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INTERVIEW

BLUE ENCOUNT

2014.01.29UPDATE

BLUE ENCOUNT

BLUE ENCOUNT

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Member：田邊 駿一 (Vo/Gt)　江口 雄也 (Gt)　辻村 勇太 (Ba)　高村 佳秀 (Dr)

Interviewer：沖 さやこ

－BLUE ENCOUNTはいいステップでキャリアを積んでいるバンドだと思うんです。地道なライヴ活動で確実に実力をつけてと動員を伸ばしているから、メンバーの皆さんも真剣に音楽に向き合えている気がします。

江口：去年が9年目で、ようやくそこでスタート・ダッシュの準備を整えられたくらいの感じなので。

田邊：場数に関してはどこのインディーズ・バンドよりも負けないぐらいやってると思うんですよね。でもそれが自信に繋がっているかというとそうではなく（笑）。......やっぱ4人全員が真面目なんですよ。僕らは地元の熊本でやってた頃から東京来てからも、横の繋がりと縦の関係のような、人との交わりかたから学んで。いまだからこそ謙虚にいきたいなと思うところでもあって。それはお客さんとの関係性もそうだと思いますね。僕らは一緒に同じ景色を見て戦って、僕らが先陣切って"生きててこれだけいましんどいんだよ"と叫んでいきたい。偽って格好良く見せてても......楽しくないんですよね。MCで金の話もしちゃうし。それを殺してまで"ついてこいよ！"と言っても、その瞬間が嘘っぽい。一緒に戦いたいから、カリスマ性というものは積極的に排除していきたいと思っています。

－出さなくてもいい情けない部分もさらけ出してらっしゃいますものね。

田邊：弱さを出せるタイミングってあると思うんです。俺の場合は"お前の弱さ見せてみろよ！"というよりは、"俺こんだけ弱いんだけど君はどう？"って感じでいたいし、そういうときに自分の言いたい言葉が言える。それに対して手を挙げてくれる人が12月の時点であれだけいてくれたのが自信に繋がりましたね。そういう場所だったら100％自分を出したほうがいい。憧れのバンドのコピーからバンドを始めて、去年1年はやっとそこからそういう自分たちが生まれた。だから今年は、自信を持って不安でいたいなと思ってます。

－今回のフル・アルバム『BAND OF DESTINATION』はイントロ含む4曲が新曲で、11曲は再録の全15曲となりました。

田邊：再録はアーティストとしては最初の音源を超えないといけない。でも最初の音源もそのときの限界を呈して作っているので、他のことをやると曲のイメージが変わるんじゃないかとも思ったんですよね。だから敢えてアレンジを一切せず、ただ"ライヴ感を入れよう"と。全部いまもライヴでやっている曲ばかりなので、このアルバムを聴いてみんながしっかりとライヴをイメージできる、寧ろ早うライヴ行きたいくらいの感じにしたくて、それを一応僕らのなかでは超えられたんです。まったく違うものになったとは自信を持って言えます。更に、超えてしまったがゆえに、新曲はもっと超えなければいけない。だから新曲の原案は何十曲も作って、そのなかの選りすぐりの3曲が「DESTINATION」「アンバランス」「PLACE」です。いままでになかった僕たちのテイストがふんだんに盛り込められましたし、伝える言葉というのが明確になりました。録り終わった新曲を聴いて、全然過去曲より勝っているし、3曲ともシングル・カットできるくらいの曲になったと思います。

－この3曲が現在のバンドのモードだと。

田邊：本当はもっと新曲入れたかったけど、そうしたら20曲くらいいっちゃう！さすがに1stフルでそんなに入れられない（笑）。この3曲でどえらい振り幅があるので、この3曲だけでアルバムみたいに濃厚に聴けるというか。よう3曲でいまのBLUE ENCOUNTを表現できたなと思います。

江口：暴れられる曲、テクニカルな面も見せられる曲、みんなで歌ってほしい曲、ね。

－イントロのTrack.1「opening〜B.O.D〜」を抜くと実質1曲目であるTrack.2「DESTINATION」は初の試みとしてストリングスが導入されています。

田邊：入れたい気持ちはずっとあったんですけど、メジャー感が出て"うちらっぽくなくなるじゃん"という抵抗はありましたねー......。でも、まあ、1回録ってみてメジャー感バリバリになったらお蔵入り、思い出テイクにしようと。今回4人のヴァイオリニストさんに参加していただいて......録ったものを聴いて、これ以外ない。

江口：格好いいって単純に思ったよね。

辻村：最初は"ストリングスは後ろでかかってるかなくらいでいいよね"と言ってたんですけど、結局最終的には結構ストリングスの音量も上げて。ストリンスグをちゃんと聴かせたかった。

田邊：それでいてノれる、ライヴの1曲目にできる。壮大な世界をあの2ビートのなかで作れたと思うんですよね。......重たくなくて、いい意味で完結しない、ここから始まった感じが、ストリングス入れて出せることが初めてわかって。そこでバンドとしての可能性を1個増やせたなと思いますね。作る曲の幅も広げられそうだなと......3曲とも本当に大変だったよね。「DESTINATION」はストリングス、「アンバランス」は演奏をとにかくソリッドでタイトに。「PLACE」は歌に苦戦して。未完成な部分はライヴで進化させていければなと思います。