MENU

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

The Winking Owl

2018.11.07UPDATE

2018年11月号掲載

The Winking Owl

Member:Luiza(Vo) Yoma(Gt) KenT(Dr)

Interviewer:吉羽 さおり

アルバム『Into Another World』のラウドでエモーショナルな曲や、濃密なアンサンブルによるパワフルなサウンドとは一転、ニュー・シングル『Try』は、The Winking Owlのポップ性の高さ、華やかなヴォーカルと構築的なサウンドのケミストリーが味わえる曲が揃った。タイトル曲は、シンセとギターのキラキラとした音色にクラップ音がアクセントとなって、曲のポップな雰囲気を盛り上げる。Luizaのハイトーンが冴えるメロディ・ラインと、キャッチーさが光り、フレンドリーな1曲に仕上がった。カップリングはさらにブライトな「Night & Day」、そしてThe Winking Owl節と言える「Dream Sailor」と、3曲共ポップで、新たな地平に切り込んでいるのを感じる1枚だ。

-アルバム『Into Another World』(2017年リリース)からは1年半を経た、久々のリリースとなりますが、アルバム以降は次に向かってどんなヴィジョンを描いていた感じですか?

Yoma:『Into Another World』をリリースして、そのあとは"Into Another World Tour 2017"(2017年9月から10月にかけて開催)があって、すぐに次をどうしようかと考えていたわけではないんですけど、前作とは違うことをやりたいなという気持ちはありました。そこで曲作りを始めていったんですけども、今回はいろいろ苦戦したこともありましたね(笑)。曲作りに時間がかかったこともあったり。そうやっていろんな曲を作りながら、だんだんと方向性が見えていった感じではありますね。

-アルバム『Into Another World』がエモーショナルで、パワフルな作品でしたが、今回のシングル表題曲「Try」はパッと聴いた印象で、キラキラとしたポップさが際立った、華やかな曲で結構驚きがありました。

Yoma:あぁ、そうですね。いろんな曲を作っていったり、あとは前作のツアーをしてみてのお客さんの反応も考えたりとか、そういうものに影響されたこともありましたね。次はこういう方向性がいいのかなっていうか。はっきりと"これだ"と決めたわけではなかったんですけど、だんだんとそういうふうに見えていったという感じですね。

-「Try」を作り上げていくうえで、先ほど言っていたような試行錯誤というとどういうことがありましたか?

Yoma:「Try」のもとになったものは、数年前に作っていたものなんです。そのときも、"いい曲だな"ってみんなで話していたんですけど、まだちょっと今のタイミングじゃないなというのもあって、使わずにとっておいたんです。それを、"今回ならこの曲いけるんじゃないかな"ってみんなで話し合って、作り上げることになりました。当時はデモの状態だったんですけど、メロディとかはそんなに変わってないですかね。まだラフな状態だったので、そこからアレンジをして進めていった感じです。

KenT:この曲は、ドラムに関しては細かいところは特に考えていないですね。今回はあまり難しいことを考えずに、楽曲にどーんと乗っかっているというか......ドラムは土台でもあるからどーんと構えているっていう方が正しいんですかね(笑)。そういう絶妙な位置でやれたのかなという気はしています。

-曲を聴いて、Luizaさんの歌や、歌詞についてはどういうものにしたいと思いましたか?

Luiza:私も、デモを聴いた段階ではキラキラとしたビタミン的な、元気な女の子、みたいな印象を受けたので(笑)、プラスなことを書いた方が映える曲だろうなと思っていたんです。でも、毎度同じことを言ってるかもしれないですが、個人的に歌詞のハードルがどんどん上がっていて、私もちょっと行き詰まっていた時期だったんですよ。インディーズのころは、わりとダークな内容も書いていたりしたので、いきなり180度プラスの内容だと、自分的にも矛盾が出てきちゃうのかなとかも思って。自分の精神が追いついてない感じがあったので、Aメロとかは、悩みだったりを正直に書いちゃって──

KenT:正直に書いてるんだ(笑)。

Luiza:"歌詞が書けない!"って思ったから、何が答えかわからないっていうのをそのまま正直に書いたら、そこからはつらつらと出てきた感じで。結果的には、曲のカラーとしてもうまく繋がったなという感じでした。

-そしてサビでは、"野心を解き放とう"ってポジティヴに訴えるものになっていると。Yomaさんは、最初のアイディア段階、デモ段階で、曲の完成図みたいなものって思い描いていたんですか?

Yoma:正直その当時はそこまでなかったですね。細かく時期を言うと、もともとのメロディ自体は一昨年くらいの曲制作でできたものだったので。制作ではいつもやっていることではあるんですけど、とにかくいろんな曲を作ってみたいなということで試しながら作っているときに、サビのメロディが浮かんできた曲だったんですよね。

-その曲が今回、気持ち的にもピタッとハマるところがあったんですね。2曲目の「Night & Day」は、さらにポップで。言うなればThe Winking OwlがJ-POP的なアプローチをしてみたっていう曲だなと思いました。

Yoma:さらにキラキラしてますね(笑)。実はこの曲も結構前の曲なんですよ。

Luiza:1stアルバム『Blooming』(2016年リリース)のときかな? 私もこの曲は大好きだったんです。でもあのときも、アルバムとして他に納得できる曲が揃ったので、じゃあ次にとっておこうっていう話をみんなでしていたんですよね。