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INTERVIEW

MUCC

2016.06.09UPDATE

2016年06月号掲載

MUCC

Member:逹瑯(Vo) ミヤ(Gt)

Interviewer:KAORU

-ミヤさんはどういう曲に参加したのですか?

ミヤ:David BowieやTHE BEATLES、PRINCEの曲もやりました。やっぱり支持され続けている往年のロックって、普遍的な部分と、すごくディープな部分があるんですよ。特にDavid Bowieは、音から派生していったファッションとかカルチャーの部分とか、そういう余波がすごくたくさんあるので、俺らの世代でもすんなり入ってくるんですよね。

-David Bowieはヴィジュアル系の系譜としても大きな存在ですよね。どの曲をやったんですか?

ミヤ:「Space Oddity」(1969年リリースの2ndアルバム表題曲)と「Sound And Vision」(1977年リリースの10thアルバム『Low』収録曲)と、SUGIZOさん(LUNA SEA / X JAPAN)がヴァイオリンを弾いた「Life On Mars?」(1971年リリースの4thアルバム『Hunky Dory』収録曲)。最後は「Starman」(1972年リリースの5thアルバム『The Rise And Fall Of Ziggy Stardust And The Spiders From Mars』)ですね。

-最高ですね! PRINCEはどの曲をカバーしたのですか?

ミヤ:PRINCEはもともとやる予定ではなかったんですけど、亡くなられたので(※2016年4月21日急逝)......急遽「Purple Rain」(PRINCE & THE REVOLUTIONによる1984年リリースの映画"パープル・レイン"のサウンド・トラック表題曲)を演奏しました。

-オーケストラとの共演において、音を合わせるのが難しいと感じる部分はありましたか?

ミヤ:難しそうに思えるんですけど、そこはちゃんとロックをわかってらっしゃるマエストロの竹本泰蔵さんがしっかり橋渡しをしてくれました。クリックもないし、竹本さんがいなかったら成立しないですね。マエストロを見ながらプレイするのは新鮮でしたね。

-とても貴重な経験ですね。緊張はしましたか?

ミヤ:LUNA SEAの「I for You」(1998年リリースの11thシングル表題曲)をやりました。INORANさん(Gt)のパートを弾かせてもらったんですけど、もう、本当に緊張しました(笑)。ファンだし、LUNA SEAのメンバーが3人いるし(※河村隆一、SUGIZO、真矢)。自分がコンサートを観に行ってる側だったとしたら、知らない若手バンドのギタリストがLUNA SEAの曲を弾いてて違うフレーズだったらムカつくだろうし(笑)。

-(笑)それでは、待望のニュー・シングル『ハイデ』についてお訊きます。今作は、あまりにも濃密な4曲なので、シングルというよりは――

ミヤ:ミニ・アルバムに近いですよね。

-表題曲のTrack.1「ハイデ」は、びっくりするほど爽やかな音像ですね。あくまで音像の話ですが、例えるならばJónsi(SIGUR RÓS)の曲のような、広大なイメージを彷彿させるというか。

ミヤ:あぁ、それはわかりますね。そっち寄りと言われたら、COLDPLAYのようでもある。この曲はもともと四つ打ちのアプローチでやっていこうと思っていました。

-制作にはいつごろから取り掛かったのでしょう?

ミヤ:4月の"M.A.D"ツアーを回っている最中ですね。

-最近のMUCCはヘヴィな曲がシングル・カットされてたので、ここまで爽やかで、シャウトもまったくない曲は新鮮ですね。音像を含めて、明確なテーマがあったのでしょうか?

ミヤ:激ロック的にはちょっと物足りなく感じるかもしれないですけど、もともとフォーク・ソングが根源にあるバンドだし、20周年に向かっていくシングルとしては、やっぱり自分たちの"原点"になっている音楽を聴かせたいという気持ちがあったんです。もっと打ち込みをガンガンに使ってEDM寄りにしてもよかったんですけど、それはありふれすぎててつまらないので、"生音で勝負しよう"というコンセプトから始めました。サビが歌ではなくてギターのメロディなので、構成は完全にダンス・ミュージックなんですけど、そこを生音で押しています。BPMもEDM的でジャンプもしやすいし、ライヴで観てもらったらすごくわかりやすいかなと思いますね。

-たしかに構成がEDM的だと言われれば、納得しますね。

ミヤ:あくまで構成の話ですからね。でもUS的というよりは、UK的な感じを生楽器で鳴らして、MUCCらしい演奏だと思います。哀愁感のある田舎的なメロディというか。

-牧歌的というか。

ミヤ:そうそう。