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INTERVIEW

TONIGHT ALIVE

2016.03.09UPDATE

2016年03月号掲載

TONIGHT ALIVE

メンバー:Jenna McDougall(Vo)

インタビュアー:山口 智男

-自分もまさにそれをイメージしていました。

本当に!? すごい! 嬉しいわ!!!

-音の開け方が希望を感じさせるんですよね。何かいいことが先に待っていそうな気がします。

嬉しいわ。ありがとう! 私は曲を作るときに風景を思い浮かべるのよ。例えば「Oxygen」(Track.2)はイントロを聴くとビデオを撮影した場所の青い空と雲が見えるの。どの曲もとても視覚的なところが気に入っているわ。

-曲調、サウンドともに幅が広がったことで、ヴォーカリストとしても今回は挑戦があったのでは?

プロデューサーのDavid Bendethがよく"pillow(=枕)"という言葉を使っていたわ。"音楽はヴォーカルの「pillow」であるべきだ"って。私としてはすべての注目が自分に集まるべきだと言われているようなもので、ちょっと不安だったけどね。でも、その言葉が私たちのサウンドを変えてくれたと思う。例えばギターのディレイが私のヴォーカルに被りすぎないようにするとか、そういうシンプルな変化がヴォーカルにスポットを当ててくれたのよ。誰も主導権争いなんてしていない、それぞれがそれぞれの役割を担っているの。ヴォーカル部分を書くのはとても楽しかったわ。自分の声にとって本当にナチュラルなものを書いている実感があったし、パンクでエッジの効いたヴォーカルを書かなくちゃみたいなプレッシャーを感じることもなかったしね。そういう経験は今までなかったの。今回の歌い方はもっと壮大で、ナチュラルに感情に訴えかけて聴こえる気がする。自分でも歌っていて楽しいしね。昔の曲も大好きだけど、『The Other Side』の曲はヴォーカルが攻撃的すぎるというか、たくさんのエネルギーを込めないと歌えないような感じなのよ。かと言ってそういうヴォーカルに必ずしも表現力があるわけじゃなくて......。もちろん、あれはあれで楽しいけどね。でも今はリラックスしながら歌えて、それでいて何かを伝えているという実感があるの。そういう感触は今までなかったわ。

-たしかに気持ちよく歌っていますね。今回はエネルギーを込めると言うより、解放/発散している感じでは?

ありがとう! 自分でもそういうヴォーカルを聴くのが好きなの。"オノマトペ(※擬音語・擬声語)"という言葉を知ってる? ヴォーカルが、歌詞にならないものを表現している音楽を聴くのが好きなの。声が感情そのものに聴こえるときね。泣いているように聴こえたり、叫んでいるように聴こえたり......喋ってなくても歯をぎしぎし言わせたら怒っていることがわかるじゃない(笑)? 声の"音"で感情を表現するのが好きなの。今回のアルバムで初めてそれが実現できた気がする。

-それはレコーディングの環境も関係あるのでしょうか? 『Limitless』のレコーディングは2015年3月~7月の間、ニュージャージーにあるDavid Bendethのスタジオで行われたそうですが、地元を離れてのレコーディングはいかがでしたか? 環境が変わったことでクリエイティヴ面に影響はありましたか?

1番影響があったのはヴォーカル・コーチがいたことだと思うわ。『What Are You So Scared Of?』(2012年リリースの1stアルバム)のあとだから数年前のことなんだけど、アクセントの使い方や母音(を発音するときの喉)の開け方を――私の声の1番いいところを引き出すやり方を教えてくれたわ。そういう歌い方を覚え始めて、曲の書き方も変わったのよ。『The Other Side』ではそれまでとはまったく違ったやり方で表現ができるようになった。歌い方に対してオープンになったからだと思うわ。ようやく独自のスタイルを手に入れられた気がするの、それも自分の声をアメリカナイズすることなしにね。とはいえアメリカナイズするというのは意識的にやったことじゃなくて自然だったけどね。アメリカのアーティストの音楽をいろいろ聴いていると、自然にそうなっちゃうのよ。彼らの真似をするわけだからね。それはもう子供時代の経験からきているのよね。今作で地元を離れてニュージャージーに来たのは、仕事のためにという意識が強かったわ。特定の目的のために来ているんだってね。だからその意識に助けられた面はあると思う。

-環境というより意識ですか。自分のやるべきこと、やりたいことをするために来たという。

まったくそうね。とてもスペシャルなものを作りにきたって意識があったわ。バンドや自分の人生の中でのとても大切な瞬間を捉えようって。今もあのヴォーカル・ブースにいる自分が目に浮かぶわ。懐かしいなぁ。

-日本盤ボーナス・トラックの「Drive」では、一部を日本語で歌うというサプライズがあって、日本のファンに対するバンドの想いが窺えます。TONIGHT ALIVEにとって日本とは?

ものすごく大切な存在よ。もっと頻繁に行けるように成長し続けなくちゃと思ってるわ。日本のファンはとても熱心でいてくれるの。長年を通じてね。だからあれを録音することで、私たちの気持ちを伝えたかったのよ。これからも日本のファンとは関係を発展させていきたいわ。この曲が日本のファンとの絆になってくれることを願っているの。

-このあと、アメリカをツアーして、4月には"PUNKSPRING"に出演するために来日しますが、どんなライヴを見せてもらえそうですか? 新曲が中心のセットになると、ライヴの見せ方もこれまでとは若干違ってきそうですが。

そうね。ファンも、私たちの曲をあまり知らない人も楽しんでくれると思うわ。ひたすら音楽を楽しめる雰囲気作りをしようと思ってるの。私たちの音楽を知っている人たちだけの排他的な空間にはしたくないからね。私たちは日本でもまだまだ成長の余地がいっぱいあるし。日本に行くころにはアルバムが出ているから、セットリストも新曲と昔の曲半々くらいになるんじゃないかな。新曲はライヴにとても合うのよ。でも、昔の曲を置き去りにはしないわ。みんなが共感できそうな曲を中心に選ぶことになると思う。"みんなが楽しめる空間と時間を作る"、それを第一に優先するわ。