INTERVIEW
HEAD PHONES PRESIDENT
2012.06.01UPDATE
2012年06月号掲載
Member:Anza (Vo) Hiro (Gt) Narumi (Ba) Batch (Dr)
Interviewer:ムラオカ
-4月にはアメリカのMTAC Omegaというイベントに出演するため、渡米していますがアメリカ・ツアーはいかがでしたか?
A:もう楽しかった(笑)!いつも海外に行くと何かしらのトラブルに見舞われるんだけど、今回は慣れたのか分からないけど、何が起きてもそんなに驚かなくなって、珍しく飲みまくってましたね。普段のライヴ・ツアー中は一切飲まないんですよ。ナッシュビルって音楽の都じゃないですか、栄えているわけではないけど、ダウンタウンとはいっても、泊まってたホテルのすぐ前にライヴハウス、バー、ハードロック・カフェがたくさんある通りがあって、いろんなお店から生演奏が聴こえて来るんです。チャージを払ったら出入り自由っていうところばかりだったから、音楽が当たり前のようにあるという環境に触れられたのが面白かったですね。あとは自分たちが出演させてもらったライヴで生まれて初めてクラウド・サーフというものを体験してしまいまして。HPPではあり得ないでしょ?といっても事故だったんですけどね(笑)。スカートを引っ張られてそのまま後ろに倒れちゃって結果クラウド・サーフをしてしまったんですよ。 Narumiには“ナウシカみたいだったよ”って言われました(笑)。後ろに倒れたあとは前に向く方法が分からないし、自分でもどこにいるのか分からなくてパッと横を向いたらステージの横で、慌てて“Back Stage!”って騒いで、それをマイクがしっかり拾ってたんですけど(笑)。戻り方も分からないし、スタッフも来てくれなくてビックリしました。でも気持ち良くて、日本でもやってみようかなって思いました(笑)。それぐらいアメリカのオーディエンスは熱かったですし、皆さん曲も知っていたんで嬉しかったですね。
-曲も知ってるんですね!?
A:ビックリするぐらい知ってるんですよ。多分YouTubeで見てるんでしょうけど、「Chain」は人気曲みたいで、マイクを向けなくても歌ってくれるんですよ。そういうのはやっぱり驚きでしたね。MTAC Omegaは日本のアニメとか日本の文化を紹介するコンペティションで、メインステージで日本の音楽、バンドを紹介するということでゲストとして出演したんです。日本からは私たちだけだったんだけど、ニューヨークで活躍してるバンドさんたちと一緒にライヴをやらせてもらいました。お客さんの中にはコスプレイヤーがいたりとか、隣ではタトゥー・フェスをやっていて顔から身体中、全身タトゥーの方とかもいて、なんだかカラフルなお客さんたちだって思ってました。 羨ましいなって思うのが、日本ってアニメの世界と音楽の世界、特にメタルってあまり交じり合うことって難しいじゃないですか。“アニメオタクが!“みたいな感覚が少しあると思うんですけど、向こうはそういうのが全くなくてみんなで一緒になって暴れたりとか、ライヴを楽しんでくれるっていう環境がいいなって思いました。自分が前にアニメの舞台をやっていたということもあって、なんかそういう変な壁みたいなものがなくなってくれれば日本はもっと盛り上がると再認識したというか、オーディエンスにそれを見せ付けられたなと感じました。アメリカだけじゃなくてブラジルでもそうでしたし、オーストラリアもそうだったし、海外に行くとそういう経験をできますね。ニューヨークでは普通にコスプレをしてライヴハウスに来る人もいるし、コスプレイヤーがモッシュしたりしますからね(笑)。
-最後にこのインタビューを読んでいるリスナーにメッセージをお願いします。
N: HPP史上最高傑作なので、心して聴いてください。ベースを変えたことによって、今まではここをこうして下さいとかリクエストをしてやってたんだけど、このままでいいんでって言えるようになりました。
B:俺のドラムを聴け(笑)!
A:大幅に変わった点としてはメロディのラインもそうなんですけど、今までコーラスとかメロに対するコーラス・パートっていうのは自分自身で付けていたんですけど、今回は初めてメンバーに投げてみたんです。Hiroにも初めてコーラス・パートを考えてもらったんですけど、そしたらすごく難しいコーラス・パートがきたんです。より歌のメロディに広がりを持たせるという意味では、なかなか納得するラインが作れなくて、いつもレコーディングが終わった後にもっとこうすればよかったって後悔することもあるんだけど、でも今回は今までのAnzaのヴォーカル、コーラス・ラインには全くないものなので、そこを聴いて欲しいです。
あとは声の色を明確に変えました。甘え声も入れたし、子供声も入れたし。今まではシャウトと普通の地声というパートがあったんですけど、今回は声の音色を増やしたのでAnzaマニアさんはちょっと聴いてもらえたら嬉しいです。