INTERVIEW
THE SLUT BANKS
2017.01.10UPDATE
2017年01月号掲載
Member:TUSK(Vo) DUCK-LEE(Ba) 参代目ACE DRIVER(Gt) カネタク(Dr)
Interviewer:荒金 良介
-当時、よく対バンしていたバンドは?
TUSK:都内でよくライヴをやっていたけど、結成から1年も経たずにワンマンとかやってましたからね。だから、どのバンドとやったという記憶もあまりなくて。いろんなイベントに出て、バンドを知ってもらおうと必死でした。それで叩かれながらも、俺たちは好きなことをやろうと思ってましたね。
DUCK-LEE:しょせんパンクをやってもメタルをやっても、なんちゃってパンク、なんちゃってメタルになるから、普通のロックンロールをやろうと。パンクもメタルも好きだけど、常に"オリジナリティとは何か?"みたいなことは考えてましたね。速くてノイジーだけど、メロディはすげぇしっかりしてる。それがオリジナリティだなと考えてました。
-今作のDISC1のオールタイム・ベスト盤を通して聴くと、同じバンドの曲とは思えない変貌ぶりですよね。
DUCK-LEE:時間が経ってるからねぇ(笑)。
-音楽の変遷ぶりは他のバンドと比べても、かなり激しいと思います。改めて自分たちで聴き直して思うことはありますか?
DUCK-LEE:俺は"変わらねえなぁ、進歩してねえなぁ"と思いますけどね。
TUSK:音作りはすげぇなと思いました。あと、今回はリマスタリングをして高音質CD仕様にしているから、音は良くなってると思います。
-ただ、音のバランスが大変なことになってる楽曲もありますよね、特に初期は。
TUSK:すごいよね! めちゃくちゃだよね(笑)。
DUCK-LEE:あれはわざとだからね。売れることを目標にしてなかったからじゃないかな(笑)。
ACE DRIVER:聴きやすさとかは微塵も考えてない感じですよね(笑)。
-特にギターはとんでもない音量ですよね。
DUCK-LEE:耳が痛くなるくらい、うるさい方がいいなと。
-いきなり斜め45度から跳び蹴りを食らわせるようなギター・サウンドじゃないですか。
DUCK-LEE:ギターの歪みに混ざってわからないかもしれないけど、ベースもクソ歪んでますからね(笑)。えっ? というインパクトを与えたくて。普通じゃ、つまんないからね。
-おふたり(ACE DRIVER、カネタク)の聴いた印象は?
ACE DRIVER:まだ加入して1年ですからね。聴いた印象はすごくエネルギッシュだなと。横関さん(Dr.SKELTON)のギターといい、説得力がありますよね。全体的にあまり時代を感じさせないし、今聴いても新鮮ですね。ライヴでやってる曲も結構入ってますけど、昔の曲をやってる感覚もなくて。それは曲がいいからだと思います。
DUCK-LEE:で、先輩ドラマーたちのプレイはどうですか(笑)?
カネタク:めちゃくちゃかっこいいですよね。日本のラウドロック、メロコアの先駆者で、こういう音楽をいち早くやったのが戸城さんじゃないですかね。でも戸城さんはラウドロックが好きというより、おおもとにはTHE BEATLESがあるわけで、そういう人が天然でこういう音を作るのがすごいなと。流行廃りがなく、今聴いてもいいなと思うから。
-選曲はどんな基準で?
DUCK-LEE:適当にライヴ受けがいいものとか、こういう曲入れたいなという感覚で選びました。とにかくCDの容量ギリギリまで入れたくて。
-収録は年代順になってますよね。音楽の変貌ぶりが激しいので、年代順でないと、辻褄が合わなくなるのかなと。
DUCK-LEE:まぁ、年代順の方がわかりやすいからね。
-その都度やりたいことに素直に従うからこそ、これだけバラエティに富む楽曲が生まれるんですか?
DUCK-LEE:俺の場合は、そのときそのときのブームがあるからね。最初の曲と比べると、後半の曲は聴きやすくなってると思います。
-ヴォーカルのアプローチもかなり変化してますよね。
DUCK-LEE:年齢とともにワビサビが出てきたんじゃないですかね(笑)。
TUSK:歌詞の書き方はそれほど大きく変わってないんですけどね。発信する側としての責任は強くなったかもしれない。
-後半はフォークっぽいニュアンスの曲調も出てきますよね。
TUSK:あぁ、そうですね。『Swingin' Slow』(2014年リリースの6thアルバム)はそういう作品だったから。今はガシャガシャやるライヴと、アコースティックなアプローチと両方やってますからね。やってる俺らは一貫性を持ってるつもりなんだけど。好きなことはどんどんやっちゃおう、それを自分たちのものにしよう、という気持ちが強いんですよ。