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INTERVIEW

BLUE ENCOUNT

2014.01.29UPDATE

BLUE ENCOUNT

Member:田邊 駿一 (Vo/Gt) 江口 雄也 (Gt) 辻村 勇太 (Ba) 高村 佳秀 (Dr)

Interviewer:沖 さやこ

-それは"自分たちはこういうものだ"と、芯がしっかりしたからかもしれません。

江口:昔はみんなに好かれようとしてたから、自分らの軸自体があっちゃこっちゃいってた。最近は固まってきたので。

辻村:ぶれてたねぇ、あのときは。ライヴハウスの人に言われたこと全部、次の日にやってた(笑)。

田邊:シャーペンの芯くらいの芯だったもん。超ブレブレでしたからね~......。エモで出た次の週に歌ものだったりして(笑)。終わりに向かってるバンドでしたね。

江口:ジャンルもライヴ観も全てにおいてブレブレ。どこにバンドを続ける心の支えがあるのかもわかんないけど、取り敢えずやってるみたいな感じのが3年くらい続いて。

-えっ、こういう言いかたは失礼ですが、そんな状態でバンドが解散しなかったのが不思議です。

江口&田邊:そうなんですよ。それくらいひどかった。

田邊:他のバンドマンなんてバイトでリーダーやってたりしたのに(笑)、僕らはそういうこと含めて人に誇れるものとかが全くなかった。"俺らには音楽があるからまあいいや"と思ってて......日常生活が疎かになって。そんな日常生活で誰の心をライヴで動かせるんだと。だから、結局のところ人間って全てが生活なんですよね。一生懸命何かを感じ取らないと発することはできない。お客さんが増えなかったのは、僕ら自身が薄っぺらかったらで。だからそのとき"芯がねえとだめだよ"と言われても、"なにが芯だよ、売れたら売れただよ"と思ってたんです。......でもいまは芯しかない。真面目、熱血という芯が立ったお陰でいまやれています。

辻村:もしあのときになんらかの出来事でお客さんがついてたとしたら、いま解散してると思いますね。やれてないと思う。

田邊:うん、そうだろうね。だから当時は本当によくいる普通の若者で。だからこそ言えることもあるんだと思うんですけどね。でも、バンドは射抜かれるくらいのきっかけがないと変わらないんだなと思いました。

-射抜かれるくらいのきっかけがあったと?

田邊:僕らの場合はメンバー内でのケンカです。

江口:それとこいつ(辻村)が脱退すると言い出して。それも大きなきっかけになったと思います。

辻村:俺は後から加入したので、俺が意見を言ってもあとの3人がまとまってて。そうすると言いくるめられちゃう。そうするとだんだんつまらなくなるし、スタジオで黙ってても3人が"なに?キレてんの?"って笑ってきて、ああもうこいつらだめだなと。だから脱退を切り出しても"わかったわかった、次のベース探すよ"と言うと思ったんです。でも"えっ、ちょっと考え直しれくれ"って引き止められて。そこからみんなの身が引き締まった。

田邊:気持ちが変わるとモチベーションも変わって、いろんな質を変えていった。昔は無駄に議論して無駄にリハーサルも入ってた。バイト上がりに深夜練に週2で入って後半寝てたけど、無駄な時間を作らなくなってからうまく回り始めて。僕らの場合はそれがぴったりきたんですよね。

-そういう活動のなかで自分たちの方法論を見出して、このアルバムに繋がってくると。

田邊:そうですね。だから新しい曲になるごとに制作時間が短いです。

江口:「アンバランス」もそこからみんなで肉付けするのには時間は掛かったけど、大まかなかたちができたのはすぐだったよね。展開をずっと悩んだりとかはなかった。

田邊:悩んだらもうやめて次に移る。他のことをしているうちにアイディアが浮かんだり......アンバランスのBメロはスタジオでできたんです。ずーっと同じ曲を作るのが昔を思い出して嫌なんですよね......衝動で作った曲がドリップされると不味くなるんです(笑)。

辻村:昔はこいつ(田邊)の作る曲に乗っかるだけだったけど、いまは"どうやってやろうかな"と向かうようになったので、それは楽器隊3人も変わったところではありますね。それによってまた曲も変わったりするし。

田邊:自分が作り出した世界だから、バンドに手に渡っても自分がしっかり納得してから完結させたい。レコーディングの日にフレーズ変えることもあって。

江口:その前日まで"めっちゃかっこええ、これでいこう!"って言ってたのに録ってたら"ちょっと違うから変えてくれない?"って言われて......そこは彼の世界観を忠実に再現したいんで、飲み込むしかないんですけど、うおっマジか、みたいな(笑)。でもそれで格好いいものになるんだったらそれでいい。

-だからこそお客さんもBLUE ENCOUNTと共に歩みたいと思うんじゃないでしょうか。言葉通りの"エモーショナル"だと思います。

田邊:うちらのやりたかったことが始まったな、というのが目に見えてわかったと思います。ライヴの見方だけでも賛否両論が起きる世の中で、"ブルエンってダイバーいるんだ......"で終わってほしくないんですよね。全てにおいて決め込まれる世界を、うちらがなんとかぶっ壊していきたいとは思います。俺らの"エモ"は......熱血と書いてエモと読ませたい(笑)。ジャンルとかでカテゴライズされる世の中だけど、ライヴってそういうものじゃないと思うんですよね。でも世間が僕らをエモと言ってくれるんだったら、僕らはそこでいい。それは聴いてくれた人が決めてくれればいいから......そういうの全部含めて"ロック"だから、いろんなロックのイヴェントに呼んでもらえるんだと思います。去年はanother sunnydayのライヴに呼んでもらったり、ARTEMAとROACHみたいなゴリゴリのイヴェントに出させてもらったり......結局全てはライヴなんだなと思いますね。