DISC REVIEW
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相変わらずピアノ・インスト・バンドの既成概念を覆す新たなチャレンジが詰まった全10曲。特筆すべきは2曲のヴォーカル・ナンバー。曲ができたうえで"歌を入れたい。誰がハマるだろう?"という時系列でFEEDERのGrant Nicholas(Vo/Gt)にオファーし、彼がメロディと歌詞を作った「Happy Place」に溢れる素直な曲の良さ。FRONTIER BACKYARD参加で素の日常感が漂う日本語詞をTGMXが歌う「22時」も新鮮。表題曲はメタルのソリッドさ、ギターとピアノをラテン・リズムに乗せることでユニークなリズムのリフが誕生しているし、ライヴで盛り上がること必至なお囃子ノリのある「Syoi syoi」もキラーチューンになり得そう。ファンタジックな曲もバランス良く配され様々な世界に旅ができる。 石角 友香