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INTERVIEW

矢島舞依

2017.01.20UPDATE

2017年01月号掲載

矢島舞依

Interviewer:荒金 良介

-今作の最後にリード曲として「BLOOD RESOLUTION」が収録されていますが、最初に曲を聴いた印象はどうでした?

すごく壮大な曲だと思いました。最後にキーの高いパートがあるんですけど、これは挑戦だなって。曲に見合うヴォーカルと歌詞にしなきゃと思ったので、ものすごくハードルは高かったですね。気合が入りました。

-教頭先生からは何かアドバイスを受けましたか?

高いキーは裏声で歌っても曲に合うと言われたんですけど、地声でガッツリ張ったような叫びが欲しいなと思って、レコーディングでは地声で頑張りました。

-そこは矢島さんの負けず嫌い魂が炸裂したと?

はい、そうですね(笑)。

-音の厚みも全然違いますよね。

ワンマンでもこの曲を披露したんですけど、こんなに変わるんだ! ってビックリしました。お客さんにも音の分厚さが伝わればいいなと。

-他に大変だった曲というと?

ミドル・テンポでもなく、バラードでもない、3拍子の曲も矢島舞依の世界観の一部だと思っているんですけど、3拍子の曲ばかり増やすのもどうかなと思っていたところ、「Incest Taboo」は今までにないシャッフルの曲なんですよ。この曲のサビのメロディを聴いたときに感情に訴えかけるものを感じたので、わかりやすい言葉を選ぼうと。それで恋愛をテーマに歌詞を書きました。でもただの恋愛ではなく、矢島舞依らしさを出したかったので"近親相姦"をテーマにしようと。大人っぽいダークさと、相手を思う純粋無垢な気持ちを表現するのはとても難しかったですね。

-そこも矢島さんの持つギャップですね。

その両方を出したいと思ったから。でも自分がイメージしたものに歌を近づけようと思っても、なかなかうまく表現できなくて、それをいかに表現するかは悩みましたね。歌を録ってみて、何度も表現を変えてみたなかで、ブレスも大事だなって。激しいところはあえてブレスを大きくして、それも歌の一部のように聴かせるとか、いろいろ工夫しました。今回はヴォーカルのディレクションをしてくれた方が今までと違ったんですよ。シャウトを繋げるように表現して、勢いやうねりを出すように、と。勉強になることが多かったですね。

-ヴォーカルの表現力にもよりいっそう磨きをかけて?

前作は曲の世界観を大事にしたところが大きかったですからね。今回は「BLOOD RESOLUTION」もそうですけど、より感情を曝け出すように意識しました。

-お話を聞いていると、よりライヴを念頭に置いた表現方法に変わっている気もします。

"曲がカッコいい!"と言われることが多いので、矢島舞依がステージで表現しているパワーや勢い、伝えている歌詞、それをトータルで観てもらいたいという気持ちは強くなりました。カッコいい曲なぶん、それに負けたくない、そこだけじゃない、と思ってもらえる作品にしたくて。自分なりの表現だけじゃなくて、自分がお客さんの立場なら、どう感じるだろうと考えながら作った部分もありますからね。でも、自分がいいと思ったものじゃないと全力で届けられないし、そこは妥協したくないです。自己満じゃいけないけど、自己満足できないものは人に薦められないから。制作中はいろんなことを考えました。

-音源を作り終えて、今の心境はどうですか?

えぇ、難しいですねぇ、私は私だなって(笑)。他の人にはなれないし、お客さんからそういうふうに捉えられるんだ? と思うこともありますからね。今回の作品は本当に、客観的な意見を聞いてみないと、まだ自分ではわからなくて。そういう意味でも今回は聴いた人の反応が楽しみですね。同じ色では固めてないけど、今回はメロスピが3曲も入ってますから。自分の色を濃くしながらも、今まで以上に広がりのある作品に仕上がったと思います。ライヴでもよりいっそう多彩なアプローチができるかなと。

-では最後に、2017年はどんな年にしたいと考えていますか?

(レーベル担当者の顔を見て)フェスに出たいです(笑)! これからも私の歌や曲がいいと思ってくれる方が増えてくれることが望みですね。ライヴや制作に関しては考えていることがずっと実現してますから。矢島舞依というジャンルを確立したいんですよ。"矢島舞依と言えばこうだよね"と言われたくて。私が歌を始めたのは、"憧れのアーティストみたいになりたい!"と思ったことがきっかけですから。そこに辿り着くためにも、もっと成長していかなきゃいけないなと思っています。