DISC REVIEW
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結成9年目を迎えるアルルカンの4thフル・アルバム。"MONSTER"と名付けられた本作は、浮き沈みの激しいヴィジュアル系シーンの中で果敢に戦ってきた、彼らの覚悟と野心を感じる1枚だ。表題曲であるアッパー・チューン「MONSTER」で胸ぐらを掴まれたかと思えば、「bash 脳 down」や「TARANTULA」で身体を揺さぶられ、あるいは結成当初からの持ち味である切ないメロディが光る「わかれうた」(※通常盤のみ収録)で心を掴まれる。収録曲には様々な要素が散りばめられており、これまでよりさらに広いフィールドに手を伸ばそうとしているアルルカン。彼らがこちらに伸ばした手を、ぜひその手で掴んでみてほしい。後悔はしないはずだ。 藤谷 千明