DISC REVIEW
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"ラウドを軸にメロディと世界観を大事にした楽曲を展開"と彼らの資料に書いてあるが、実際の音楽性はとても幅広い。今作は新ヴォーカリスト SHO加入後、初となる2曲入りEP。"夜"をテーマに据えた今作は、現在のバンドの立ち位置を明確にしたサウンドを掲げている。要するに、暗闇の中で希望を追い求める姿を活写した音像だ。メランコリックなダークさを基本カラーに、ラウド、ミクスチャー、パンクなどを呑み込み、プログラミングを用いたアレンジも効果的。すぐに類型バンドが見当たらない確固たる個性を放つ。「Taking hope」は緩急溢れる曲展開とアレンジに惹かれるし、神秘的なイントロを配した「Myth from dark」は歌メロを前面に押し出した聴かせる楽曲。どちらもメロディが際立っている。 荒金 良介