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INTERVIEW

PANIC AT THE DISCO

2008.02.29UPDATE

PANIC AT THE DISCO

Member:John(B)/Ryan(Vo.G&Key)

Interviewer:MAY-E

-まず、アルバムを作り終えて今の感想を教えて下さい。
あなた達自身、ニュー・アルバムの満足度はどのぐらいですか?

Jon(以下、J):いい気分だよ。メンバー全員、作品の出来にすごく満足してる。制作にはほぼ丸一年かけたしね。その間休みをとって他のこともやったりしたけどさ。 バンドは2年以上ツアーしてたからさ、今度はレコーディングでクリエイティブな活動が出来て、ナイスだったよ。

-シングル曲「Nine In The Afternoon」を聴かせて頂きました。
ホーンやストリングスを取り入れることにより、クラシカルな雰囲気が生まれましたね。
まず、これらの新たな楽器を取り入れた目的を教えて下さい。

J:この曲の中で前作で使わなかった楽器って、実はそんなにないんだよ。チェロもトランペットもあったからさ。ただ一つ違うのは、今回は本物の楽器を使って、ライヴでそれをレコーディングしたってことなんだ。前作の多くは、シンセサイザーの楽器を使ったからね。生のストリングスを使った曲もあるけど、全部じゃない。「Nine In The Afternoon」のサウンドは、アルバム全体のサウンドとほぼ同じって言えると思うけど、今回はレコーディングで違うアプローチをとったんだ。全てライブで録音して、古いヴィンテージ・ギアを使って。スタジオもラスベガスのよりいい場所を使ったしね。入れた楽器は曲によって違って、チェロだけとか、ストリングだけ入っている曲もあれば、8種類ぐらいの楽器が入っている曲もある。今作にはすごく色々な曲が入ってるんだよ。

-それによって、パニック・アット・ザ・ディスコの新境地とも言える雰囲気を持ち合わせることに成功していると思うのだけど、中には少し戸惑うファンもいるんではないかと想像しますが。

Ryan(以下、R):それは当たってると思うよ、戸惑うファンもいるかもしれない。だけどそのために、僕達のやりたいことを抑えたり、ためらったりはしたくないんだ。それにこのアルバムは、昔からのファンが嫌うほど、前作と違ってはいないと思う。だから、ファンが好きになってくれることを願うよ。
J:前作は3~4年前に作られた作品で、発表後に買ってくれたファンだって、当時と比べたら成長してるわけだからさ。それに何よりも、僕達が楽しんで作ったんだってことを感じてもらえるんじゃないかと思う。変化ってそんなに悪いことじゃないんだって、僕達が信じることが大事だったんだ。
僕達は、もともと彼女が浮気したとかいう曲を作ろうとすることはなかったけどさ、今は皆が前作とは違う場所にいるってことなんだ。
R:そう、それにファンも僕達と同じように、今は違う場所にいるだろうって思ったんだよ。

-聴いているだけで、とてもピースフルで優しい気持ちになりました。これはアルバム全体にも言えることだと思うのですが。

R:うん、ラブが一杯入ってるからね!
J:僕達全員が、精神的にすごくいい状態だからね。すごく成功したし、皆が本当にハッピーなんだよ。 それが前作との違いでさ、前作はポジティヴなメッセージが沢山感じられるようなものではなかった気がしてたから。
R:世の中にはネガティブな音楽が溢れてるよね。大勢の人達がそういうものを追いかけてるっていうのが不思議な気がするんだけど。だから僕達は、なんていうか……光を出せるようになれたらいいなと思ってさ。人がそこに集まって、世の中悪いことばっかりじゃないんだって思えるようなさ。

-それって今の社会状況とか、地球の状態なんかも考えてのことだったんでしょうか?

R:そうだね。
J:ああ。でも僕達はポリティカルなバンドじゃないからさ、何か具体的なメッセージを言おうとすることはないけど。
R:僕達は戦争は信じてないし。
J:そう、全人類がピースフルであるべきだよ。
R:だからバンドとして一つだけ願うことがあるとしたら、皆にもピースフルに感じてもらうことなんだ。ピース&ラブって、いくら創造しても害がないしね。
J:これまでの人生で、僕が音楽から受け取って来たものの一つが、やっぱりそれだしね。ビートルズとか、ボブ・ディランとか。悪い音楽も色々あるけどさ。
R:そういう中でも、僕達は何かいい面を見つけて行きたいんだ。そうやって、他の人をハッピーにするようなことがしたいって皆も思えるように、インスパイアできたらいいなって思うよ。
J:そうは言っても僕達はまだ20、21歳だしさ、自分達が感じてることを曲にしてるだけなんだけどね。

-でも同時に、プレッシャーなど全く感じさせない肩に力の入っていない楽曲だったというのも少し意外でした。実際のところ、前作の大ヒットを受けてのプレッシャーなどは感じましたか?

R:僕達って、かなり自分達に厳しいところがあるからね。どうなんだろう?
J:それも、今のバンドのいい状態と関連してると思うんだ。このアルバムにはすごく満足してるし、自信もあるし、誰に聞いても、前作よりもずっと好きだって言うと思うよ。
R:僕としては前作には満足できていなかったんだよね。だからと言って、沢山の人達がファースト・アルバムを好きになってくれたことが見えてないわけじゃないんだよ。あれも僕達であることに変わりないし、当時の僕達のベストを尽くした作品だったし。
J:そして次の作品でも僕達はベストを尽くすことになるんだ。その時はこのアルバムを振り返って、『何やってるかなんて分からなかったけど、出来るだけのことをやったんだよ』って言うと思うんだよね。有名になったから、これですぐ曲が書けるぞ、なんて今回誰も思わなかったしさ。