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INTERVIEW

Pay money To my Pain

2010.06.10UPDATE

2010年06月号掲載

Pay money To my Pain

Member:K(Vo)  Pablo(Gt)  T$UYO$HI(Ba)  ZAX(Dr)

Interviewer:ムラオカ

-内容的なところではネガティブなところから始まって最後は希望の光が見えてくる感じに思えたんですけど。

K:そうですね、その通りです。

-「Butterfly soars」はヘヴィなトラックですがヴォーカル・メロディや歌唱法からは怒りや悲しみより高揚感を感じたのですが、この曲のコンセプトがありましたら教えてください。

K:俺は今回初めて“SHE”彼女という言葉を使ったんですよ。詞の内容としては物語になっています。バタフライっていう彼女がいて、彼女は凄く一生懸命飛ぶんですよ。必死こいて飛んでるんだけど、みんなそれを見て笑ってるんですよ。何無駄なことやってんの、そんなこと絶対無理だよみたいな感じで笑ってるんですよ。でも彼女はそんなこと全然気にしないでただ自分のために飛んでる。それは俺らを象徴しているんですよ。
俺らは馬鹿にされても何を言われても必至に飛んでるんだと。中傷とかされてもわざわざヘヴィな音楽をやっているのはなんでなんだろうって。それは自分のためでもあるんだけど、今回は人々が冷め切っちゃった心とか少年の心みたいなものを忘れた時にそれを彼女が思い出させてあげたいから、どうやってもう一回少年の心を取り戻すか、飛び立つか、その飛び方をもう一回思い出させてあげるかということを書いてますね。
でも結局最後に彼女は落ちていっちゃうんですよ、翼がなくて。やっぱ人間落ちることがあるから。落ちていくけどまだ諦めない、彼女は翼がなくなったときに這うんですよ。這っていってまた翼が生えてくる時期を待つ、木にしがみついてでもそれでも頑張る、それはなんでかって言ったら、それは彼女自身のためであり、彼女自身が同じような気持ちを持っている人のことを知っているから、そういう風にならないで欲しいっていうのが彼女の本当の気持ちなんですね。

-またギター・リフも非常にヘヴィでグルーヴがあって、凄く輪郭がはっきりしていますね。今までの作品ではあまりなかったタイプではないでしょうか?そこら辺は意識してましたか?

P:本当ですか。いやそこら辺は全く意識していないですね。
歌の持って行きどころっていうのは意識しましたけどね。構成感とかいろんな曲聴いて参考にしたりとか今まであまりそういうことはしなかったんですけど、最近は結構いろんな曲聴いて参考にしたりとかすることは結構多いですね。

-いろんな曲とは海外のバンドだったり?

P:そうですね。なんでもです。それはクラシックからロックまで全部です。

-少し大げさかもしれませんが、このシングルはPTP にとって大きなターニング・ポイントになる作品だと感じたのですが。あなたがたは今後のPTP の中で、どのような意味を持つ曲となると考えていますか?

K:俺もそうじゃないかなって。でもどっちかっていったら、俺は渋谷AX が自分にとってのターニング・ポイントじゃないかなと思う。シングルも新しい試みだしそうなんだけど、だからそれも間違ってないと思います。

-今後アルバム制作にも入ってくると思うんですが、このシングルがヒントになってくるのでしょうか?

K:それは分からない。めっちゃヘヴィな音もやるし、いろんな音楽をやってみたいから一つの括りとしてヘヴィ・ロック・コーナーにポンと置かないで欲しい。

P:昔の焼き直しをやろうとは全く思わないということですね。PTP ってこうだよねっていうのももちろんあると思うんですよ。そう思っていただくことは凄く嬉しいんですけど、それをそのまままたやろうとすると、昔の曲が駄目になっちゃうというか、別に俺らが変わっても昔の曲は変わんないし俺はそれをやりたい時にやればポテンシャルを維持できるようにやるし、それを維持できなかったら多分やんない方が良いだろうしそういうつもり。 だから新しいことをどんどんやるというよりは音楽をどうやってやるかだと思うんですよね。その人そのものが音楽そのものだと、そういう捕らえ方をしたいなというのがあるんですよね。ジャンルとか音楽性とかじゃなくてみんなの心というか、それがどういう形になって出て行くかなというそれで、俺らが出したもので誰かの中でなにかを落とすことが出来たらいいなと凄く思いますね。やっぱり、いいですねとかかっこいいですねって言われたら凄く嬉しいし、人間誰だってそうですけど、褒められたら嬉しいですし。けどその先にその人になにが残せるかなということを一番追求したいですね。
だからこういう風にK が凄く歌詞を考えてるのもやっぱり嬉しいし、それが当然って言われたらそうだと思う。だけど凄く嬉しいし、伝わってくるし、誇りに思いますよね。ぜひそういうところも感じて欲しいですね。

-今までPTP を聴いてきたリスナーであれば、この作品を聴いてジャケットやロゴがなくてもPTP って気付かない人はいないと思うんですよ。それでも音楽性的には焼き直しになっていないっていうことが魅力に感じたので、またこれはフル・アルバムが楽しみになってきたなと感じています。予想できないという意味でも(笑)

K:予想させたくないですね(笑)

P:音楽自体が新しいステージに行っていいと思うんですよね。
ほんとに崩壊寸前のものを感じるので。