DISC REVIEW
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本能に火をつける生々しさ、荒々しさ、ライヴ感を封じ込めた恐るべき3rdフル・アルバムだ。冒頭の「Louder」はヘヴィなリフを用いたブチ上がり必至の極太なラウド感で迫ってくる。続く「Jump」はまさにフロアを根底から焚きつける楽曲で、聴く者に直情的なパワーを猛アピール。身体がウズウズして、暴れずにはいられない衝動が今作には満ち溢れている。だが、一辺倒の攻撃だけではなく、トロピカルな雰囲気を忍ばせた「cloud 9」、爽やかなアコギの音色を配した「Wake Up」など、確かな演奏力を土台にノリのいい曲調でも楽しませてくれる。元来のミクスチャー・センスを各曲に散りばめながら、もはや自らの手足のように自在に操るサウンドは痛快極まりない。夏にピッタリの燃焼盤! 荒金 良介