴの動画もYouTubeに上げてましたが、疾走感があり、後半はドラムのソロ・パートも入ってます。

MIO:短い時間の中でテクニックの体力を使い果たす濃い曲です。

MIYU:限られたなかで全力を出し切るという。ベースは16符で弾いているんですけど、この曲は一番体力を使いますね。

HAL-CA:曲名は"真夜中のハンター"という意味なんですけど、同じリフを転調させていくテクニックで、何かがものすごい勢いで追い掛けてくるイメージですね。

-「Midnight Hunter」はメタル系のショート・チューンで新鮮でした。あと、「Disperse」も今作の中でも大好きな1曲で。

HAL-CA:その曲は作家さんに提供していただいたもので、もともと構成が爽やかだったので、自分たちの色を入れるために和風のリフを入れたり、編曲みたいなことをやったりしました。"Disperse"は"散らす"という意味があるんですけど――そもそもASTERISMは"星群"という意味合いがあって、ひとりひとり強く光るものが集まった集合体から放出されるものが、聴いてくれた人にも届けばいいなと。

-スケール感のある曲調ですよね。

MIO:ベースもなかなか細かいことをやってるもんね?

MIYU:シーケンス・フレーズというんですけど、普通のベースでは出せない音域ですからね。あと、「DAWN」も7弦ベースのイントロで始まってます。

-妖しげなイントロですよね。

MIYU:いい色気が出てると思います。

-話が戻りますが、「Disperse」のギターもとてもエモーショナルですよね。

HAL-CA:単純なフレーズなんですけど、テクニカルというより、歌わせて弾くのが難しかったです。レコーディングでは苦労しました。

MIO:ドラムはカチッとリズムを決めないと、かっこ良くならないと思ったので、特にバスドラ、ハイハットには気を遣ってレコーディングしましたね。ギターとは逆に感情的というより冷静になって、セクションごとに風景を変えるような気持ちで全体を組み立てていきました。

-話を聞いても前作からの成長ぶりが凄まじいです。そして、「DAWN」はIRON MAIDEN、DREAM THEATERばりの10分近くの大作です。

HAL-CA:イメージはDREAM THEATERでした(笑)。ASTERISM初の10分近くの、プログレッシヴ・メタルの大作です。

MIYU:様々なストーリーがあり、いろんな展開のある曲ですからね。

HAL-CA:"DAWN"は夜明けという意味なんですけど、不安感のあるアルペジオで始まるけど、サビでは明るく開けて、最後は希望が見えるようなイメージにしたくて。メッセージ的には、どんなに長くて暗い夜でも、必ず夜明けは来る、そのときに希望が見えるというストーリーを構築しました。

-「DAWN」は映画のサウンド・トラックみたいな雰囲気もありますね。

HAL-CA:2曲ぶんぐらいあるし、難しい曲なので大変でした。

MIYU:ベースも歌うことをイメージして、手癖じゃなく、気持ちを乗せて弾こうと思いましたね。

-「Up The Horns!」はライヴを意識した新しいアプローチですよね?

MIO:はい。まず3人の声を入れるのも初めてだったし、シャッフル調の楽曲も初めてだし、途中でジャジーなパートがあるので、音楽性の幅を見せられたらいいなと。

HAL-CA:"Up The Horns!"は角を上げろという意味なんですけど、"ライヴで盛り上がろうぜ!"という気持ちを込めてます。

-「Helter Skelter」、「Stand Up And Shout」のカバー2曲はどういう基準で選んだんですか?

MIO:僕らのライヴでいろんなカバーをやるんですけど、その中でもお客さんに喜んでもらえたり、自分たちが好きだったりする曲を選びました。

-特に「Helter Skelter」はオリジナルと言っていいほどASTERISMの色が出てますよね。

HAL-CA:今までのカバーと同じで、ASTERISMらしさを出せたと思います。

-「Stand Up And Shout」という選曲も素晴らしいですね。

MIO:親の影響で染みついてる曲ですからね(笑)。攻撃的な感じでオリジナルを超えてやろうと。ASTERISMの個性も入れたかったし、ソロも完コピじゃなくて。ね?

HAL-CA:うん。私は原曲も大好きなのでリスペクトしつつ、原曲を超えたい気持ちがあったので、ギター・ソロは自分の個性を出したいなと。ライヴでも盛り上がるし、爆発力のある曲ですからね。

MIYU:Ronnie James Dio(Vo)さんは子供のころからライヴ映像を観て好きだったので、今作に入れられて嬉しいし、ベースに関しては疾走感を大事にしました。

-今作は演奏の技量はもちろん、どの曲も濃いエモーションが詰まってて、感情をアウトプットする力が増した気がします。

HAL-CA:そうですね。心境の変化がすごくあって――曲は変わるんですけど、「BLAZE」はオリンピックを観ていたときに闘い、感動、希望、勇気、夢みたいな様々な感情が私の中に溢れてきて。"闘う"と言ってもただ競い合うわけじゃなく、相手を尊重しながら、だけど死ぬ気で闘う選手の姿を見たときに私自身が勇気を貰ったし、涙が溢れてきたんですよ。その感情をありのまま曲にしたのが「BLAZE」なんです。

MIYU:作曲面でも気持ちを意識して作りましたからね。「Warning」は"このままでいいのか?"みたいな気持ちがこもってます。自分も悔しい想いをしたことがあって、そのときに生まれた曲なので。

HAL-CA:たぶん前2作は私たちがやりたいことを詰め込んだ作品だけど、今回は私たち3人が思ってることや、聴いてくれた人に伝えたいという気持ちを重視したので、そう言ってもらえると嬉しいです!