DISC REVIEW
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イギリスのメタルコア代表格に上り詰めたARCHITECTSの6thアルバム。前作『Daybreaker』を過去最高作と称するファンも多かったが、自己記録をさらっと更新するのが彼らだ。ヘヴィでダークな世界観は変わらないが、プログレッシヴな要素よりもストレートなアプローチに力を入れたアルバムだと感じる。身体を芯から熱くさせるアグレッションと、ドラマチックで叙情的なメロディの交差が目まぐるしい。怒涛のブラスト・ビートで始まり、抑制と爆発を交互に展開させ、サビのメロディがいつまでも頭に残る「Naysayer」、重々しいギターのリフとベースがブレイクダウンを更に獰猛なものにさせている「Broken Cross」、複雑な構成を見事に整合させた「C.A.N.C.E.R」、混沌とした中、美しい歌のメロディが一筋の希望を照らしているかのような「The Distant Blue」など、どれもこれもため息が出るほど、美しくも生々しい名曲ばかりが揃っている。 KAORU