DISC REVIEW
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『蒼き独眼』、『紺碧の双刃』の続編にあたるニュー・シングル。タイアップが付いた表題曲「青天の三日月」は、天下泰平を臨む伊達政宗の心情を描いた空想のストーリーになっている。シンセと笛が鳴り響く印象的なイントロで幕を開け、ドシッと構えたグルーヴィーな曲調も重厚感たっぷりだ。そこに男女ヴォーカルのコントラスト際立つ掛け合いや爽快なメロディが乗り、壮大な空気感で気分を盛り立ててくれる。対して、表題曲のエンディング・テーマとして書いたという「ゆきゆきて青し」は、Wilson姉妹擁するHEARTをイメージしたようで、ミディアム・テンポで美メロを際立たせた曲調で胸の奥底にじわじわ沁みる楽曲だ。2曲とも良質の歌とメロディを兼ね備えた陰陽座ならではの世界観が味わえる。素晴らしい。 荒金 良介