－いきなり武道館公演でPABLOさんが弾くのもかなりハードル高いですね。

PABLO：いや、俺も困るよね（笑）。少なくともどこかで一度やったあとに武道館とかね。いきなり武道館は修正が効かないからさ。でもそういうこともできたら、面白いだろうなって。

くりか：レコーディングでPABLOさんが弾いてくれたギターだけで背中を押されるから、ライヴで一緒にやったら、もっとすごくなるんやろうなって。

PABLO：基本的に3頭は曲もライヴありきで考えているんだよね？

まき：そうですね。

PABLO：曲を聴いてもらって終わりなわけじゃないんだよね。それはひとついいことを聞けたかな。よりライヴ感のあるギターを心がけようかなと。レコーディングもほぼ一発録りなんですよ。最初に弾いたテイクが間違いなくいいから。それが1番迫力があるんですよね。

－それはPABLOさんのようにキャリアがある方でないと。

PABLO：なんだかんだ積んできましたからね（笑）。PTPの存在は大きいですね。アルバム4枚作ったし、特に最後の作品で道が開けましたからね。それまでは試行錯誤してましたから。

－道が開けたというのは？

PABLO：難しく考える必要はないのかなと。リズムがズレてるとか、上手く弾こうとかではなく、まず弾いてる時点でそれはもう普通にできてなきゃいけないことで。迷いを持った状態でレコーディングに臨んじゃいけない。練習もすごくするけど、弾くときは全力でやると。

－わかりました。そして、今作はメジャー以降の熊にちなんだ表題曲という流れとは違いますね。Track.1「心友フォーエヴァー」はものすごくヘヴィでロックな曲調だなと。

まき：前作の「蜜蜜蜜」はスウィートな曲調で、それからのギャップもあるだろうけど、今回は自分たちらしさがすごく出せたと思います。私もレコーディングではオーディエンスを思い浮かべてトライしました。ジャンプして欲しい曲だったから、グルーヴ感をより出すためにはどうすればいいのかなって。歌詞の発音もみんなにジャンプしてもらうことを意識したんですよ。

PABLO：それは出てると思う。

まき：ほんまですか？ ありがとうございます。

PABLO：細かいことを言うと、"JUMPIN'!!"という歌詞のリズムが詰まってる感じはグルーヴ感が出てますね。

－ライヴの絵が見えますよね。くりかさんはどうですか？

くりか：「心友フォーエヴァー」はみんな寂しいときもあるかもしれないけど、誰しも思ってくれる人は周りにいるし、私たちもついてるよって。あゆくまもレコーディングでお世話になってるPABLOさんや周りにいる人たちはみんな"心友"だと思ってるんですよ。そういう気持ちを込められたと思います。

－身体が動く楽曲ですけど、メッセージ性も強いですもんね。あゆみさんは？

あゆみ：2頭が言ってくれたことが全部なんですけど、ライヴで「心友フォーエヴァー」をやったときに、どんどん曲が育っていくのがわかるんですよ。ギターの音が鳴った瞬間にお客さんの目がギラギラしているし、みんなとひとつになれる曲なんですね。

－カップリングのTrack.2「森森森」）、「素敵な世界」（通常盤：Track.3）にはスカのリズムが入ってますよね。PABLOさんがスカのアプローチというのは珍しい気がしました。

PABLO：そうそう。僕、スカはそんなに好きじゃなくて（笑）。それはレコーディング中に突然言われたんですよ。だけど、やったら結構楽しくて。

3頭：嬉しいー！

PABLO：採用しないかもしれないと言われたけど、最終的に採用されて、すごくハマッているからビックリしました。マジメにスカをレコーディングしたのは初めてですね。

まき：「森森森」は踊れる曲が欲しくて。完成したときにも熊らしさ全開にしたくて、ライヴでも「鮭鮭鮭」の次くらいに盛り上がる曲ですね。

くりか：ライヴでも勢いが増す曲ですからね。

あゆみ：「素敵な世界」はまだライヴで披露してない（※インタビュー時）ので、楽しみですね。練習してるときも自分たちで歌っても気持ちよくて。あゆくまとしてもスカは初めてだけど、ハマッてると思います。

－あゆくまはどんな曲調でも違和感なくハマる気がします。

PABLO：ロックが軸にあるから、どんな曲調でも行けるんでしょうね。変わった熊だね。

3頭：はははは。

あゆみ：正直、何がロックなのかまだわからない部分もあるけど、自分たちを飾らずに魂をぶつけていくという意味では自分たちはロックだなと感じてます。