DISC REVIEW
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昨年のデジタル・シングル『亜種』に続くのは、全6曲収録の5th EP。サポートを務めていたドラマーをメンバーに迎えて新体制で制作された作品は、硬質でエクストリームなメタルコアやエレクトロといったこれまでの形を軸としつつ、さらに高いアレンジ力で様々な音楽的なモチーフを昇華して、バンドの高い精神性、マインドをあらわにするものとなっている。詩的であり宗教的な、それも多元性のある視点で描かれたサウンド世界で、荘厳にして美しい轟音だ。バンドがスタートして10年を迎え、現在は自身のレーベル"FORELAND RECORDS"の運営をし、そこでは毎年レーベル・アンセムを発表するという試みのある活動でも発信力を高めている。"自分たちの音楽"の純度を高めているバンドだ。 吉羽 さおり