DISC REVIEW
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『僕たちの群像』は、オリジナル脚本のショート・ムービー"ロストマインズ"をもとに全5曲を書き下ろした、GRANRODEOの新たな試みがなされたコンセプト・アルバム。映像作品が4人の高校生が織りなす群像劇ということもあり、特に1曲目の「未来線を上って」は悩み葛藤し、後悔で立ち止まった人を描き、少しずつ心と時が動き出していく瞬間を疾走感のあるギター・ロックに重ねた曲になった。爽やかな風と同時に切なさも湧き上がる、KISHOWのヴォーカルが冴える。またソウルやファンクを香らせた「オレンジピール」、ワイルドなロックンロール「妄想GRAVE」、ピアノが印象的なバラード「その愛と死を」など、様々なタイプの曲が揃った。ドラマチックなGRANRODEOサウンドを凝縮した内容だ。 吉羽 さおり