DISC REVIEW
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バンドとしての筋力を格段に上げてきたな、と感じられるこの全10曲の中でBRIDEARはその気概を様々なかたちをもって表現している。冒頭を華々しくも骨太に飾るドラマチックな「Ghoul」、肉感的な16ビートに色気と刺激を加味した「MIRROR」、ギャルバンとしてはなかなかのいなたさを醸し出しながら迫ってくる「Awakers」。はたまた、アコギと歌を軸としたフォーキーなバラード「You」や、BRIDEAR流の豪快なロックンロールを体現した「Sick」に、いかついメタル的手法とキュートなガールポップのエッセンスを彼女たちならではの才覚でひとつに融合させている「Crybaby」など、聴きどころは満載だ。新生BRIDEARは、筋力を上げたからこその柔軟さとタフさを今ここで我がものとしたに違いない。 杉江 由紀