DISC REVIEW
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インディーズから数えて3枚目となるミニ・アルバムは、"90年代のダサかっこよさ"を狙ったというMUCC初のコンセプト作品だ。90年代ロックのアプローチから最先端のEDMサウンドまでも取り入れ、年代もジャンルもいとも簡単に飛び越えてしまっている全7曲は、時代錯誤な言葉を散りばめた自由度の高いラウドロックを展開していて、実にユニークでかっこいい。1997年の結成から今日までシーンの最前線で活動してきたバンドらしい目のつけ所と振れ幅の広さで、"これぞMUCC流ミクスチャー・アルバム!"と呼びたくなる仕上がりだ。様々な音楽的ファクターをしなやかにまとめ上げ、MUCCサウンドへと見事に昇華させているメイン・コンポーザー、ミヤの手腕に改めて感服。そして何より、彼ららしい奔放さが心地良い1枚だ。 MAY-E