－まず"熊"から"人間"の姿になるという熊仙人からのお告げをもらう映像がアップされ（※2016年5月に公開）、今に至るわけですけど。現在の心境から教えてもらえますか？

くりか：今までは熊で覚えてもらっていたけど、それがなくなったから、もっと覚えてもらう工夫をしなきゃいけないなと思っています。

あゆみ：人間になって、表現できることが増えそうだなと。歌詞的にも、熊が人間の気持ちを書いても共感してもらえない部分があったと思うので。

まき：人間の姿になったことで、"2017年中に武道館（公演の開催）を発表する"という新たな目標ができました（※再び"熊"の姿に戻るべく、日本武道館の発表を目指してる）。だからこそ、3人でライヴについて話し合う時間がとても増えましたね。今までは核のところまで話せていなかったけど、最近は3人で"あゆくまらしさとは何か？"をイチから話すようになりました。私たちは熊に戻るために、頑張っているので、1日も早く日本武道館のステージに立ちたいです。

－熊仙人もかなりのむちゃぶりですよね。

まき：そうですよ！

あゆみ：絶対、熊仙人はB型ですね。

－あゆみさんもB型ですよね？

あゆみ：はははは（笑）、そうです。やるときはやるけど、やらないときはやらない（笑）。だから、まっちゃん（まき）にケツを叩かれています。B型はむちゃぶりが激しいから。

－話を戻しますが、まきさんが言ったあゆみくりかまき（以下：あゆくま）の"核"とは具体的に言うと？

まき：熊という目印がないので、アイドルの枠組みで勝負しなきゃいけない。そこで自分たちの良いところはどこかなと。私たちはライヴ映像を見返しても、ナイーヴというか、ネガティヴなところに目が行きがちで。なので悪いところを見つけたら、必ず良いところをふたつ見つけようと。やっぱり、褒められて伸びるタイプだから（笑）。あと、熊ではなく、人間の姿になったあゆくまにしかできないライヴをやろうと。誰にも負けない熱さを持っていると思っているので、それをどう表現しようかなと考えています。

－かなり心境の変化があったんですね。

まき：人間の姿で「鮭鮭鮭」（2015年リリースのメジャー・デビュー・シングル表題曲）を歌っても、なぜ歌っているの？ と思われるだろうから。この間"マグロック2016"（※10月2日に静岡 清水マリンパークにて開催されたフェス）に出たときは、新巻鮭の旗を持ってステージに出ましたからね。最近はそれも楽しいですね。

－今後はあゆくまの長所をどんどん伸ばそうと？

まき：そうですね。私から見て、あゆみ、くりかは良いところがたくさんあるし、お互いにそれを伝えるようにしています。

－例えば？

まき：やっぱりあゆみは歌声ですね。「旅立ちの唄」（Track.1）の最初はあゆみが歌っているんですけど、グッと曲の世界に入っていける切り込み隊長みたいな役割で。

あゆみ：それ、ダサくない（笑）？

まき：ははは（笑）、ダサいかな。あゆみはレコーディングでの歌い方も悩んでいて、私が"こういうあゆみの歌い方が好きだよ"と伝えたんです。彼女は陰のある歌声が魅力だなと思ったから。

あゆみ：人間になって、自分たちの役割が明確になりましたね。歌にどう向き合えばいいのかわからなくなったときは、メンバーに相談しようと。

まき：私も"ここが良かったよ！"と素直に言えるようになりました。自分が歌うパートが欲しいなと思っていた時期もあったけど、あゆくまらしさを磨かなきゃいけないから。今回は3人の良いところがうまく調和したと思います。くうちゃん（くりか）はスパイス的な歌声で、「WAR CRY」（2016年4月リリースの1stフル・アルバム『あゆみくりかまきがやって来る！クマァ！クマァ！クマァ！』収録曲）はそれが活きているなと。初めてラップもやっていますからね。それは自分にはできないことだから。

－あゆみさんはどうですか？

あゆみ：くうちゃんはDJもすごいけど、DJブースにいるときと、ステージ前に出てきたときのダンスの切り替えが上手くて、オッ！ と思っちゃうんですよ。身体で表現するのが上手いなと。まっちゃんは盛り上げ役ということで、いろんなライヴを観て引き出しを増やしているのがわかるんですよ。勉強熱心ですね。それをただ真似するだけじゃなく、自分のフィルターを通して表現していますからね。

まき：1日中ライヴ映像を観て、勉強していました。WANIMAさんはほんとにすごい！ 真似できないものをいくつも持っているし、あの笑顔の中にあるエモさは勉強になりますね。