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INTERVIEW

EVANESCENCE

2017.11.07UPDATE

2017年11月号掲載

EVANESCENCE

Member:Amy Lee(Vo)

Interviewer:山本 真由

-今作より、すでにいくつかの楽曲が公開されていますが(※取材日は9月下旬)、ファンからはどんなリアクションが届いていますか?

とってもいいと思うわ。新曲の「Imperfection」がすごく気に入っているの。力を入れて作ったわ。新曲を作るたびに、それが私のお気に入りになるの。他の曲をないがしろにするわけではないけど、新曲には情熱を傾けられるのよ。新しいフィーリングがあるし、今の私の気持ちを如実に表していると思うから。ファンもとっても気に入ってくれていると思うわ。1週間ほど前にこのビデオ撮りを行ったけど、本当にエキサイトしているのよ! まだ観ていないけど、きっとすごくユニークなものになると思うわ。今回のプロジェクトは全写真をひとりのアーティストが手掛けたんだけど、音楽ととてもよく似ていて、オーガニックな部分とシンセティック(人工的)な部分があるの。写真だけど、その上に水彩で描いていくので、ふたつの世界が融合しているのよ。私は音楽もまさにそういう感じにしたかったし、アートワークもそうしたかった。今作の写真やアートワークを手掛けた人が、ビデオの監督も務めたので、ビデオではとても美しくて滑らかなフィーリングが醸し出されていて、すべてがひとつの世界にまとまっているの。

-アートワークの話が出たところで、今作のアートワークは、これまでのゴシック的な色調からは一転して、近未来的にも見えるようなファッショナブルなものに仕上がっていますね。この変化は、アルバムのテーマにも繋がっているのでしょうか?

常にチャレンジなの。私の使命はいつだって、みんなが耳にする音に合ったヴィジュアルを見つけることなのよ。ヴィジュアルと音がバッチリ合っていないといけないの。今回の音楽は、エピックでシネマティックでオーケストレーションを施した、クラシックにインスパイアされたものと、かなり近未来的でエレクトロニックなプログラミング、とてもモダンな要素が融合している。だから、このふたつのコントラストを、際立たせるだけではなく、合体させたかったの。そして、このアートワークはまさにそうだと思うわ。クラシカルな世界を表現しているけど、それを人工的な後処理で素敵にドレスアップしているの。線や幾何学的な図形とかが近未来的な印象を与えているのよ。

-今作には、新曲以外にもEVANESCENCEの名曲と言われるような楽曲の数々が形を変えて収録されていますが、選曲はどのようにして行われたのでしょうか?

明らかにこれと思える曲がいくつかあったの。以前から、クラシカルなアレンジでやってみたいと常々思っていた曲があったのよ。「Never Go Back」や「Your Star」がそうなの。オーケストレーションを施して、そこに私のピアノを加えることでアレンジがさらに複雑且つ興味をそそられるものになった。他の曲に関しては、今の私のスキルをもって新バージョンで取り組める素晴らしい機会に恵まれたと思ってるわ。若いころ(まだそれらの曲が新曲だったとき)は、まだまだわかっていない部分があったのよ。年月と共にいろいろなことが変わっていったので、昔の曲に立ち返って、少なくとも私自身にとってより良いものにしたかったの。みんながこのバージョンを聴いて、"こっちの方がいい!"と思ってくれることなんて期待していないわ。でも少なくとも、今の私にとってはこれが理想的なの。レベルアップした気がするのよ。

-プロデューサーには、Will Huntがクレジットされていますが、ドラマーのWillとは別の人物なんですよね? 彼はどんなプロデューサーですか?

そう、ドラマーのWillとは別人物よ。10年ほど前に、共通の知り合いを介して友達になったの。私たちは音楽の趣味がとても似ていて、特にBjorkを含む何人かの女性アーティストが共通しているの。それで知り合ってから数年後に、プロデューサーやプログラマーをやっている彼のスタジオで、"1日このスタジオで過ごして、ケミストリーが生まれるかどうか試してみましょうよ! 何か生み出してみましょうよ!"って、特になんの理由もなく遊びですることになったの。で、2007年か2008年に行なわれたその最初のセッションから生まれた曲が「Hi-Lo」だったのよ。でも完成はしなくて、ただ最初のアイディアがあっただけだった。それを今回完成させたのよ。というわけで、彼とは最初は友達として出会ったけど、すごくクリエイティヴな関係になったの。それ以来、かなりいろんなことを一緒にやってきたのよ。去年出した『Recover Vol. 1』に収録された「Baby Did A Bad Bad Thing」のカバーも彼と一緒にやったし、アニメ映画"Nightmare Before Christmas"からの「Sally's Song」のカバーでは彼が素敵なプログラミングをやってくれたの。一緒に書いた曲がいくつかあって、EVANESCENCEの前作(2011年リリースの『Evanescence』)に収録されたものもあるわ。「Made Of Stone」や「Secret Door」なんかがそうよ。そして今回、本当の意味で初めてEVANESCENCEで彼とコラボレーションしたの。彼は、曲作りの段階でプログラミングをしてくれたの。彼は本当に優秀なソングライターなので裏で支えてくれていたけど、今回初めてEVANESCENCEの音楽で正式な立場に就いたのよ。だから、とてもエキサイティングね。彼との関係は年月をかけて築いてきたけど、ついに一緒にタッグを組んでやるときがきたの。彼はツアーにも参加するのよ。