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INTERVIEW

Far East Dizain

2018.03.27UPDATE

2018年04月号掲載

Far East Dizain

Member:米沢 彰

Interviewer:Keita(Vo) Leda(Gt) Яyu(Ba) Sujk(Dr)

Djentサウンドに拘泥せず、圧倒的な演奏力を背景に多彩な音を織り重ねた独自のサウンドを追求するFar East Dizain。ライヴを重ね、様々なフィードバックを得ながら進化を続ける彼らが、バンドとして完成の域に入ってきたことを窺わせる充実の2ndフル・アルバム『ALTERED DIZAIN』をついにドロップ。制作からリリース・ツアーまで、今作について4人に話を訊いた。

-2枚目となるフル・アルバム『ALTERED DIZAIN』の完成おめでとうございます。2015年4月8日の『DIZAINIZE - EP』リリースから、約3年間でフル・アルバム2枚、ミニ・アルバム1枚、シングル3枚、会場限定シングル2枚とかなりのハイペースで制作を続けられているのはどういったところに理由があるのでしょうか?

Leda:こうやってまとめてみると、結構出したなって感じはしますね。でも、僕がヴィジュアル系を始めたころって、3ヶ月に1回は何か出さないと遅い、みたいなノリだったんですよ。だから、ハイペースってわけではなくて、むしろ遅いくらいの感覚なんですよね。

-やりたいことをやりたいようにやっているから、楽曲を作れてるのかなって思っていましたが。

Leda:いや、"もうそろそろ出さないと"っていう危機感の方が強いですね(笑)。

-そういうノリだと、制作は結構大変そうですね。

Leda:そうですね。"ここで何か出そう"みたいな青写真をマネージャーたちと打ち合わせして、作品のタイミングは定まっているので。

-今作の制作自体、時間はかかりましたか?

Leda:構想自体はわりと前々からあったんですけど、実際に作り始めたのは今年に入ってからですね。

-マジですか!?

Яyu:今年の1月からですね(笑)。

Leda:レコーディングは2月からですけどね。

-すごい進行ですね(笑)。いつもそんなペースですか?

Leda:そういうわけではないんですけどね。

-今回は特段厳しい感じなんですね。

Leda:そうですね。

-レコーディング自体は2月からだとして、シングル以外の新曲の制作はいつごろからでしたか?

Leda:使わなかったやつもあったんですけど......前作からのボツ案とかそういうのもあったりして。

-前に作った楽曲に手を加えて。

Leda:そうですね。シングルっぽくないなと思って寝かせていた曲もあったので。

-多くの曲を書いてボツ曲も多いパターンと、その逆に1曲1殺みたいにほとんど使うような、バンドによって傾向が分かれますが、FED(Far East Dizain)はどちらのタイプなのでしょうか?

Leda:個人的には1曲1殺タイプなんですが、その1殺を作るために、1曲にならない残骸が結構ある感じですね。

-いろんなバンドの話を聞いていると、1曲完全に作りきってボツにしているバンドもいて、すごいなとは思いますね。

Leda:でも、その方がバンドとしては健康的ですよ(笑)。

-健康的(笑)。

Leda:僕らは音楽性的に、きちんと決めてから録っていかないとめちゃくちゃ時間がかかるんですよ。

-手が込んでますもんね。

Leda:バンド以外の楽曲提供なんかだと、結構作り置きとかあるんですけどね。


3年かかってようやく、このバンドの音楽性がしっくりハマってきた


-そういう場合もあるんですね。今作についてですが、"ALTERED=変更された"といった意味になりますが、タイトルに込めた意味や今作のコンセプトなどをうかがってもよろしいでしょうか?

Leda:3年かかってようやく、このバンドの音楽性がしっくりハマってきたというか。なので、そこからもう1回変化して自分たちらしさをさらに追及していきたいと思ったんです。

-アルバムを制作するにあたって、変化を求めていったということですか?

Leda:まさに変化の途中だったところを、きちんと固めたかったっていう感じですね。

-なるほど。イントロダクションとなる「The altered begin」はインダストリアルな曲調に雰囲気のあるサウンドが乗ってきて、ツアーでステージに入ってくる姿がすごく浮かぶトラックなんですよね。

Leda:そうですね。そういうイメージで作っています。テンションが上がるような感じで。今回は入ってる曲に"ザ・和風"みたいなものがなかったので、こういうのを入れてもいいかなって。エキゾチックというか、太鼓の音を入れてるんですけど、そういうのが頭から入ってるのがいいかなと。

-それを受けてスタートする「Dystopia」はギター・オリエンテッドなんですけど、Keitaさんがグイグイ引っ張る曲で、まさに今作でというか、この曲でFEDとKeitaさんがひとつの完成形を示したなと感じました。

Keita:前のミニ・アルバム『DIZAINERVE』(2017年5月リリース)くらいから自分の歌い方も固まってきて。1stアルバム(2015年リリース『TONICK DIZAIN』)はなるべくシャウトを入れないように作っていたんですけど、だんだんシャウトも多くなってきて、それで勢いのある曲にヴォーカルが乗るっていうことが、だんだんうまい具合に馴染んできたのかなって思います。

-スクリームの表現も、Aメロの中音域の歌い上げ方も、サビでのファルセットを取り入れた表現力も、自分らしさを確立して、存分に出しているなって。

Keita:勢いよくやろうと思って(笑)。

-なので、これまではどうしても"FEDらしさ=Ledaさん"っていうイメージがついていたと思うんですけど、ここからはその"FEDらしさ"のかなりの部分をKeitaさんが担えるようになったんじゃないかなと思いました。

Keita:そう思っていただけたら、ありがたいですね。