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INTERVIEW

JILUKA

2017.10.15UPDATE

2017年11月号掲載

JILUKA

メンバー:Ricko(Vo) Sena(Gt) Boogie(Ba) Zyean(Dr)

インタビュアー:杉江 由紀

新世代を担っていくことになるJILUKAが、ここにきてさらなる覚醒を果たしたようだ。来たる11月4日に渋谷TSUTAYA O-WESTでの4thワンマンとなるライヴ"【PHASE : osmosis】"を控えているなかで、このたび彼らが10月25日にリリースすることとなったのはシングル『Ajna -SgVer-』。事実上、ここでの表題曲は今年6月に発表されていた3rdミニ・アルバム『Xenomorphic』に収録されていた「Ajna」をシングル・カットしたものにはなるが、その実態はバージョン違いどころか、限りなく新曲に近い"もうひとつの可能性"を極めた新たなリビルド音源にほかならない。わずか数ヶ月の間に、超絶進化を遂げてしまったJILUKAの本気がこの音には詰まっている。

-今回のシングル『Ajna -SgVer-』の表題曲は、今年6月に発表されていた3rdミニ・アルバム『Xenomorphic』に収録されていた「Ajna」を新たにリビルドしたもののようですが、今このタイミングでこのような音源を出すことになった経緯をまず教えてください。

Sena:『Xenomorphic』を出したときに「Omelas」のMVを作ったんですけど、JILUKAとしてはそこで今まで以上にこのバンドが持っている激しい部分を強く打ち出したところがあったんですね。そして、それに対していただいた周りからの意見やリアクションが自分たちの思っていた以上に好感触でして、このシーンのなかでも他にはないJILUKAの個性や"らしさ"をさらに追求していくのも面白いんじゃないか、と考えたんです。それも、ここでは単にまた新しい音源を作るというのではなく、あえて『Xenomorphic』の中から曲をピックアップしてそれをシングル・バージョンとして手を加えていくという方法を選びました。というのも、『Xenomorphic』自体がJILUKAにとっては非常に重要な分岐点と言いますか、あの時点でやれることを納得いくまで突き詰められた内容だったので、今回はそこに入っていた「Ajna」を現在進行形のJILUKAとしてもっと尖らせてみたかったんですよ。

-その際、『Xenomorphic』の中から「Ajna」を選定したのはなぜですか。

Sena:実は、当初バンドの中だと「Bloodshot」をシングル・カットするという話も出てはいたんです。でも、最終的には「Ajna」の方が今のJILUKAの持っている力をより自然に引き出すことができるだろうということになりました。

-つまり、『Xenomorphic』は、事実上シングル化できるだけのクオリティとポテンシャルを持った楽曲が3曲も入っていたミニ・アルバムだったことになるわけですね。

Sena:作り手側からすると、どの曲であってもシングル・カットができるように意識してやっているところはあるんですよ。逆にメインの楽曲と対比をつけた曲を作ることもたまにはあるんですけど、基本的にはどれがシングルになってもおかしくないような曲作りをしているんです。例えば、『Xenomorphic』の最後に入っていた「Helix」なんかも、僕らからするとJILUKAの持っているもうひとつの大事な側面ですから。そういう意味では、ああいう曲でもMVを作ってみたいなという願望もあったりはします(笑)。ただ、今回のシングルに関してはJILUKAの持つ激しさを明確に伝えたかったので、それには「Ajna」が最も適任だったということですね。

-なるほど。かくして、ここに仕上がった「Ajna -SgVer-」ですが......一般的にはバージョン違いというと、多少ミックスが違っている程度のことも多いものです。しかし、こちらはオリジナルのアレンジと比べたときにいい意味で別物となっている印象ですね。

Sena:そこは録り直したり、新しく録り足したりをいろいろやっているんですよ。

-せっかくですから、ここからは各パートの見地から「Ajna」と「Ajna -SgVer-」の違いや、今シングルにて試みた新たなるアプローチについての解説をお願いいたします。

Zyean:おおもとの『Xenomorphic』に入れた「Ajna」の持ち味を殺さないようにしながらも、みんなからいいって言ってもらえた「Omelas」に匹敵するか、あるいはそれ以上の勢いがあるエクストリームさが欲しかったので、ドラムに関してはやりすぎないギリギリのラインで"できるだけやったろ!"っていう感じでした(笑)。自分としてもこれまでより激しめにアプローチできたと思います。メタルの界隈でよく使われるブラストビートを「Ajna -SgVer-」でもやっていて、あれはJILUKA史上たぶん最速ですね。ここは思い切って勝負に出たかったので、ブチ込んだんですよ。

-そのブラストビートをより速く、そしてよりカッコよく聴かせるための秘訣は何かありますでしょうか。

Zyean:レコーディングのときにきっちり叩けるかどうかも、もちろん大事なんですよ。でも、それをのちのちライヴでちゃんと再現できないと意味がないので、自分でできる限りの速さを出しながら、しっかり正確に叩くということはいつも心掛けていますし、その点では常に試行錯誤を繰り返しているところがありますね。

-結果的に、この「Ajna -SgVer-」の仕上がりについて、ドラマーとしてのZyeanさんはどのように感じていらっしゃいますか。

Zyean:もう大満足です(笑)。『Xenomorphic』を出したときにもすごくいいものができたなとは思っていたんですけど、そこから数ヶ月でまたアレンジをし直したときに今のうちらがやるとこういうことになるんだな、というところに自分自身でもちょっと感心しちゃいました。ドラム・パートだけじゃなく全体的にも激しさや研ぎ澄まされ方がだいぶ増していると思うので、聴いてくれる人たちにはそこをぜひ楽しんでほしいです!

-一方、ベース・パートにおいて「Ajna -SgVer-」で特に留意されたのはどんなことだったのでしょう。

Boogie:この曲のベースに関しては、全編を通してギターとのユニゾンになっているところが多いんですよね。ただ、ギターが表で激しくピロピロ鳴っている場面ではベースが下のところを支える必要があったので、そこはなるべくタイトなかたちでローの部分を出していくようにしました。

-原曲と比べたときに、ベース・パートで最も変化したのはどんなところですか。

Boogie:そんなにがらっとフレーズが変わったところはないんですけど、アレンジをしていったときに難しいフレーズが増えたところは多々ありましたね。新しくプラスされた要素に関しては、前よりも難易度が上がったところばかりなので、そこは録るときにちょっと苦戦しました(苦笑)。

-難易度を上げること自体が目的だったのではなく、曲としての完成度を求めたときに必然として"そうなってしまった"わけですね。

Boogie:そうなんですよ。曲をブラッシュアップして、原曲とはまた少し違う部分にフォーカスを当てていったときに、必然的なものとして難易度が上がってしまったということだと思います。

-Boogieさんが今「Ajna -SgVer-」に対して感じている、率直な手応えとはどんなものになりますか。

Boogie:6月に『Xenomorphic』が出たとき、あの時点ですごく自信のあるものができたと自分たちは感じていましたけど、あれから少し時間が経って、今また「Ajna」を「Ajna -SgVer-」という別の可能性として提示できたことによって、『Xenomorphic』の存在意義もここでさらに深まったと思うんですよね。そういう再確認ができるいい機会が作れたということも含めて、今回のシングルを作ったことはとてもいい経験になりました。