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INTERVIEW

PANIC AT THE DISCO

2008.08.18UPDATE

PANIC AT THE DISCO

Member:Ryan Ross(G,Vo,Key)  Spencer Smith(Dr)

Interviewer:MAY-E

-ありがとうございます。サマーソニックのショウを楽しみにしていますね。では、話を変えて、MY CHEMICAL ROMANCEのファンが自殺したことを報道したロンドンのデイリーメイル紙のニュースはご存知ですか?

Ryan:いや、少しは聞いことがあるんだけど僕らはその頃ちょうどツアーに出ていて詳しい話を知らないんだ。いったい何があったの?

-THE BLACK PARADEに憧れていた13歳の女の子が自殺した原因をMY CHEMICAL ROMANCE、しいてはエモ・ミュージックのせいだとして報道したんです。ロンドンのMY CHEMICAL ROMANCEがデモ行進をする事態にまで発展しました。

Spencer:うーん・・・彼女が実際にどんな女の子だったのか詳しいことは分からないけれど、そういう出来事を全て音楽のせいにするのはおかしいと思う。彼女がどんな音楽を聴いていたのかってことより、彼女を取り囲んでいた両親だったり、環境なんかにももっと目を向けるべきなんじゃないかな。

-そうですね。音楽が持つ影響力についてどうお考えですか?

Ryan:僕らの音楽のスタイルが新しい音スタイルに向かおうとしたのは自然なステップだった。一つの場所に留まっていたくないっていう気持ちがあったからね。あのファースト・アルバムは、暗く悲しい気持ちにある中で書かれたものなんだ。だけど、次はもっとポジティヴな気持ちを曲にしていこうってね。悲しんでいる人々をそこから救いだしてあげるような歌を歌っていきたいって思ったんだ。僕らのセカンド・アルバムはネガティヴな面だけじゃなくて、例えば良い面と悪い面とか、曲線があるものを表したものになっていると思うよ。

-では、MY CHEMICAL ROMANCEと共にあなた方PANIC AT THE DISCOも「エモのバンド」として語られることも未だ多いですが、そこは否定したいところですか?

Ryan:「エモ」をというより、ステレオタイプな「エモ」の定義付けは否定したいかな。そういうカテゴリに簡単に当てはめてしまうのはあまりにも怠けた作業であるし、とても手を抜いた評価の仕方だと思うよ。

-そうですね。ロシアでは法律で「エモ」を禁止しようという動きまで出ているそうです。世界的なエモへの批判が高まってきていますが。

Spencer:それってロックンロールが世界に初めて登場したときの状況によく似ていると思うんだ。人って、自分の知らないものに出会うととても恐れるものだから。当時は、ロックが流行ったら国がダメになると思われていたしね。

Ryan:何をもって「エモ」とするかにもよると思う。ロシアの状況については、この先ロシアに行ったときにきっと自分の目で見ることになるだろうね。

-では、あなた方は何をもって「エモ」としますか?

Spencer:エモって定義がない分、そういう悪い出来事を語られるところがあって、それでさらにフラストレーションをため込んでしまう、みたいなところがあるよね。僕らはひとつのジャンルに固執したことがないんだ。既にアメリカとそこを囲むいくつかの国では、「エモ」はもう過去の物としてとらえられている。はもうエモに飽きてきて、次の音楽を探しているんだ。だけど他の国や若い人にとってはエモはまだ新しい物として存在しているのかもしれないけど。僕らはたくさんの音楽を聴いてきたバンドなんだ。好きな音楽を語るときは、このパートのここが良いとか具体的に語るものであって、ジャンルで語るべきじゃないと思うんだよね。

Ryan:ジャンルっていうのはレコードショップだけで使われる単なる用語だと思う。まぁ個人の見方にもよるけど。大きな一つのジャンルの中から、最近はサブジャンルもたくさん生まれてきているわけだし。例えばデスメタルみたいに、ひとつのジャンルだけに拘ってプレイしている人たちもいるけれど、僕らはそういうバンドではないんだよね。