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INTERVIEW

マキシマム ザ ホルモン

2011.04.15UPDATE

2011年04月号掲載

マキシマム ザ ホルモン

メンバー:マキシマムザ亮君(歌と6弦と弟)

インタビュアー:ムラオカ

-Youtubeに再アップされたPV「小さな気味の手」からのセルフ・タイトル「maximum the hormone」ですが、まさに“お帰り!”と言いたくなるアグレッシヴなトラックですね。オリエンタルな雰囲気もかっこいいです。

“お帰り”でもあるけど本当は“いってらっしゃい”でもあるんですよ(笑)、新境地としてね。もともとTOOL的な雰囲気のリフは好きなんで個人的によく作ったりはしてて、ホルモンではそういったリフでのアプローチは今まで無かったしやってみようかなと。僕の作ったギターリフのループを上ちゃんにベースでタッピングで弾いてもらった方がインパクトもあるしオリジナリティも出ると思って。それにTOOLの雰囲気に日本のお経や念仏的な歌を乗せたらホルモン流になるなって考えてて、それをたまたま今回のタイミングでやってみた感じですね。

-なぜセルフ・タイトルを付けたかは亮君の解説や歌詞で分かりますが、セルフ・タイトルって普通一度きりのものじゃないですか?セルフ・タイトルで行こうって決定するのは、他のタイトルを決めるより少なからず迷いがあったり、覚悟がいるものではないでしょうか?

もともとホルモンのテーマ・ソングを作ろうとかそういうつもりで作った訳ではなくて、単純に曲としてすごいテンションあがるかっこいいのができたなと思ったんですね。実はこの曲、3年前の『爪爪爪/「F」』のシングルの4曲目に入る予定だったんですよ。ふと思って、“あの3曲にさらにこんなの入れたら…贅沢すぎだろ!調子乗るな!値段2千円にするぞ”と謎の逆ギレで『爪爪爪/「F」』に収録するのをやめたんです(笑)それに、この時すでに嘘曲でファンを騙したいって構想はあったんで、騙した後に出す真の新曲はこの曲しかないなって筋書きが出来てて。この時まだ歌詞は全然ついてなくて、とりあえずハチャメチャ語で僕が歌った状態で全部仕上がってたんですよね。後から歌詞を作っていくうちに、自然とホルモンのテーマというか、ホルモン関連の言葉が勝手に乗ってきちゃって、これはセルフ・タイトルソングにするしかないなと。それと、嘘のPVの後、あの愛に溢れた曲にゲロ吐きながらこの曲のリフ弾きだして、その瞬間画面には“maximum the hormone”って曲タイトルが出たらやばいなとイメージ膨らましてました。全然違う新曲のタイトルがでるよりもやっぱ“maximum the hormone”って出た方が、効果的ですからね。絶対これしかないと。そういうの全部含めてこういう曲名になったんです。

-曲順が前後しますが、1曲目に収録の「鬱くしき人々のうた」ですが、歌詞、ジャケット、解説ともに過去最高にヘヴィでディープな内容ですね。自分を曝け出すということは非常に勇気がいることなのではないでしょうか?

そうですね。勇気出したというより、活動休止中だったのもあって、純粋に精神状態が落ちてたんですね。僕は性格的に常に波があって、それがライヴやって自然とフラットに保ってたんですけど、半年以上ライヴをしなかったから、どんどん精神が下り気味で。落ちていくと、ギター弾いたりとかCD聴こうっていう気持ちも起きなかったりして、それでどんどん負の精神が溜まっていって……。“この溜まっていったものを曲にして消化させるぞ!”みたいな気持ちは特に意識はしてなかったんですけど、本当に偶然的に僕の中でパチンコの確変みたいな精神モードに入るんですよね。“あ、入ってる!今日は俺ギター弾けるぞ”みたいな。その時にパーッと出来上がった感じですね。だから歌詞はすごい暗いですけど、裏腹に歌自体はすげえキャッチ―で爽やかっていう。

-落ち込む原因の一つに、成功しているということへのプレッシャーもあったりするのでしょうか?

それもあるでしょうね、ただ、バンドのプレッシャーっていうよりかは、伝わってないっていう想いからのダウンが大きいですね。全部の人に120%伝えるっていうことは厳しいのは百も承知で、それでも、例えばこの“激ロック”読んでてホルモンってバンド名に嫌悪感もってるような人もいるわけじゃないですか、洋楽しか聞かない人みたいな、そのすべての人たちと友達になって、5時間くらいアルフォート(チョコ)とか食いながら僕の思いを伝えて曲聴かせたくなるんですよ(笑)。あとはノートパソコンのしょぼいスピーカーで音楽聴いてるやつとか、一人一人に良いスピーカー買ってあげるから、いい音で聴いて欲しいってなったり。そんなの実際無理じゃないですか?だけどそこまでしたくなるんですよ。そういうもどかしさみたいなものがあって。別にバンドに限らず僕はいろんなこと考えちゃうんで、一旦考え出すと危険ですからね。どうでもいいテレビCM見てただけで、“この15秒間の素晴らしさに気付けないで早送りした奴がどこかにいるんだ!”とかそういうモードに入ったりする時は、気が狂いそうになったりするし。もし俺がこのCM作った監督だったら、今どんな気持ちなんだろうとか。最近はCM飛ばし機能とかあるじゃないですか。便利なんですけど“自分がこのCM の監督だったら、この商品の会社の社長だったら”とか、余計なこと考えちゃうんですよね。人の事でも被害妄想して落ち込むくらいなんで、それが自分の事だとすると本当にやばいんですよ。もう、そういう性格なんで、はっきり言って僕地球に合ってないんですよね(笑)。でも、そういう悶々とかを、過去に曲として爆発してきたんですよ。楽しむために音楽やってるのにそれがイライラの原因になったり、これは曲にして爆発させるしかないわけで、友達がどんどん大人になって、“まだロックなんか聴いてんの?”とか、“ロック、ダサいよね!”ってなったり、そいつらに向かって“おまえら老人だ!ロックのインポだよ、ロッキンポだ!殺したる!!” “俺はロックでまだまだビンビンだ”っていう感情をストレートにぶつけて作ることができたんです。それが“ロッキンポ殺し”。でも、やっぱり殺しきれないし、救われない。相変わらず他人が憎いし、価値観の違いに殺意もわく。では、“殺したい”その向こう側にいってみたいて思えて、そこで「ぶっ生き返す」が生まれて。過去にこうやってどんどん自分の中の鬱憤みたいなのをちゃんとロックとして爆発してきてるんですよ。で、遂にそれすらも届かないというか、ここまで自分の思いを曲として消化してきたけど、結局心の底からはまだ悶々した感情を消化できない、もうなにもしたくない。そんな原因で落ちたのかもしれないですね。これは僕の永遠のテーマで、いまだ答えは見つかってない気もするんですけど、まぁ1つ見つかったのは、嫁にフェラチオを拒まれなかったら、割とアッサリ心が楽になるっていうのはあるんですけどね(笑)。