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INTERVIEW

GEEKS

2013.07.08UPDATE

2013年07月号掲載

GEEKS

Member:エンドウ. (Gt/Vo)

Interviewer:荒金 良介

-結成5年目にしてFullボリュームの1stアルバムが完成しましたが、これまではどんな期間でしたか?

難しいですねえ。自分たちでは結成当初からあまり変わってないなあと思うし……そのまんまですかねぇ。なるべく変わらようにしたいし、変わって嬉しいと思う人も周りにいないかなと。RAMONESも変わらないから好きという人が多いだろうし、僕らもスタイルから音楽から変えないように心がけてきましたね。

-あえて意識しているとすれば、変わらないようにしようと?

そうですね。心のどこかで偉大なマンネリズムを追求したいなと思うし、僕らが好きな歴史上のバンドもそうでしたからね。変わっていったバンドは、あまり残ってないですからね。あと、僕らはバンドのテーマにしているのは、絶対ルーツを大事にしようと思って。自分たちが聴いてきたルーツ音楽をやろうと。THE BEATLES、THE ROLLING STONES、QUEEN、DEEP PURPLE、あとはRANCID、METALLICAも好きですし、ほとんどがタワー・レコードの3階で育ってるので。

-ん?

渋谷店のタワー・レコードの雰囲気で育っているので(笑)。こう言うと、眉をひそめられちゃうんですけど、邦楽や日本のバンドにはほとんど興味がないんですよ。

-今も邦楽は全く聴かないんですか?

Woodstock、Lollapalooze、Ozzfest、ああいうものが本物のロックだと思ってますから。僕、1人で何カ月かアメリカに住んでたんですよ。今でも音楽雑誌の表紙がTHE BEATLES、THE ROLLING STONES、DEEP PURPLEとか古いロックだし、仲間とセッションしようぜ! となったときにみんなロックの名曲は全部弾けるんですよね。

-そもそも昔のロックに興味を持ったきっかけは?

高校生の頃とかは60、70年代の名盤のパンフとか読んでましたからね。根っこにあるのはそこなんですよね。

-GEEKSをやる上では音楽的なコンセプトというと?

THE BEATLESの名前ばかり申し訳ないですけど、僕らの音楽が別にTHE BEATLESの音楽に近いわけではないんですけど、4人全員がリード・ヴォーカルを取ったり、KISSも曲によってヴォーカルが違うケースもあるし、メンバー全員が平等な立ち位置みたいなことをやってみたくて。あとは全員が楽器を持っていたいなと。好きなバンドのほとんどが全員楽器を持っていたから、ピン・ヴォーカルじゃなくて、全員で楽器を持って歌うと。で、QUEEN、DEEP PURPLEが好きなので、鍵盤は入れたかったんですよ。

-あっ、鍵盤はそこから来てるんですね。バンドとしての音楽性はどうですか?

今言ったようなバンドのいいところをごちゃ混ぜにできればなと。でもパンクがいいなあと思うので、姿勢だけでもパンクのスタイルでいきたいなと。

-エンドウ.さんが思うパンクの姿勢というと?

う~ん、気楽にいってる感じというか。関係ねえよ、みたいな感じでゴキゲンにいってるところですかね。嫌いなものは嫌いだし、好きなことだけをやりたいなと。なるべく思春期に感動した音楽に忠実でいたいので、そこは変えずにやりたいんですよ。自分たちのやってる音楽が正しいと信じちゃっているもので、そこは変えずにやりたくて。間違ってるのは、世界の方だと思ってますから。

-過去にクラシックのインスト・カヴァー集『PUNKLASSIC』を出してますよね。ああいう試みも珍しいアプローチだと思うんですが。

僕がすごくクラシックが好きで。図書館で借りて、いつも聴いたりしてたんですよ。最初のCDにクラシックのカヴァーを入れたんですけど……それはTHE WHOもやっていたのかな。で、スタジオでほかの曲も遊びでカヴァーしてたら、じゃあ、そういうコンセプトで出しちゃう? みたいな流れになって。だから、あれは趣味ですね(笑)。趣味をリリースしてもらって、ラッキーみたいな感覚です。

-では、今作の向かう上ではどんなことを考えました?

いつも通りに作りたい曲を作ったんですけど、歌詞や世界観のイメージをあらかじめ固めてましたね。作詞作曲は基本的に全部僕が担当して、アレンジは皆で固めていきました。僕ら4人は自分で言うのもナンですけど、いまだにワルガキなので、そういう世界観を出せたらなと。80年代のアメリカというか、何だろう……『Back To The Future』、『AKIRA』、『American Graffiti』みたいな……ジャケもそうですけど、少年グループ4人が住む街の歌みたいなもので、1枚のアルバムを作ろうと思ったんですよ。それで漠然とした歌や世界観ではなく、今回は明確に主人公が10人いる歌なんですよ。10個の物語を入れようと思って。1曲目はこの世界への入り口で、イントロダクションという感じですけど、9曲目以外は全部曲名が主人公の名前です。