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INTERVIEW

BUZZ THE BEARS

2015.09.08UPDATE

BUZZ THE BEARS

Member:池田大介(Ba/Cho) 越智健太(Gt/Vo) 桑原智(Dr/Vo)

Interviewer:荒金 良介

-前作『L』から1年3ヶ月ぶりで、今までのペースと比べると、だいぶ空いた印象がありますね。

越智:『L』を出した後にツアーを回って......今まではレコーディングしながら、ツアーを回っていたこともありましたからね。今回は『Q』にガッツリ打ち込めたこともあるし、他にもいろんなイベントに出演したりと、もう1年3ヶ月も空いたんだという感覚ですね。

池田:特に休憩していたつもりもなくて。『L』のツアーが終わって、それから曲作りしてましたからね。気づいたらって感じです。

桑原:ライヴ本数もこれまで通りだと思うけど、いろいろ動いていた印象はありますね。

-前作以降、バンド内部で気持ちの変化はありました?

桑原:今まで詰まっていたから、あまり考える時間がなくて。今回は作品制作とツアーの時間をちゃんと分けたので、自分たちの良いところや足りないところに関しては昔より考えられるようになりました。

越智:そうやな。バンドに対して、もっと密度の濃い話し合いができてる気がする。思い入れのあるイベントにも出れたり、ここ1年3ヶ月の間に歌モノ系のギター・ロック・バンドとも対バンする機会が多かったんですよ。メロコア以外のところでもしっかりアピールしなきゃいけないなと思いまして。そこで自分たちの弱い部分も見えてきた。どうしたら、みんながこっち向いてくれるんやろうなと。

-メロコア以外のフィールドで勉強になることが多かった?

越智:僕らは英語、日本語、2ビート、四つ打ちの曲もあるし、そっち方面もいけるんじゃないかと。歌モノ系バンドのレコ発に出て、ジャンルは全然違うけど、それがまた面白くて。ただ、パフォーマンスに手応えを感じているのに、物販は動かずみたいな。焼け野原にしたイメージはあったけど、"あれ?"って。

池田:ははははは。

越智:何が足りないのかなって。J-POPが好きな人にも聴いてもらいたいから、自分たちなりにもっと突き詰めてやる必要があると感じました。

-具体的には?

桑原:全体的にちゃんとせなあかんなと。歌も演奏もしっかり見せないと、伝わらない。暴れる人たちに対しては、僕らもそういうテンションで演奏するけど。ちゃんと観てる人に対しては、それに合わせたテンション感も必要なのかなと。

-池田さんはどうですか?

池田:手を挙げてノってる人たちは、2ビートはあまり聴き慣れていないのか、ポカンとしてることが多くて。みんながノれるセットリストを組むように努力したりとかですね。

-バンドとしてより広い視野で見られるようになった?

越智:うん、そうですね。会場の1番後ろにいる人の心をいかに掴めるかなと。前でワーッ!と盛り上がっている人たちはそれはそれで嬉しいけど、後ろでちょっと観てみようかと思ってる人に対して、何が発信できるかなと。いつも後ろまで巻き込みたいという気持ちでやってるんですけどね。

-今話してくれたことは、今作の内容にも通じますね。フロアでモッシュ、ダイブできるだけではなく、いろんなノリ方や聴き方を提示した楽曲が増えてるなと。ただ、過去作にも意識的にバラエティに富む作品も作ってるんですよね。先ほどギター・ロック系のバンドと対バンする機会が増えたと言ってましたけど、今回は歌メロがパキッと前に強く出た楽曲が多いなと。

桑原:今回はエッジを効かせたり、より後ろの人まで揺らせる要素を詰めることができるようになったと思います。その中でもTrack.4「ダンスドライブ」は新しいかなと。あたたかみがないというか。

-ああ、たしかに。

桑原:いい意味で機械的なイメージで作りました。好き嫌い関係なく、身体が動く曲かなと。

池田:無機質さを押して作った曲ですね。

-「ダンスドライブ」は今作の中でも異色ですね。熱量が命だったBUZZ THE BEARSにとって、今までになかった曲調で。

越智:曲中に何か引っかかりがあるアレンジが欲しくて、そこは結構考えましたね。イメージ的にはフックを作りまくった感じですね。

-この曲はスクラッチ音、ジャジーなベース・ライン、ラップ風に聴こえるヴォーカルなどミクスチャー感もあり、面白かったです。

越智:ああ、Aメロはなるべく感情を入れずに歌いました。それもひとつのエッジになるし、今までにない感じを出せたかなと。

-この曲に限らず、全体的に大人っぽい雰囲気が出てますね。"大人も楽しめるBUZZ THE BEARS、どうですか?"みたいな。

池田:『爪痕』(2010年リリースの1stフル・アルバム)に比べたら、大人っぽさはあるかもしれない。

桑原:あまり意識してなかったけど、自然とそうなったのかな。多ジャンルの方と対バンすることで、考え方の幅も広がりましたからね。