INTERVIEW
NEW BREED
2012.06.05UPDATE
2012年06月号掲載
Member:Toyo(Vo) Tama(Gt) Tommie-B(Ba) Mark(Dr)
Interviewer:MAY-E
-なるほど。NEW BREEDが理想とする形でロックとエレクトロを融合させているバンドは、他にいますか?
Tama:進むベクトルは違いますがCROSSFAITHはメタルとエレクトロを融合させた完成型の1つだと思っています。逆にロック以外の色んな音楽を聴いて、こういうかっこよさをロックに持ってきたいなぁと思うことはあります。もうメンバー皆、いい歳なので、それぞれ今まで聴いてきたものをバンドに反映させて他のバンドにはない音楽が表現していきたいと思っていますね。
-NEW BREEDのエレクトロって、いわゆるスクリーモのバンドが取り入れているようなエレクトロとは違って、ENTER SHIKARIやHADOUKEN!なんかのニュー・レイヴ勢のエレクトロに近いものを感じるんですよね。
Tama:そうですね。ニュー・レイヴもそうですし、ニュー・レイヴの元となっている80年代のニュー・ウェイヴもそうですね。実際、僕は80年代の音楽がすごく好きなんですよ。あと、結成当初はラウド、ミクスチャーが全盛だったので、ミクスチャーからの影響もあります。今の音楽って、要所要所に脈略がなくて突然切り替わる様な曲が多いじゃないですか。そういう"なんちゃって"な音楽とは違って、ミクスチャーって、それまでにあった文化をちゃんと音に反映させているバンドが多かったように思うんです。僕らのエレクトロの取り入れ方も、そういったジャンルからの影響が少なからずあるように思います。あとは、映画音楽やクラシックも好きですよ。
-バンドの結成は03年まで遡りますが、その時代になぜエレクトロを取り入れたバンドにしようと思ったんでしょうか?
Tommie-B:1つの個性としてデジタル・ロック的な要素が欲しかったんだよね。エレクトロを巧く取り入れているバンドが殆どいなかったし。
Tama:うん。特別なバンドを挙げるとするならFEAR FACTORYかな。FEAR FACTORYはデス・メタルの頃からリアルタイムで通ってきたんですけど、当時は"めちゃくちゃ新しいな!"って思いました。今聴いてもかっこいいでしね。今のシーンの基盤を作ってきた人たちなんだなぁと思います。NEW BREEDっていうバンド名も、実はFEAR FACTORYの曲名から取っているんですよ。ガバテクノとメタルとハードコアが融合した、まさにNEW BREED(新種)って感じでこの曲名を見た瞬間から、自分がバンドをやるならバンド名はNEW BREEDしかないなって思っていたほど衝撃を受けたバンドです。
-そうでしたか。せっかくなので、ここでメンバー皆さんのバック・グラウンドを教えてもらえますか?
Tama:僕は80年代のスラッシュ・メタルと、90年代のデス・メタルは、青春時代を共に過ごした音楽ですね。すごく好きです。
Tommie-B:僕は60年代、70年代のクラシックなロックやヒッピー的なサイケから始まって、オルタナティヴにどっぷりハマりました。NIRVANAやMELVINS、PIXIESとかです。メタルよりは、オルタナティヴやギター・ロックでしたね。伊藤政則より、渋谷陽一みたいな。あとはヴィジュアル系が流行り始めていたので、Xとかその辺も好きでした。AIONとかGargoyleとか、最高です(笑)。
Toyo:僕はMichael Jacksonです。小さい頃は物真似なんかもよくしていました。彼の音楽はもちろん存在感など全てに影響を受けましたね。ソロなのにあれだけのことをやってしまう、彼の全てに憧れています。あとはJohn Mayerですね。ライヴには毎回行っています。いつもTシャツとジーパンでステージに現れるんですけど、ギターを弾いた瞬間に空気が変わるんですよ。そのカリスマ性に、とてつもない力を感じます。
-Toyoさんもカリスマ性のあるフロントマンですよ。
Toyo:ありがとうございます(笑)。あと、バンドを始めるきっかけになったのはLIMP BIZKITです。もともとヒップ・ホップが好きだったし、MTV世代なのでNIRVANAやFOO FIGHTERSなんかは良く聴いていたんです。で、ロックとヒップ・ホップが合わさったLIMP BIZKITの音楽を聴いた瞬間、ものすごい衝撃を受けました。当時は高校生くらいだったんですけど、その時からバンドをやりたいなって思うようになりましたね。
Mark:僕はDREAM THEATERです。最初に聴いた時に"ドラムを叩きたい!"って感覚的に思ったんですよ。それまではキーボードを触ったりはしていたんですが、DREAM THEATERを聴いた後はドラマーに転向しました。あとは、OPETHのようにデス・メタルとプログレの中間と言えるようなバンドだったり、Djent系とかカオティック系の難しくて複雑なバンドが好きです。
-皆さん、バック・グラウンドがこれだけバラバラですが、バンドの方向性で意見が食い違うことはないですか?
Tama:方向性に関して揉めることがあっても"これがやりたい!"っていう熱意を伝えると、みんなもそれに応えてくれるので、方向性に関して揉めることはないんですが、揉めごとといえば......ツアー中にトミーが脱いじゃうことですかね(笑)?
一同:(爆笑)。
Tama:トミーが脱いで、Markが怒る、みたいな(笑)。
-ハハハ(笑)。ツアー中に脱ぐって具体的にどういうことですか(笑)?
Tommie-B:最近はあんまりないですよ(笑)!
Tama:高速で走っているときに、車でぜんぶ脱いじゃって、車内モッシュし始めるんだよね(笑)。
Mark:僕が止めないと、本当に止めないんですよ(苦笑)!ToyoとTamaは、はやし立てるだけなんで(笑)。
Tommie-B:でも、最近は脱いでないですよ!