INTERVIEW
SEX MACHINEGUNS
2011.06.08UPDATE
2011年06月号掲載
Member:ANCHANG(Vo&Gt) SHINGO☆(Ba) KEN’ICHI(Dr)
Interviewer:道明 利友
-今年で結成20周年ですけど、第5期メンバーになって平均年齢がグッと下がって(笑)。ていうことも要因にあるのかもしれないですけど、僕はデビュー当時から取材させてもらっていた身として、「37560」みたいな現在の曲はが並ぶのはもちろんですけど、その中に「みかんのうた」みたいな曲も昔と変わらないテンションでやってくれてるのが嬉しかったんですよね。
A:新しいアルバムを作ったらその中の新しい曲をライヴでやりたいっていうのはすごく良く分かるけれども、それだけじゃなくて、お客さんが期待してるものと自分らが思うものって違いは何かしら絶対あるし。そういう意味では、なんだろうな……。例えば、アルバムのセールスのためにツアーをやりたいとは僕は思わないので、この赤坂BLITZでもやってるようなセット・リストになるのかなと。実際にやってみて良いものだとか、盛り上がるものだとか、そういうものを選んでる感じですよね。そういうほうが、作り甲斐もあるじゃないですか。ただ曲を作ったからツアーをやるじゃなくて、自分達がやってみて良いものだとか、前の作品よりも良いものだとか、そういうことを目指してやらないとあかんと思うので。
-そういうライヴのスタイルもそうですし、いわゆるハード・ロック、ヘヴィ・メタルっていうスタイルにこだわり続けてこの20年間活動を続けてきたことには、やっぱり相当のこだわりがあるというか?
A:あぁーっ。それは、(SHINGO☆、KEN’ICHIは)「ANCHANGのせいです!」って言うんじゃないですか(笑)?
K:ANCHANGのせいです!
S:(笑)もう、それしかないかな?
A:(笑)まぁでも、色々やってはみたいんですけどね。実際色んなことをやってるつもりではあるんですけど、自分にはこれが一番合ってるのかもしれないですね。合ってるっていうか、得意分野っていうか。だから、デス・メタルみたいな曲もあって良いし、もっとポップなのもあって良いし、とかは思ってるんですけど……。実際、そういう曲を作ってないわけでもないですからね、今のメンバーになってからも。相変わらず、1枚のアルバムを作るのに20曲くらいは毎回作るんで、その中には幅は色々あるとは思いつつ……。まぁ、ね、ヴォーカル・ギターが変わらないとなかなか変わらないですから、イメージは(笑)。
S:結局、最終的に、ANCHANGが歌えばマシンガンズだなっていうところはあると思うんですよね、僕は。ANCHANGが歌えばマシンガンズだなっていう感覚は。僕も若いときからマシンガンズの曲は聴いてたので、「マシンガンズはこうあるべきだ」みたいなものはなんとなくですけどやっぱりあると思ってて。だから、曲を作るときも“マシンガンズ”っていうものをイメージして作ってるところはあると思うし、ANCHANGが歌ってるのをイメージして作ってるところもあると思うし……。で、それを聴かせたら、「ダメだ!」って言われたり(笑)。俺のANCHANGのイメージが違うのか、みたいな(笑)。
K:やっぱ、曲作ろうとしても、マシンガンズだからこういう感じしようっていうのは絶対ありますし。
でも、絶対ヘビメタじゃないとダメっていうのはないし……。ある意味、広く言ったら“ロック”じゃないですか。ヘビメタもロックの中のひとつといえばひとつだし、だから、自分が作る曲がパンクになってもいいけど、でもやっぱり……。ライヴとかで、ガーッて思いっきり、死にもの狂いでやってるじゃないですか。その感じが一番出やすいのがメタルなんだなっていうのが、僕はマシンガンズで今やってて思いましたね。そういう感覚でやってるから、今のこういう音楽性になってるのかなって。
-そうですね! ヘヴィ・メタルって、気合いがダイレクトに伝わってくるような音楽っていうイメージは、たしかにあるかもしれない。
K:そう。今僕らがやってるみたいに、気合いをガーッと入れてポップスは出来ないじゃないですか(笑)。「いぃーっくぞぉーっ!」っつって、ガーッて気合い叩き込んで、妙にメロディアスなポップスはできないじゃないですか。
A:(笑)たしかに。それは出来ないねぇ~。昔からよく言ってるんですけど……。激しさというか、怒りだったりとか、フラストレーションとか、そういうものを発散させるっていうようなことに一番向いているのは、僕はヘヴィ・メタルだと思うんですよね。聴いて癒されたいんだったら、もう本当に、KEN’ICHIが言ったみたいなもっと優しい音楽を聴けばいいと思うし。でもやっぱり、ね……。ライヴのMCでも言いますけど、ライヴに来てくれるお客さんが「ウワアアアァーッ!!!!!」って叫べるような空間って、日常にはないじゃないですか。そういうことに向いてるのはヘヴィ・メタルなのかなっていう感じは、僕の中ではありますね。ノリも違いますからね。一見は近いようだけど、(激ロック5月号の表紙を見て)マキシマム ザ ホルモンのライヴのノリと、SEX MACHINEGUNSのライヴのノリとかも。
-そういうマインドが変わらない限りは、SEX MACHINEGUNSのスタイルもずっと変わらないかもしれないですね。
A:いや、分かんないですよ! バラードとかも作ってみたいな、みたいなことも思ったりはするんですよ。実際作ったりもしてるんですけど、まぁ、なんだけど……。やっぱり、僕はもう結構齢をとりましたけど(笑)、ふたりは若いし。勢いが出せるうちは、僕は出したほうが良いと思うんですよね。これが、仮に60歳~70歳とかになっても音楽をやってたとしても、この勢いは出せないわけで。だから、今出せるものは出しとこう、と! でも、本当にね、これは僕は良かったと思ってるんですよ。第5期メンバーのふたりが若いんで、なんか、気持ち的に若返るというか。まぁ、それ自体がおっさん魂なのかもしれないですけどね(笑)。
S:(笑)「若いもんには負けん!」みたいな。