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INTERVIEW

CHTHONIC

2015.01.23UPDATE

2015年02月号掲載

CHTHONIC

Member:Freddy Lim(Vo)

Interviewer:米沢 彰

-アレンジの作業が相当大変だったのではと思いますが、実際はいかがでしたか?

ああ、アレンジは本当に大変だったよ。俺たちにとって初めてのことだらけだったからね。ハモりのコーラスとか、アルペジオ・コーラスとか、ハーモニカみたいな新しい楽器とか。こういういつもと違った全ての要素のために、俺らにとってアレンジの作業は全体的に普段通りにはいかなかったよ。

-アコースティック・アレンジは音を減らす作業でもあると思いますが、そのうえで最も大事にしたことは何ですか?

1番重要なことは、でかい音を出さずにどうやって激しい感情を表現できるか、ってのを考えなきゃいけないことだったよ。複雑な部分は削らないといけないけど、原曲のメタル・バージョンと同じくらいのレベルで感情を表現しないといけないからね。

-『Timeless Sentence』というタイトルは意味深ですが、どういった意図でつけたのでしょうか?

"Timeless Sentence"は、「Mirror Of Retribution」とか「Defenders Of Bu-Tik Palace」みたいな曲でキーとなる言葉なんだ。これは、台湾の運命を象徴している。これは"輪"、いわば"輪廻"みたいなもので、台湾人が何世紀も外部の人たちがもたらす脅威と戦ってきたことを表してるんだ。今でも、中国軍の何千ものミサイルが台湾を狙ってるしね。

-日本からは奄美民謡歌手の元ちとせさんがゲスト・ヴォーカルとして参加されているとのことですが、どういった経緯で参加されることになったのでしょうか?奄美と台湾は地理的にも近いですが、そういったこともゲストとしての参加に関係しましたか?

元ちとせさんの歌い方は、東アジアの島国の文化の独特の歌い方だ。西洋のメタル・バンドがアコースティック・アルバムとかアンプラグドのアルバムを作ることと比べて、俺たちがアジアのスタイルを示せるってことはもっと意味があることだと思うんだ。アジアのバンドとしては自然なことだけど、ロック・シーンで見るとかなり特別なことでもあるよね。元さんがこのアイディアを気に入ってくれて、参加を決めてくれたことは俺たちにとってラッキーだったよ。彼女には本当に感謝してる!

-ほかにも台湾のアーティストがゲスト参加していますが、ゲストを迎えての制作はいかがでしたか?

色々な曲で、多くの台湾人ゲストに参加してもらったよ。Celluloid(賽璐璐)っていう台湾でかなり存在感を示しているブルース・ロック・バンドのボーカルの阿義は「Kaoru」でハーモニカを吹いてる。それから"超級紅人榜(Freddyが審査員をしている視聴率1位の人気オーディション番組)"の出演者が「Takao」でコーラスとして参加してくれた。有名なフォーク歌手のLin Sheng-xiang(林生祥)は「Supreme Pain for the Tyrant」と「Defenders of Bu-Tik Palace」で月琴を弾いてる。このアルバムをすごいものにしてくれて、参加してくれた全員には本当に感謝しているよ。

-今回の経験はこれまでとは非常に異なるもので、この一連の経験が今後のバンドの活動に大きなプラスをもたらすのではないかと想像するのですがご自身ではいかがでしょうか?

これはCHTHONICの単なるアコースティック/アンプラグド・アルバムかもしれないけれど、制作を通してたくさんの新しい考えを学んだと強く思ってる。近々俺たちが着手する仕事に反映できる新しい考えもあるって確信してるよ。

-アコースティック編成でのジャパン・ツアーの実現可能性はありますか?

まだわからないけど、いつか京都の武徳殿でスペシャル・アコースティック・ライヴをやりたいと思っているよ。

-決まっている今後の予定を教えて頂けますか?

実は今、映画を作っている。できれば2015年の終わりまでに各地で上映されることを祈っているよ。

-最後に、日本のファンへのメッセージをお願いします。

日本のファンのみんな、ありがとう。台湾と日本はすごく近いから、俺たちが台湾でやるたくさんのアイディアとかプランは、日本でもやれると思う。俺たちのライヴや新作を楽しんでくれよ!