INTERVIEW
GEEKS
2015.11.10UPDATE
Member:エンドウ.(Gt/Vo) ミツ(Ba/Vo) カオル(Key/Vo) キョウヘイ(Dr/Vo)
Interviewer:荒金 良介
-前作から1年ぶりのアルバムですね。
エンドウ.:その前に7ヶ月連続配信リリースをやりましたからね。
-今までやらなかったリリース形態ですよね?
エンドウ.:ちょっと変えてみました。今年どうする?という話になり、1曲ずつじっくりやってみようかと。いつもアルバムという制作物に縛られて、バーッとまとめてやってましたからね。配信は1曲1曲ずつで録って、毎月1曲勝負でやりたいねえ、というノリで始まりました。
-それはエンドウ.さんの発案ですか?
エンドウ.:いや、誰が言い出したかわからなくて、自然発生的にそうなりました。それなら配信でやろう、毎月やろう、ああ、バンドも7周年だから、7ヶ月連続で7という数字でこだわってみようと。トントン拍子に進みました。アルバムだと、ここにミドル・テンポを入れようとか考えちゃうけど、今回はそのときの自分たちのノリや気分をパッケージできました。
-配信シングルは1曲ずつジャケも変えて、漫画家やイラストレーターの方にお願いして、こだわり抜いてますね。
エンドウ.:7ヶ月連続なら、毎回ジャケも必要になるから、それなら7人にお願いしようかなと。
-ものすごく豪華ですよね。
エンドウ.:はい、すごく大変でした(笑)。自分で集英社のジャンプ編集部に電話して、"もしもし、GEEKSというバンドでギター・ヴォーカル担当しているエンドウ.と申しますが......"みたいな。
-以前から接点はあったんですか?
ミツ:その先生(近藤信輔)がたまたまGEEKSのことが好きだったみたいで。
エンドウ.:ジャンプの巻末に作者コメントがあるんですけど、"GEEKS超格好いい。知ったその週にCD全部買ってライブ行きました"と書いてて。エエッ!?と思って。
-それは嬉しいですよね。
エンドウ.:去年、前作『ALKALOID』を出したときも、作者コメントに"大好きなバンド、GEEKSの新譜『ALKALOID』が格好良すぎて滾ります"って書いてくれてたんですよ。めちゃくちゃ嬉しかったんですけど、連絡先を知らないから、編集部に電話しました(笑)。で、ジャケを書いていただいたあともライヴに来てくれたんですよ。
-相思相愛ですね。それが第1弾配信シングル「QUIRKY HIGH SCHOOL」(Track.7)ですね。
エンドウ.:はい。それから好きなイラストレーターさんをメンバーからそれぞれ募って、メールを送りました。ほぼ断られなかったですね。あと、7周年7ヶ月連続リリースだから、その都度2マン・ライヴを7アーティストとやりました。
-なるほど。
エンドウ.:あと、今回イラストを描いてくれる人が決まってからどういう曲にするか決めていった流れもあったので、描いてくれた漫画家さん、イラストレーターさんに寄せた曲になっているんですよ。「QUIRKY HIGH SCHOOL」は近藤信輔先生にちなんで学園っぽい歌詞になってますし、「KATZENJAMMER」(Track.2)はエロ漫画家のEB110SSさんに描いていただいたのですが、ギターが大好きで8弦ギターとかオーダーメイドしちゃう人なんですよ。それを知っていたから、本人に喜んでもらいたくて、ヘヴィな曲にしました。「ARISTO QUEEN」(Track.4)は上坂すみれさんいう声優で、その子はロシアが好きな子だから、ちょっとロシアっぽいテイストを入れようと。やっぱり描いてもらうんだから、"これはあまり好きじゃない"と思われたら嫌なので。結果、面白いものができたと思います。珍しく外部からのインスピレーションを受けましたね。
-というか、めちゃくちゃ影響を受けてるんですね。
エンドウ.:そうですね。いい意味で相手の顔色を窺って書きました(笑)。「NINJA SOUL」(Track.10)もTVアニメ"ニンジャスレイヤー"ファンに好かれたいと思って、曲を書きましたからね。曲調的にはアメコミ風にしたいと思って、僕が1番かっこいいと思うアメコミのテーマ・ソングはRAMONESの「Spiderman」(1992年リリースの12thアルバム『Mondo Bizarro』収録)なんですよ。だから、そのMVをよく観てました。
-この曲だけスカのリズムを入れてますね。
ミツ:スカは好きなんですよ。
エンドウ.:スチャスチャ入ってる曲は意外とありますね。そこまで詳しくないんですけど。RANCIDとか、そこまでホーンが入ってないバンドが好きですね。まあ、初体験ばかりだったから、今回はかなり楽しめました。デモを渡して、"こんなイラストどうでしょうか"というやりとりを繰り返すこともあったから。
-コラボレーション感がすごくありますね。通常のアルバム制作と比べて、やりやすかったんですか、それともやりにくい?
エンドウ.:やりにくさはなかったですね。スムーズでした。
ミツ:ノーストレスでやれました。
-キョウヘイさんはどうですか?
キョウヘイ:例えばドラムに関して言うと、「KATZENJAMMER」はヘヴィに行くということで、ちょうどメタルを聴いていたんですよ。今回はそういうふうに考える時間があったので、それが良かった。「UNDERDOG」(Track.3)もハード・ロックぽいし、今回テーマに沿うようにドラムを叩くことができました。
ミツ:自分のことになるけど、昨年末に機材を一新したんですよ。それ以来、初のレコーディングだったから、音は考えて作れましたね。あと、時間に追われなかったぶん、今までの中で1番素が出てるかもしれない。中学生のときの気分に近いですね。こういう曲をやっちゃおうぜ!みたいな。少年のころの気持ちに戻りました。