DISC REVIEW
-
シングル『Open Up My Heart』でメジャー・デビューを果たした、女性ヴォーカリスト Luizaを擁するThe Winking Owlにとって初のフル・アルバム。USポスト・ハードコアをルーツに、構築的でアグレッシヴなアンサンブルを奏で、Luizaの透明感のあるヴォーカルでスケールの大きなサウンドを生み出しながらも、J-POPシーンとも親和性の高いキャッチーさや歌心がある。このThe Winking Owlというバンドの持つ魅力が引き出された作品だ。パンキッシュで疾走感のある曲から、ぞくぞくするようなドライヴ感を持った曲、スタジアムを埋める観客を高揚させていくような大きなパワーを持った曲、またバラード的な聴かせる曲など、グッド・メロディを軸にしてサウンドは大きく、丁寧にその枝葉を広げて、聴き手を包み込む。そんな充実感のある1stアルバム。 吉羽 さおり